2017年6月11日、京都大学農学部グラウンドにおいて、京都大学アメリカンフットボール部創部70周年記念試合が行われた。既報のとおり、京都大学ギャングスターズが24対16で、法政大学オレンジを下した。その試合の直後、法政大学オレンジの安田秀一監督に、春シーズンと京大戦を振り返ってもらった。

 聞き手=樋口幸也 写真=佐藤 誠

画像: 試合中、選手に指示を出す安田監督ー 京都大学農学部グラウンド 写真=佐藤 誠

試合中、選手に指示を出す安田監督ー 京都大学農学部グラウンド 写真=佐藤 誠

――法政、強いと聞いていたのですが…。

 強いですよ。本気になったらやばいですよ。

――今日は…

とりあえず、春のスタンスの違いが一番大きい。うちは今年、春の勝敗はまったく気にしていません。日本のフットボールのカルチャーとして、春も勝敗にこだわるチームが多いのですが、私たちは、春は勝敗に拘泥していません。春に負けることによって、こんなに周りから心配されたり、不安がられたりするのが逆に不思議です。春のシーズンの結果が、秋のシーズンに影響するとは考えていないからです。うちは、恐ろしい監督がいて、怒られないように頑張らなければいけないチームではありません。選手たちが自分たちでスイッチを入れないといけない。しかし、慶応大戦(5月28日●23-30)のときもそうだし、関大のとき(4月23日●14-16)もそうでしたが、スイッチが入ってこないんです。ただし、秋になったら、チーム全体として負けられないし、勝つということが目標になる。最初から集中していけるから、そこは心配していません。

――よくなっている部分はどこでしょうか?

チームとして全てがよくなっている。最終的にしっかりまとまることができるチームです。目的、方法と1つ1つやっている。フィジカルも去年と全然違うし、ファンダメンタルもできている。京大もファンダメンタルができていましたね。今日の試合でもヘルメットの音が鳴らないですよね。両チームともヘッドアップブロックをしている。ホークタックルということができているからです。京大もすごくいいチームで、基本がしっかりできている。あとは戦術的なこと、もうちょっと真剣になっていけば、関東は楽勝ではないですか(笑)。

――京大の印象はどうでしたか?

めっちゃいいんじゃないですか。

――どこがいいのでしょうか?

まず、うちとカラーが似ていて、目先の試合に勝つというフットボールをすることよりも、フットボールを通して学生の人格を磨くということに主軸を置いている。だから、フットボールにもそれが現れています。今日の試合もラフプレーや反則が少なかった。アンスポーツマンライクコンダクトがありましたが、出会いがしらのようなものでした。いやな感じのするものではありません。そういういいチームといいフットボールができた。それで負けたので、精神的なダメージはほとんどありません。こういうチームに関西を制覇してもらいたいという気がしますね。そういう意味でいったら、京大はスケールが大きいですよ。目先の試合に勝とうと思っていると、やっぱり、スケールが小さくなってしまうし、人間性がどんどん小さくなってしまう。

――こざかしい感じがない。

そうそう、それ。今日の法政対京大は、まさにそれだった。

――小賢しいフットボールをするチームがある。

うちがそういうチームとやると、かみ合わないのです。僕はしらけてしまう。そういうチームに対して、打ち負かしてやろうぜって思えないわけですよ。特に春だから。ケガしないでやれよとなってしまうわけです。京大のようなフットボールをやってもらえると、それでケガをしたらフットボールはそういうものだから仕方がないと思える。今日はいいフットボールをしようというチーム同士だった。野球で言えば、清原と野茂の戦いのように、まっすぐで勝負するみたいな。それがやれたのがよかったんじゃないですか。

 ――秋が楽しみです。

春は勝とうと思っていないから勝てないですよ。スイッチを入れていないだけですから。秋にスイッチを入れれば、勝てるチームになります。

画像: 試合後、晴れやかな表情を見せる法政大学安田監督(左)と京大西村監督ー 京都大学農学部グラウンド 写真=佐藤 誠

試合後、晴れやかな表情を見せる法政大学安田監督(左)と京大西村監督ー 京都大学農学部グラウンド 写真=佐藤 誠

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