画像: 地下鉄御堂筋線長居駅から徒歩4分に立つヤンマースタジアム長居

地下鉄御堂筋線長居駅から徒歩4分に立つヤンマースタジアム長居

 現在、陸上の日本選手権が行われている大阪・ヤンマースタジアム長居。10年前には陸上の世界選手権が開催され、現在はJリーグのセレッソ大阪の本拠地として使用されている、収容人員30000人以上のビッグスタジアムだ。隣には国際大会開催に必須条件となるサブトラック・ヤンマーフィールド長居、さらにキンチョースタジアムというサッカー・ラグビーの球技場もあり、室内施設はないものの、長居公園自体がスポーツコンプレックス(スポーツ複合施設)の役割を果たしている。 

 長居の特徴は何と言っても、その立地だ。地下鉄御堂筋線・長居駅から徒歩4分、JR阪和線の長居、鶴ヶ丘両駅からも徒歩5~10分。長居が新幹線の新大阪駅から電車で30分弱の場所であることを考えると、その利便性がさらに際立つ。周辺には商店街や飲食店が点在しており、夜のイベントでも観客、また取材陣にとってストレスフリーの環境である。神奈川の日産スタジアム、東京の味の素スタジアムも都市部としては主要公共機関の最寄駅から徒歩圏内だが、体感として長居くらい「近い」と感じられるのは、現在建築中の新国立競技場くらいではないだろうか。 

 国内各地に現存する収客力の高いスポーツ施設の多くは、「立地は悪いけど、土地はある」という場所であることが多い。地方なら移動手段は車が主であるし、その地域によって事情はさまざまかもしれないが、2020年東京五輪開催、スポーツ庁の発足など、現在は官民一体で注力し、スポーツの産業化を目指す機運が日本でも生まれている。その一つの鍵として、集客を前提としたスポーツイベントを開催する際の立地は大きなポイントでもある。

 日本がお手本にしようとしている欧米のスポーツ先進国を例にとれば、都市の規模の大小に関係なく、イベント開催可能なスタジアム及びアリーナは、街の中心に位置しているところが多い(特にプロスポーツチームを本拠地に持つところ)。それは、計画段階からスタジアムやアリーナを中心にして、その周辺にショッピングモール等、経済活動の活性化(つまり人の流れ)を促す案が盛り込まれ、街づくりや開発が進められるからだ。

 施設は「官」が作り、運営を「民」が請け負うことで、経済を活性化させ、施設自体の存在価値を高めていく――長居公園はもともと競馬場や競輪場の跡地で、都市部でも敷地を確保できていたからこそできた部分もあるが、約25年前に現在の2009年からは全国各地の公的施設と同じように、指定管理者制度を導入して、「民」に運営を委託している。

 この考え方自体、スポーツ産業化を加速させる意味でも重要なアプローチで、今後、こうした利便性の高いところにスタジアムやアリーナが増えていくと、新しい時代の日本の街づくりにもつながっていくように思う。

画像: 男子100mの決勝では多くの観衆が詰めかけた。スタジアムの立地条件がよかったことも影響している

男子100mの決勝では多くの観衆が詰めかけた。スタジアムの立地条件がよかったことも影響している

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