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3000人ではもったいない。宗像サニックスとコカ・コーラ、九州勢は熱い!

「観客を魅了するようなプレーをこの2チームにはやっていただきたい。子どもたちが選手やチームに“焦がれる”くらいのプレーをやってもらいたい。観た人々が、『ラグビーっていいな』と思うような試合になりますように」
今季トップリーグ開幕前、九州ラグビーフットボール協会の森重隆会長はそう話したが、8月20日(日)の夕方、福岡・レベルファイブスタジアムでコカ・コーラレッドスパークス×宗像サニックスブルースの九州ダービーを観戦したのは、わずか3,103人だった。
しかし、エキサイティングな好ゲームに魅了された人は多かったはずだ。
試合は38-22でサニックスが制した。弱点だったラインアウトは、2015年ワールドカップでイングランド代表のスターターを務め、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズの3キャップと合わせてテストマッチ32試合出場の経験を持つジェフ・パーリングの加入により大幅に改善され、序盤はスクラムでも連続で圧倒して、主導権を握った。
「春から本当に厳しい練習を積んで、とにかく1戦目はセットプレーで圧倒しようと。昨年は7勝したが11位。私たちよりも上の順位のチームには勝ったけれど、最終順位は下だった。その原因のひとつがラインアウトの獲得率が最下位だったということ。今年はそこにフォーカスして、安定したボールが出るようになっているので、大崩れはしないチームになっていくんじゃないかなと思う」と、サニックスの藤井雄一郎監督は手ごたえを感じていた。
指揮官から、「派手な選手ではないが、要所要所でしっかりチームを締めてくれて、新任の主将や副将がプレーしやすいように裏で支えてくれている、本当にすばらしい選手」と評されるパーリングは、惜しみなく経験を伝える。ニューカッスルという涼しいところからやって来て、日本の暑さにはまだ慣れないと苦笑いしたが、この日はルーキーの加藤一希とともにセカンドローで先発し、後半13分まで奮闘した。
勝利に貢献したラインアウトマスターは、「うまくいっているときは大丈夫かもしれないけど、うまくいかなくなったときにこそ経験値の高い選手が役に立つと思う。うちのチームは、すぐにトライを取りに行きたい傾向にあるので、フェイズを重ねるところが課題。チャンスでのプレーの精度を高める必要がある」と初戦を振り返った。
そのパーリングと激しく競ったコカ・コーラのLO桑水流裕策は、「駆け引きの巧さを感じた。レフリーと確認して独特の入り方をしていた」と見る。しかし、この日のラインアウトは自分たちも安定しており、桑水流には序盤の戦い方とスクラムに対する反省が強かった。「自分たちのミスと、サニックスのゲームの入りで2本簡単に取られてしまって、流れを向こうにやってしまった。スクラムは、相手が上にあげてくるプレッシャーがすごく強くて、初めの方はそこに対応しきれなかった。連続で取られてしまって...。時間が経つにつれて修正はできたんですけど」。
コカ・コーラは2012年度に降格を経験し、再昇格してからは4季連続で14位と、入替戦出場の常連となっている。今季は、サモア代表BKとしてワールドカップ出場の経験を持ち、ニュージーランドの名門ウェリントンでヘッドコーチを務めていたアール・バーが新しい指揮官に就任。新生レッドスパークスは、過去最高の8位(2009年度)を上回る『TOP7』を目標とする。
「責任を果たすラグビー」スタイルを掲げる新ヘッドコーチについて、副将のHO有田隆平は「熱血漢的なところもあるけど、すごくクールで、相手のことをしっかり分析して理にかなったアタックやディフェンスを落とし込んでくれるので、みんなすごく信頼している。やり切るというところが僕らにすごく合っている」と語る。初陣を勝利で飾ることはできなかったが、「最初からがっつりハマってすぐに結果を出すのは難しいと思うが、やっていくうちにさらに強くなると思うんで。チーム内で競争し合って、もっといいチームが出来上がると思う。全員で戦いたい」と、始まったばかりのシーズンを見据えた。
白星発進したサニックスの今季の目標は、トップ4のチームに勝って、自分たちの最高成績を塗り替えることだ。昨季は東芝やトヨタ自動車といった強豪も倒したが、順位では下回った。それは、15試合でボーナスポイント(BP)が1点しか取れなかったことも原因であり、順位を上げるためには勝点4にできるだけプラスしていきたい。
だから新キャプテンのNO8新井信善は、コカ・コーラ戦でBPを逃したことを反省した。自身は、開幕2週間前におこなわれたオークランド(ニュージーランド)との親善試合で右足首を痛め万全な状態ではなく、最後までプレーできなかったことが悔しかった。
後半13分に退いたあとベンチで見守っていた終盤、エナジー満タンのWTBカーン・ヘスケスがファーストタッチでBPの権利となるチーム5トライ目を挙げたが、数分後、コカ・コーラにラインアウトからあっさり3つ目のトライを許し、その後再びゴールに迫るも、結局、3トライ差をつけきれずBPを奪えなかった。「僕自身がおらんかったから。締める人がいなかったから、ああいうゲームになったと思う」と新井。「最後のスクラムも、あそこでFWの仕事としてスクラムトライを取らないといけない場面だった。80分間チームを引っ張るのがキャプテン。コンディションを上げていきたい」と厳しい表情で語り、次戦に燃える。
宗像サニックスは今週土曜日、兵庫で神戸製鋼に挑む。コカ・コーラは、埼玉でおこなわれるNEC戦で今季初勝利を狙う。
開幕前のプレスカンファレンスで握手するコカ・コーラの山下昂大主将(左)と
宗像サニックスの屋宜ベンジャミンレイ副将(撮影:松本かおり)
198センチ、116キロの33歳。ジェフ・パーリング。写真はオークランドとの親善試合より
(撮影:Hiroaki. UENO)
日本代表、サンウルブズでもあるコカ・コーラのティモシー・ラファエレ。写真は昨季のリコー戦より
(撮影:Hiroaki. UENO)

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