画像: 勝利の理由。圧倒しきれなかったワケ。ジャパン、ルーマニア戦後の言葉。

勝利の理由。圧倒しきれなかったワケ。ジャパン、ルーマニア戦後の言葉。

後半立ち上がりに効果的なトライを奪ったFLリーチ マイケル。(撮影/松本かおり)
1万7702人のファンの多くは、ジャパンを応援していた。しかし、ルーマニアも1週間近く熊本に滞在したから、黄色いジャージーに親しみを持つ人たちも。その両方のファンの喜ぶシーンが散りばめられた80分だった。
6月10日に熊本・えがお健康スタジアムでおこなわれた日本×ルーマニアは33-21。サクラのジャージーが大きな声援を受けてフルタイムを迎えた。勝利チームの指揮官、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは「大切なテストシリーズの最初に勝てて良かった。ただ、いつもと違うことをした状況もあった」と話した。敗れたルーマニアのリン・ハウァルズ監督は「残念だが、ジャパンが勝つべき試合だった。(前半10分過ぎからの)30分が悔やまれる」と2T2G3PGで23失点した時間帯を悔やんだ。
2人の指揮官のレビューは的確だ。ジャパンは勝利を手にするも後半に勢いを失い、ルーマニアは前半の流れのまま敗れればうなだれただろうが、後半に自分たちの強みを出して今後を照らした。
先に流れを作ったのはルーマニアだった。試合開始直後にダイレクトプレーで前に出てジャパンの反則を誘うと、SOフロリン・ブライクの2PGで先手を取った。気持ちが入ったプレーでホームチームを後ずさりさせた。
しかしジャパンは、その流れを自分たちのスタイルで断ち切った。
前半12分だ。立ち上がりの勢いのままグイグイ前に出る黄色いジャージーをHO堀江翔太がハードタックルで左タッチラインの外に出した。その瞬間、ピッチ内ではBKの選手たちがアタックの姿勢を作っていた。
クイックスローインでボールが投げ込まれる。左に大きくパスがつながれた。CTBティモシー・ラファエレが転がしたキックをWTB山田章仁がチェイス。ボールは背番号14の手に入り、そのままインゴールへ。
大男に刺さった堀江は言った。
「顔を上げたら(そこが)薄かったので、必死に止めた」
SO小倉順平は「あの状況、BKはみんな攻めると分かっています」と話した。
その小倉が難しい位置からのコンバージョンも決めて7-6と逆転したジャパンは、そのトライを境に躍動した。
振り回されたNO8ミハイ・マコヴェイ主将が「セブンズを戦っているようだった」と言ったように、テンポのはやい展開を連続。ルーマニアの反則を誘い、背番号10が3PGを重ねた(相手に1PGを許し、前半33分までに16-9)。
そして前半最後、後半最初という大事な時間帯にトライを重ねた。前半37分のWTB福岡堅樹のトライはラインアウトからフェーズを重ねて前進し、最後はCTBデレック・カーペンターが大きく左に飛ばしパスを放って仕留めた(コンバージョンも決めて23-9)。後半1分には、ラインアウトから大きく攻めた後に振り戻した・FLリーチ マイケルが防御ラインを突破し、最後まで走り切った(コンバージョンも決まり30-9)。
そのままの勢いで勝ち切れば気分良く勝利を喜べたジャパンだったが、ルーマニアに後半15分(モールで)、25分(圧力をかけられたスクラムから)とトライを奪われたから快勝とはいかなかった。
きっかけは反則で自陣深くに入られたことと、モール内での反則でPR伊藤平一郎がシンビンを受けて14人になったことだ。ジョセフHCは「プレッシャーをかけられたときや、暑い中で自分達のやるべきことを遂行できなくなったときにやられた」と話し、「今回の反省を改善して次戦(アイルランド戦)に臨んでほしい」と注文をつけた。
指揮官が言ったように「最後にもう一度自分たちのペースを取り戻した」ことや、パワフルな相手に自分たちのやってきたスタイルを貫いたことは評価すべきも、アタックは通用するがパワープレーには屈する...というサンウルブズでも起こる現象をテストマッチでもくり返したことは事実だ。そこを解消しなければ強豪には勝てない。
堀江主将が言った。
「後半の途中、フィジカルの強い相手に対応できなかったけど、最後はできた。つまり、やれるんです。向こうに流れが行ったときにどうするか。もっとコミュニケーションをとったり、リーダーとしてもっと話さないといけなかった」
アイルランド戦での前進が注目される。

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