画像: ブレイクダウン劣勢で不発。力負けの対アイルランド第1テスト。

ブレイクダウン劣勢で不発。力負けの対アイルランド第1テスト。

日本代表は6月17日、2万7381人の観客数を記録した静岡・エコパスタジアムで、2019年ワールドカップ1次リーグで対戦するアイルランド代表に22-50で敗れた。
アタックでは、タッチライン付近に配置されたFLリーチ マイケル、NO8アマナキ・レレイ・マフィらを活かしきれなかった。
主な原因は、タックル後のボール争奪戦(ブレイクダウン)を制圧できなかったことだった。
メンバー23名中唯一の大学生ながら、安定感の光るFB野口竜司は言う。
「ブレイクダウンではプレッシャーがかかりました。速いテンポでラグビーがしたいなかで、相手にうまくテンポを崩されたということはあると思います」
2人目以降の仕事が遅れ、攻撃がスローダウン。フェイズを重ねても相手防御が堅固なままだった。
後半開始からピッチに立ち、この日27歳の誕生日を迎えたPR石原慎太郎も、敗因のひとつにブレイクダウンでの仕事不足を挙げた。
「一人ひとりが仕事しないと、相手の人数が減っていかないので。ブレイクダウンでFWがハードな仕事をして、9番・10番にプレッシャーのかからないシチュエーションを作っていかなければいけません」
ブレイクダウンでの劣勢が、SH田中史朗、SO田村優のハーフバック団にストレスを与えた。
次第に効果的なアタックの選択肢が減っていき、応急的にキックを選択せざるを得ない状況に追い込まれていく。その応急的なキックは、チェイサーに応急的な判断を強いた。
アタックで圧力を受けた際は、アンストラクチャーに持ち込むキックの選択も、打開策のひとつだ。
しかしアイルランドはジョー・シュミット ヘッドコーチを始め、準備万端だった。
「(ジャパンがキックを多用したことに)私たちはそれほど驚きませんでしたし、日本のキック戦術に対しては準備済みでした。できるだけスペースをカバーすることを考えていました」(シュミット ヘッドコーチ)
さらに、愚直にハードワークするアイルランドは、コンテストキックのルーズボールに対しての反応も速かった。
後半18分に投入されたPR浅原拓真は、アイルランドのまじめな仕事ぶりを素直に認める。
「(アイルランドは)すごくまじめで、どのフェイズでも自分の仕事をしっかりしていました」
ボールを確保したアイルランドは、まじめなFW陣が1対1の勝負に勝ち、ワールドカップ2大会出場のWTBキース・アールズが防御網を切り裂いた。前半24分、28分にはラインアウトからのサインプレーを起点に連続トライを重ねるなど、周到さも見せつける盤石ぶり。
勝負師のシュミット ヘッドコーチが指揮するハードワーカーたちは、前半だけでジャパンから4トライを奪い、28点差をつけて折り返した。
前半は終始劣勢だったジャパンだが、後半は爪跡を残した。前半戦では3-31だったスコアも、後半戦だけを見れば19-19だった。
後半4分には、前半押されていたラインアウトモールを止めきった。
同19分には、途中出場のHO庭井祐輔が「相手の一番いやな組み方」に修正したというスクラムから左展開。大外でWTB福岡堅樹がゲインを切り、ブレイクダウンの制圧を続けた。
そして8フェイズ目でFB野口がトライラインを越え、速いテンポでラックを連取すれば5点を奪えるポテンシャルを証明。同36分にはWTB福岡が、38分にはサポートランから途中出場のSH流大がグラウンディングした。
また、この日代表初キャップを獲得したCTBウィリアム・トゥポウは、再三にわたりパワフルなゲインを披露。全体として劣勢だった1対1においてもビッグタックルを連発した。
そのCTBトゥポウは、アイルランドとの第2テストへ向けて「私たちがしなくてはいけないことは、チームで的確に守ることと、1対1のタックルをすること」と、ディフェンス面を課題に挙げた。
アイルランドとの第2戦は6月24日、東京・味の素スタジアムが舞台。
果たしてジャパンは、敗戦によって獲得した課題を克服することができるか。2019年ワールドカップへ期待の膨らむ結果を、日本全国へ届けることができるか。
(文:多羅正崇)

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