画像: サクラフィフティーンは30人。加藤あかり、小林ちひろ、バックアップの思い。

サクラフィフティーンは30人。加藤あかり、小林ちひろ、バックアップの思い。

野性的な走りが魅力。WTB加藤あかり。(撮影/松本かおり)
大きなスーツケースを運ぶ選手たちが30人いた。
女子ワールドカップを戦うため、8月1日にアイルランドに向けて出発したサクラフィフティーン(女子日本代表)。7月30日の代表メンバー発表記者会見で有水剛志ヘッドコーチが名前を読み上げたのは28人だ。バックアップメンバーのWTB加藤あかり(Rugirl-7)、PR/HO小林ちひろ(RKU龍ヶ崎)も仲間と一緒だったから、30の魂が飛び立った。加藤、小林のふたりは、「いつ出番が回ってきてもいいように最高の準備をしておきたい」と気丈だった。
ワールドカップメンバーの28人が選手たちに伝えられたのは、和歌山(7月24日~29日)でおこなわれた合宿中。加藤と小林にとっては辛い瞬間だった。
大会は、フランス、アイルランド、オーストラリアと戦うプールマッチが中3日でおこなわれ、オーストラリア戦の4日後から順位決定戦が中3日で2試合。そんなハードスケジュールだから、チームは、メンバー28名確定の前も後も30人で戦い抜く姿勢を変えていない。ピッチに立つ者はうしろに控える仲間を信じて死力を尽くし、サポートする者たちは、いつでも飛び出せる準備をし続ける。
加藤は「怪我人が出ないことがいちばんですが、もし機会がまわってきたら自分の仕事をやる」と決意を口にした。小林も「チームもキャプテンも(28人のメンバーかどうかなど関係なく)全員で戦うと言ってくれているので、もし出られたなら、セットプレーやブレイクダウンで前に出てチームに貢献したい」と話した。
一丸になって戦う。
仲間の作ってくれるそんな空気に、ふたりはメンバー入りがならなかった後も変わらず、周囲との時間を過ごした。しかし報道陣を前にしたメンバー発表記者会見時に控え室にいるとき、加藤は感じた。
「別なんだ、と実感したんです。チームの一員として、そこ(記者会見場)には立てないんだなって」
現実は受け止めるしかない。その上で、あらためて「チームの一員としての責任と自覚を持って行ってきます」と話した。
加藤は沖縄出身(石川高/名桜大)。2014年に日本代表に初めて選ばれた。2016年春に男子代表に選ばれた東恩納寬太(キヤノン)、知念雄(東芝/ともに)より先に、同県出身者初のジャパンとなる栄誉だった。
その「第1号」の声には「誰がというより、沖縄の人たちみんなで一緒に前へ進みたい」と照れるが、「沖縄を盛り上げるためにも先頭を切っていきたい」と責任感の強さも見せる。
昨年9月から6か月間、NZ・オークランドに渡り現地でプレー。その間に女子セブンズ オークランド代表にも選ばれ、「アジリティーの部分で通用しました。対外国人にも対応できる」という自信もつかんだ。
「2015年のワールドカップでは男子代表が歴史に残るような活躍で驚かせた。このチームも同じようになれたら。その中で自分の仕事をやっていきます」
取手二高時代までソフトテニスに熱中していた小林は、19歳でラグビーと出会った。6年でワールドカップの舞台に指をかけた25歳は、歩んできた道を「友人に誘われて始めたのですが、ラグビーが楽しくて、楽しくて。きついこともあったけど、仲間といろんなことを乗り越えてきました」と振り返った。
出発に際して「緊張しています」と話すも、表情は常に笑顔。ムードメーカーとして、チームを支える存在になりそうだ。
有水剛志ヘッドコーチは、ふたりに「大会への(28人の)最終登録期限は8月6日。それまで何があるか分からないし、競争は続く」と伝えている。
サクラフィフティーンはいまも、そして最後まで、30人だ。
いつも元気。明るい。PR/HO小林ちひろ。(撮影/松本かおり)

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