画像: ディフェンスに指示を出す村田ヘッドコーチ 撮影:佐藤 誠

ディフェンスに指示を出す村田ヘッドコーチ 撮影:佐藤 誠

――(タッチダウンを奪ったプレーは)最後は4回…、ゴールポジションから1発目は、リバースプレーで…。

村田 狭いほうから広いほうにやっていた。こちらから見て右の89番のディフェンスライン(DL)1回生の三島君。彼を右に置いているのはたぶん、立命の島野君のイメージです。右投げのクォーターバック(QB)は右に投げたくなってしまう。そこにこんなに大きい選手がいる。そのイメージをしていたのだと思う。見事にはまっていました。彼の仕事は上田の足を止めること。ブーツレッグが絶対に残っていた。それがあったので、結局、左に行って、右にリバースすれば、水島君がちょうど残っているわけです。プレーの選択としてよくなかった。今、思えば。そう思いますね。

――ただ、あと2回あって、上田君のパスはかなりの精度があった。

村田 よかったですね。甲南さんが、いわゆるエンプティフォーメーションに対する守り方を少しずつアジャストしていて、最終的には、4メンの4ディフェンスライン(DL)で、2ラインバッカー(LB)で、5人のディフェンスバック(DB)でパスを守るという守り方に変えてきたのですが、ソフトに守ってくれたので、それがよかったですね。こちらとしては、狙いどころが。その前にファーストダウンをとったときにも、4-2で、5人が後ろにいるので、アンダーニースががらがらで、7番の桑田に決まったパスですね。あれを見て、アンダーニースを空けてくれる。ただ、ゴールまではべたべたのマンツーがあり得ると思ったのですが、そこでも結構クッションをとってくれたので、上田がいい判断をしてくれました。キャッチした松尾も4回生で、4回生らしい素晴らしいキャッチでした。

画像: ランとパスで、243ヤードを獲得したオフェンスをけん引した龍谷大QB上田 撮影:佐藤 誠

ランとパスで、243ヤードを獲得したオフェンスをけん引した龍谷大QB上田 撮影:佐藤 誠

――前半を0-10で折り返して、後半はどういう形でアジャストしたのでしょうか。

村田 ディフェンスは、最初の1シリーズも、新しく見たフォーメーションでガンガンガンガン攻められて、最初のロングゲインがありましたよね。あれで「うわっ」となりましたけど、あとはディフェンス的には別に問題を感じることなく過ごしていました。ディフェンスに関しては、よほどのことがない限り、これ以上点を取られることはないだろうと思っていました。

 残念なことにオフェンスがファンブルをして、ボールを奪われたことによって結果的に悪いフィールドポジションでスタートして、それが、結果的にFGにつながった。あの3点は、僕らにとっては、計算外。7点差でずっといくだろうと計算していました。そのあとに、ディフェンスはそのままで、オフェンスは徐々に、3回ファーストダウンとか、2回ファーストダウンとか、3アンドアウトは、あまりなかったのではないですかね。

 実は、甲南さんのディフェンダーが徐々に脚が動かなくなってきているのが、見ていてわかっていた。あとは、時間内にこっちが逆転するか、持ちこたえられるか。甲南さんの体力が徐々になくなってきたので、時間内になんとか、逆転できたらという試合展開でしたね。

――(QBの)上田君が、自分のランが出るとリズムに乗って…。

村田 そうですね。それを甲南さんも気を付けて、水島君という新しい素材を入れてきたのです。上田も右に行って、左に逃げたじゃないですか。水島君がいたんです。甲南さんのゲームプランは3つ当たっていたんです。それを上田が個人の力でブレークしていってくれた。上田様様です。ただ、オフェンスはわずか14点しかとっていない。僕らからすれば、「もっとできるやろ」と、不満は残っています。

――オフェンスは藤本君ら上回生が抜けて、上田君にかかる負担が増えた。

村田 春もそうだったのですが、藤本ロスじゃないですが、藤本がいないという状況に慣れるのに時間がかかっているんです。藤本だったら、ブロック関係なくぴゅーっと走ることがあった。でも、今年はそういうランナーがいない。しっかりとブロックに合わせて走る。それをこの夏は繰り返し繰り返しやってきて、成果が上がってきている。今回のゲームでは、甲南さんも守り方を変えてきた。外のプレーはある程度いい。中のプレーは出させるなという、中を固めたディフェンスをされてきたので、最初はオープンプレーは出たのですが…。オフェンスには、広げて中を攻めるというセオリーがあるとしたら、中をなかなか出させてもらえない。そこはちょっと、反省しなければならないところです。藤本みたいなタイプのランナーにボールを渡したら何とかしてくれる。そういういう雑なオフェンスをしていてはだめだと思います。だから、もういっぺん見直して、RBはブロッキング通りに走り、オフェンスラインはしっかりブロックをする。そういうチームをもう1回やり直さなければいけないという感じです。

――2週間後、昨日勝った京大です。去年は勝ちましたけど、いい勝負になるのではないでしょうか。

村田 そうですね。京大は強いですね。強いというのは、本気になっているんですね。関大戦を見ていると。本気で「やったろう!」というのが、めちゃくちゃ伝わってきています。

――去年までと違う部分ですか。

村田 そうですね。去年というか、これまでの京大さんは、トップ4の一員だという感じで、やってこられたところがあった。だから、去年みたいに初戦に僕らが当たると、まだまだ勝つチャンスがあったのです。去年、うちがトップ4になったので、向こうとしては去年の「リベンジじゃ!」とくるので、勝つのはたいへん難しいと思います。僕らは、あれだけ頑張ってくれる選手がいるので、なんとか道を見つけ出して、まあ、1点差でもなんでもいいですから、勝つ方法を見つけたいと思っています。

――今年のオフェンスラインの出来はどうですか。だいぶ入れ替わりましたよね。

村田 替わりました。春が結局、どのゲームも1年生をスターターに使わなければならなかった。春の立命との公式戦も、センターが1回生でした。けが人がいっぱいだったのです。春に甲南さんと対戦したときもレフトガード(LG)が1回生でしたし。ほかのポジションも、2人が2回生で、3回生が2人、4回生1人。そんな布陣で春はやっていました。やっとけが人が戻ってきて、4回生と3回生を中心に組めて、さらにけが人がいる間にいろいろとシャッフルしました。「お前、ちょっとここをやってみろ」と。そして、新しい才能がいろいろと見つかった。津村が、今、センターをやっているのですが、それは、苦しんだ分、得たことです。そういうものが大きかった。

――京大もディフェンスラインが強いですからね。

村田 そうですね。もう勢いがありますから。ディフェンスラインをコントロールしないと話にならない。ディフェンスラインをコントロールする方法を考えないということですね。

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