画像: 五郎丸、ファンデンヒーファーだけじゃない! 石塚、ヤマハ「15」虎視眈々と

五郎丸、ファンデンヒーファーだけじゃない! 石塚、ヤマハ「15」虎視眈々と

7月3日、ラグビートップリーグ(TL)で昨季2位のヤマハがオフ明け最初のトレーニングをおこなった。会場である静岡・磐田の大久保グラウンドには、多くの報道陣が集まった。五郎丸歩がいたからだ。
2015年のワールドカップイングランド大会で日本代表だった五郎丸は、1年半の海外挑戦を経て2季ぶりに日本へ復帰。注目されたゴールキックの練習にも取り組み、報道陣の注目を集めた。
この時の様子を「安定感があるな」と振り返ったのは、加入2年目の石塚弘章。五郎丸と同じFBのポジションを務める23歳だ。ここでの「安定感」とは、蹴り続けるなかでもぶれないフォームなどを指しているのだろう。
「成功率の高さも然り、見習うべきところかな、と思います」
2008年加入の五郎丸を欠いた昨季のチームにあって、昨季の正FBには南アフリカ出身のゲラード・ファンデンヒーファーが入った。石塚と同年に加入するや、スピードとロングキックで存在感を発揮。「シャドー」という愛称とともに、仲間の信頼を勝ち取った。
今季はここに五郎丸が戻るとあって、背番号「15」の争いは激化する。ここで静かに闘志を燃やしているのが、異色の経歴を持つ石塚なのだ。
「楽しみですね。いい刺激ももらって...。(五郎丸と)勝負できるところもきっとあると思うし、吸収できるところは吸収していきたいです」
東京の成城学園中で楕円球に出会うと、系列の成城学園に進む。全国レベルでの経験がないまま、関東大学対抗戦Bに加盟する成城大ラグビー部へも入った。ターニングポイントを迎えたのは、ここからのことだった。
大学2年だった2014年2月、当時チームにいた齋藤隆行S&Cコーチの推薦などにより第12回セブンズシニアアカデミーに参加。3年の夏から秋にかけては、香港、マレーシアでのアジアセブンズシリーズに7人制日本代表として参加できた。
7人制日本代表の候補合宿にあたるセブンズシニアアカデミーでは、スピード強化を託されたディーン・ベントン氏に骨格やランニングフォームを称賛される。当時日本代表だった藤田慶和を引き合いに出す格好で、こう励まされたという。
「ナチュラルな筋肉が足りない。ただ継続してトレーニングをすれば、きっと藤田よりも速く走れる」
大学ではさらに、ヤマハの司令塔である大田尾竜彦と知り合う。成城大のBKコーチだった水田隆裕氏が幼なじみだったことの縁で、指導を受けた。高く蹴り上げるハイパントの滞空時間が、五郎丸のそれとほぼ同じだと言われた。ヤマハ入りを決めるのは、自然な流れだった。
「2月に(セブンズシニアアカデミーに)呼ばれたことは、僕のなかで転機でした。オリンピック(7人制日本代表が参加)とワールドカップ(15人制日本代表が参加)...目指したいですね」
現在、登録上のサイズは188センチ、90キロ。大学3年時に「83キロ」だったと話していたが、「入団から7キロぐらい(増加)、ですね」。学生時代は都内で実家住まい。他の強豪クラブ出身者と違い、食事完備の寮に住むのも初体験だった。
寮とオフィスと練習場を行き来する規則正しい生活の只中で、置かれた立場にただただ感謝していた。
自分がどんどん成長するプロセスに、心を躍らせている。
「トレーニングをしてすぐに食事ができる。それがでかいです。筋トレをして、実家に帰って...という時とは環境が違います」
昨季はファンデンヒーファーの活躍もあり、TLデビューはお預けとなった。五郎丸が注目される今季も険しいハードルが待っているだろう。しかし、開幕節の「15」を狙うつもりかと聞かれ、「そのつもりです」。予定調和を壊しにかかる。
(文:向 風見也)

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