適正なグラブの選び方と使い方

 今回はグラブの選び方についてお話しします。
 野球のグラブは非常に高価で、硬式用を一つ買うだけでもかなりの出費になります。だからまず考えてほしいのは、本当にいま必要なのかどうか。たとえば「高校に進学するので新しいキャッチャーミットを買いたい」という中学生に出会ったりもするのですが、そもそも高校でも捕手をやるかどうかは入ってみなければ分かりません。したがって「ポジションが決まってからでもいいんじゃない?」とアドバイスをし、考えてもらいます。そして、「それでも絶対に捕手をやるんだ」という強い意思があったり、また「新しいミットを買うことでモチベーションが上がって頑張れる」というのであれば、そこで初めて「じゃあ買ったほうがいいね」と。買うからには大切に使ってほしいですし、自分の中に強い思いを持ってほしいと思います。
 さて、具体的な選び方ですが、グラブに手を入れたときの感覚を重視してほしいです。「何となくこれが良いな」といったフィーリングもすごく大切。もちろん見た目のカッコ良さも大事な要素で、それによってテンションが上がって練習が楽しくなるのであれば良いことでしょう。ただ、より上達させるという意味ではやはり、自分の手のサイズに合っているかどうかが最も重要。その基準を言うと、人さし指を外へ出したときにその第二関節、もしくは第一関節と第二関節の中間あたりが、ヘリの部分にぶつかるくらいがちょうど良いと思います。逆にグラブが大き過ぎるとポケット(捕るポイント)に指先が来てしまい、手のひらで捕ることができなくなります。正しい捕球の形というのはわしづかみにするのではなく、人さし指の付け根あたりに球が当たり、小指と薬指と親指で包んでいくような感覚。そして人さし指と中指が、捕球の衝撃で後から軽くフワッと曲がっていくのが理想です。そういうグラブの使い方ができるように、ヒモの締め具合も含めてフィット感を大事にしてほしいです。
 ちなみに、私は人さし指をグラブから出すべきだと思っていますが、それは決して「捕球時の衝撃や痛みを減らしたいから」という理由ではありません。実はゴロとライナーでは捕る場所が違い、グラブのポケットの位置が変わるんです。ゴロはすばやく握り替えるためにも中指や薬指に近い位置で捕球するのに対し、ライナーやタッチプレーなどでは、ガッチリと捕らなければならないため、人さし指と親指の間の水かきあたりで捕球するのが理想です。この2つのポケットを使い分けるために、重要なポイントが人さし指。親指の方向へ人さし指を寄せながらグラブを開くと中指・薬指側のポケットが広がり(ゴロのとき)、中指の方向へ寄せると親指側のポケットが広がるのです(ライナーのとき)。つまり私が言いたいのは、人さし指を自由に使うためにもグラブの外へ出したほうがいい、ということ。この技術は、多くのプロ野球選手も感覚として実践しています。
 なお、投手用グラブの人さし指にカバーが付いているのは「接触プレーに備えるため」ではなく、指の動きのクセで球種がバレないようにするため。そうやって正しい意味をしっかり理解していくと、グラブをいい感覚で扱えるようになりプレーの精度が上がっていくと思います。

画像: 人さし指を自由に動かすことで、プレーによってボールを捕る位置を変えることを意識してみよう!

人さし指を自由に動かすことで、プレーによってボールを捕る位置を変えることを意識してみよう!

うさみ・やすひろ/1975年12月18日生まれ。北海道出身。稚内大谷高−ヤクルト。高校時代は捕手として3年夏に北北海道準優勝。94年ドラフト6位でヤクルトに入団。3年目に内野手へ転向し、スイッチヒッターにも挑戦。99年に一軍で15試合に出場した。2000年に現役を引退。その後は広告代理店や建築会社などに勤務する傍ら、野球技術指導員(プロ野球OBクラブ認定)、スポーツフードアドバイザー、メンタル心理カウンセラー、キッズコーチといった資格を取得。また少年野球チームの監督も務めながら、専門店で野球用品販売のノウハウを学び、16年より「ロクハチ野球工房」をオープンした。店名の「ロクハチ」は現役時代の背番号68から。

ロクハチ野球工房

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