画像: アストロズ・青木宣親のメジャー初登板にあっぱれを!

アストロズ・青木宣親のメジャー初登板にあっぱれを!

#ref(img_1_fp_l,center,nolink,caption:4対10の9回、チーム事情によりマウンドに上がった外野手の青木。3失点も一流打者から空振りも奪った!
2003年のある試合の取材中でのことだった。終盤を迎え、ドジャースは大差をつけられ、負けていた。多くのファンが球場を後にする光景も目に入っていた。そのとき、当時のスター選手の1人(2012年から昨年までホワイトソックスで監督を務め)ロビン・ベンチュラ三塁手が、トコトコと歩いてブルペンに向かったのだ。
これにはファンも反応して、徐々に盛り上がっていきブルペンで投球練習中には、ザワザワが止まらなかった。そして、ついにベンチュラの名前がコールされ、ブルペンから登場すると、大歓声に。ドジャー・スタジアムが勝っているかのような雰囲気になった。そして1アウトととるたびに、異常に盛り上がった(結果は1回1安打無失点)。試合は大敗を喫したが、球場のファンはいいものを見たといった、という感じがあった。
これもメジャー・リーグなりのファンサービスなのだ、と思った......。なぜこのような話をしたのかというと、現地時間6月30日のアストロズ対ヤンキース戦。4対10と態勢が決まった中で、青木宣親外野手が9回にマウンドに上がったことが話題になったからだ(結果は1回1安打2四球3失点)。3点は失ったものの、ヤンキースの新鋭スターで、現在本塁打ランキングトップのアーロン・ジャッジから空振りを奪ったシーンは素晴らしかった。
なぜこのようなことが起こるのか? 日本よりも年間試合数が20試合近く多く、さらに20連戦などもあるメジャーでは、中継ぎを休ませるためのひとつの方法であるのだ。だが、そこには興業の要素もある。メジャーの球場はほとんどの場面、ブルペンは外野の外にあり、ファンは誰もが見られる位置にある。そこに入るはずのない野手が入れば、球場のファンは盛り上がるだろう。ブルペンが室内に多い日本の球場ではこの演出は難しいだろう。
そしてもう一つ、球場にはフリーWi-Fiが飛んでいることが多く、ファンがパッドを持参しネットをつなぎながら観戦している。瞬時に各打者のデータなどを見ながら、その選手の打席を見るという楽しさを知っているファンも多い。今回の青木がマウンドに上がる前から、青木が投手としてマウンドに上がったのはいつか、などを検索し、マウンドで投げているときには「アオキは高校時代にピッチャーだったらしいぜ! でも甲子園には出てないらしい」などのトリビアトークをしていただろうと予測できる。
そういう楽しみもまた、メジャーならでは。そこでチームのために3アウトを取って、打者にケガを負わせず、ホームチームが負けている中で、ファンを喜ばせた青木選手には、大きな拍手ととともに「あっぱれ! お疲れ様でした」と言いたい。
文=椎屋博幸 写真=Getty Images

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