ボウリングの慣用句はおよそ500語以上あると言われていますが、その多くは近代アメリカ(1950~70年ごろ)のスラングだそうです。1985年にアメリカボウリング協会が設立され、競技ルール、用品・用語のレギュレーションが確立。ここでは宮田哲郎氏著「ボウリング大辞典」(ベースボール・マガジン社刊)より不定期でボウリング用語『あ』からアップしていきます。
                        

                         ※ボウリング大辞典を加筆修正しています。

アーチ、アーク

arch、arc 弓のような
緩やかな弧を描いて、弓なりに曲がるボールのラインをいう。2番スパットをまっすぐ通してからポケットを打つのは普通の曲がりだが、レーンとまったく平行に1番スパットを通してヘッドを打つなら、通常は弓なりに大きく曲がるラインとなるだろう。

アールジー(RG)

Radius of Gyration 回転半径
ボールの「転がりにくさ」の指標で、慣性モーメントを表す言葉。ルールでは2.430インチ以上2.800インチ以内と規定されている。数値が大きければ転がりにくく、小さければ転がりやすくなる。また、ボールの性能を表すRGは、製造過程ではルール規制がある。単位はインチだが、動き(曲がり)に対する貢献度は、せいぜい15%程度とされている。

アウトアンドイン

out and in 外から中へ
レーン中央から右ガターへ大きく「ふくらませて」リリースすること。大きく弧を描いて(カーブさせて)ポケットを打つセンターアングルや、インサイドアングルをいう。

アウトオブレンジ

out of range 配列が乱れている
ピンスポットにセットされたピンが、正しい位置からずれている状態の呼び名。JBCルール第117条は、「移動したピン」は、正しいピンスポットに戻さず、そのままで第2投目を投球するとしており、[オフセット]されたままで投げることになる。ただし、マシーンに触れて倒れた場合は、再配置する(第116条第5項)が、競技中にピンが著しく破損したときは、競技委員の判定で交換することができ、破損時に倒したピン数はそのまま記録される(第118条)。

アウトサイドアングル

outside angle
一般的にはセンターゾーンより右ガタ−寄りのストライクアングルを指し、2番スパットより外側のアングル。アウトサイドは入射角度が大きく取れるので、ストライクゾーンが広がると理解されているが、例外がある。たとえば、まったくフックしないコンディションにおけるアウトサイドアングルで、直球では入射角度はせいぜい1度前後なので、ビッグゲームは期待しにくい。

アウトサイドイン

outside in
バックスイングでボールが体の外へ出て、リリース時にはからだの内側へ内側へと振ってしまう現象を指す。初心者に多く、アドレス時に体の真ん中に構えるので、ダウンスイングのときに、右足に当たりそうになり、無意識にカバーしようとしている状態。オープンになるともいう。

アウトステップ

out step(和製英語)
投球後(フィ二ッシュ)の軸足が、正しい位置よりも「1足分ほど」左へずれてしまうこと。十分な踏み込みができない体勢なので、リリースが腰砕けになりやすい。まだ手足のタイミングが完全でない初心者、体側や軸足の筋肉が弱い女性やシニア世代、または正常な位置よりも右方向へ寄りすぎてスタンスするタイプに多い(⇔インステップ)。

アウトスパット

out spot(和製英語)
狙ったスパットよりも右(外)側へミススパットすること(⇔インスパット)。

アウトソーシング

outsourcing
企業の業務の一部を外部に委託すること。ボウリング場では、マシーン整備やレーンの保守管理を委託する例が多い。また、スクールの集客と運営、エリアマーケティング、コンペセールスの委託が多い。アウトソーシングの目的は、主にコストの削減だが、集客やボウリングプロモーションに優れたノウハウと人脈を持つ受託者の出現を望む声が多い。

アウトリガー

outrigger 突き出ている梁
ボールをグリップするとき、人差し指と小指を左右に開いてボールを支える形のこと。ボール表面にある両方の指先をやや緊張させると手首が固定できるので、ボールのぐらつきを予防できる。

青山 あおやま

日本初の民間ボウリング場の通称で、正式名称は東京ボウリングセンター(TBC)。第2次世界大戦後の1952(昭和27)年、現在の神宮球場に隣接する国有地(東京都港区青山北町)で開業された。初期のTBCは外国人が多く、大衆にはまだ馴染みがなかったコカ・コーラやホットドッグが売られており、作家・開高健はルポルタージュ「日本人の遊び」に「ここは、まさにアメリカである」と表現している。ピンボーイがピンを「人力でセット」しており、スコアの付け方を知らない日本人客のためにスコアガールが配置されていた。ゲーム代は、1Gが150円、個人年会費3万円、法人5万円だったが、採算分岐点だった1レーン3453円(23ゲーム弱)に届くまで数年の苦しい経営が続いた。ボウリング普及期の象徴[青山]は、30年後に借地の返還を迫られ、1987(昭和62)年、東京都武蔵野市吉祥寺に移転。青山の跡地にはガラスの美しい「記念碑」がある。

アキュラシーライン

accuracy line 正確なライン
第1球目で①−③ポケットを打つボールの位置を指す。①番ピン中央と⑦番ピン中央を結ぶラインの延長線上にボールの中心があることをいう(⇔キャリーライン)。

アクシオムプロアクティブ

axiom 原理・公理 proactive
ボール表面素材の商品名。プロアクティブとも呼ぶ。ウレタン(ポリウレタン)素材は、レーンに塗布されたオイル量に強く反応して、曲がりが急変する性質があり、油量が多ければ曲がらず、逆に少ないと過剰に曲がる傾向があり、制球を乱す原因となった。そこで、表面素材にシリカ(ガラス球)やマイカ(雲母)、カーバイドなどを混入して、オイルゾーンでの摩擦力を高める工夫を施している。

アクシス、アクシスポイント

axis 回転軸 point 基点
ローリングトラックにはそれぞれ回転軸(アクシス)があり、グリップの右側(左投げは左側)をポジティブアクシスポイント(PAP)と呼ぶ。PAPとは回転軸の両方の先端で、通常はポジティブ側のこと。ボールのダイナミックバランスを有効に使うため、PAPをローリングトラックから測定する。

アクシスチルト

axis tilt 傾き
回転しているボールの回転軸の傾きを指す。角度によっては軌道の長さが異なってくるが、高アクシスタイプ(UFO球やスピナー)、中アクシスタイプ(セミローラー)、低アクシスタイプ(フルローラーなど)に分けられる。一昔前、3つのローリングタイプが曲がりに関係するといわれていたが、動的なアンバランス効果を考慮すると、傾き自体が与える影響は非常に微弱であるとされている。

アクシスポイントロケーター

axis point locator
別名アクシスポイントファインダー。ボールのアクシスポイントをローリングトラックから簡単に見つけることができる機具。「アルマジロ」という代表的商品名で普及している。

アクシスバランス

axis balance 安定
回転軸上にウエートブロックをおくバランス調整法。ピンをPAPに合わせる方法も同類である。慣性モーメントを抑えて早めのロールを出したり、フレアを最小にして安定した軌道を求めることができる。曲がりに対して、およそ15%程度の影響を与えるとされている。

アジア競技大会

Asian Games
アジアオリンピック評議会(OGA)が主催するアジア地域の総合スポーツ大会。「エバー・オンワード 限りなき前進」を標語に,4年ごとのオリンピック中間年に行われている。第1回は1951年インド・ニューデリー。大会の特徴は、オリンピックに参加しない国々も出場してくること。ボウリングが初めて[メダルスポーツ](正競技種目)になったのは、タイ・バンコク大会(1978年・第8回)で、広島の第12回大会以降は、連続して実施されている。第15回カタール・ドーハ大会(2006年)で日本は、男子5人チーム戦で2連覇、大会記録(6579点)を打ち立てている。

アジャスティング

adjusting 調整すること
普通は、ストライクアジャスティングとスペアアジャスティングを指す。レーン状態によってボールを交換するボールアジャスティング、リリースで力の入れ方を変えるフィジカルアジャスティングなどもある。日常生活でも便利な言葉になっており、ちょっとでも工夫を加えると「アジャストした」などといったりしている。

アップザヒル

up the hill 丘を登る
どうかボールがポケットに入りますように! と祈っていう言葉。

アップル

apple りんご
ボールの威力を指す俗語。強いボールはスイートアップル(甘いりんご)、悪いボールはサワーアップル(すっぱいりんご)などという。ピンチに弱い人をサワーアップルということもある。

厚め

①−③ポケットを打ったボールが完全ストライクを発生させる条件は、ボールの中心が17.5枚目にあることだが、それよりわずかに左側にあると「厚め」、右側を「薄め」と呼ぶ。

アドバンスドボウラー

advanced bowler
進歩した、上級ボウラー。投球フォームとリリースのタイミングが決まって、平均で男子190点−200点、女子で180点−190点を打つ上級者をいう。

アドレス

address あいさつ・住所・ボ−ルの構え方
投球の前、足の位置を決め(スタンス)、ボールを構える動作や姿勢のこと。よくスタンスと混同されるが、正確ではない。

アプローチ

approach 助走路
ファールラインの手前部分、ボウラーが助走する場所の総称。メープル(かえで)の部分。

アベレ−ジ

average 平均・平均点
総得点をゲーム数で割って算出する平均点をアベレージと呼ぶ。通常、アベは9−12G以上の平均点だが、3Gの場合もある。略すときはAvg.と表記する。Ave.とすると、avenue(街)となってしまうので注意。

アメリカ方式

American Style
左右一対のレーンを1フレームごとにチェンジして投げる方式。世界中の公式大会で採用されている。1本のレーンだけを使って投げる方法はヨーロッパ方式と呼ぶ。ボウラーには技術的な個性があり「くじ運」によって打ちやすいレーンと難しいレーンがあるので、これを未然に防ぐ意味でアメリカ方式があるといわれる。

アメリカボウリング協会

エー・ビー・シー(ABC)

アメリカボウリング評議会

エヌ・ビー・シー(NBC)

アレー

alley
道、またはレーン。板敷きの部分を指し、レーンともいう。木製のレーンは、楓(かえで)と松が敷かれており、長さ約19.16メートル、幅1.06メートル。

アレーボール

alley ball
アレー(レーン)の板目に添って直線的に走るボールのこと。

アロー

arrows 矢
レーン上に刻印された三角形の矢印。ターゲットとかスパットと呼ぶことが多い。コントロールをよくするための目印で、トライアングル三角矢印のターゲットともいう。

アンカーマン

anchorman 錨をおろす人
チーム戦の最終投球者。

アングリング

angling
角度をつけること(アングル)。

アングル

angle 角度
ストライクやスペアのレーンに対する角度。または、①−③ポケットへのボール進入角度を指す。理論上ストライクアングルは無数にあるが、②番スパット(テンボード)の上を板目まっすぐに通すコースが基本となる。ストライクゾーンを広げるには、①−③ポケットに対して3度—6度の入射角度が必要。

アンブレラ

umbrella 傘
アンブレラボールともいう。ボールがヘッドピンをまともに打ったとき、すべてのピンが左右に傘のように真っ二つに開き、ストライクになったときをいう。


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