加圧トレーニングが効果を発揮するメカニズム

 野球の指導現場では、大まかに3~11月の試合期と12~2月のトレーニング期に分けて練習計画が練られることが多い。冬場に体力を高めて、シーズンに入ると技術をつけることに重きを置く。しかし、多くのカテゴリで最も重要な大会が行われるのは夏の盛り。3月のシーズンインからそれまでの期間を技術練習に追われて筋力トレーニングに割く時間が疎かになることでスタミナ低下を招き、疲労が蓄積していく。そうしてパフォーマンスが下がった状態で本番を迎えるのでは本末転倒。そうした課題を解消するには「短時間」で「効果の高い」トレーニングが必要になる。それに当てはまるのが加圧トレーニングと言える。

 その手法はまず、専用ウエアを着用し、腕、太ももの付け根部をベルトで締め、適切に血流を制限した状態をつくる(加圧状態)。その上で、上半身であれば10分、下半身であれば20分を限度に、筋繊維や関節を痛めない程度の軽い運動を行う。その後、ベルトを緩めて加圧状態をほどき(除圧)、血流を元に戻す。

 その流れの中で体内では以下のような変化が起こる。まず、加圧状態で血流が制限されることで普段は使われていない毛細血管にまで血液が流れ込む。その状態でトレーニングすることで乳酸が溜まりやすくなり、溜まった乳酸を脳が感知すると骨や筋肉の成長を促す成長ホルモンの分泌促進が開始。トレーニング終了時には高負荷トレーニングを長時間行ったのと同様の状態になる。そして除圧により成長ホルモンの分泌が活性化。成長ホルモンは血流に乗って全身に運ばれ、トレーニング開始から約1時間後から体脂肪の分解が始まり、また、2~3時間後から48時間かけて筋肉合成が進行する。成長ホルモンは筋ストレスが高い部位に優先して運ばれる習性があるため、体幹トレーニングと並行して加圧トレーニングを行うことで体幹強化にも有効だ。

 また、高重量のウエートを持ち上げるような高負荷のトレーニングは筋繊維を破壊して、その回復により筋繊維を太くしていく(超回復)ものだが、加圧トレーニングは軽負荷の運動のため、筋繊維はほとんど破壊されることなく、筋肉が右肩上がりに強くなっていくイメージ。そのため効率性が高い。短時間で高い効果を見込めるトレーニングだ。

 さらに、ウエートトレーニングではMAX値の60~70㌫の重さでメニューを組み立てるのが一般的だが、加圧トレーニングでは重くても20㌫程度で十分な効果が得られる。自重でのトレーニングでもメニューを組み立てられるため、ウエート設備が整っていなくても選手の体を十分に大きくできる点も見逃せない。

画像: 低負荷でも高い効果を得られるのが加圧トレーニングの特徴

低負荷でも高い効果を得られるのが加圧トレーニングの特徴

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