画像: 【MLB】10月に栄光にありつけばシーズン大敗も関係ない

【MLB】10月に栄光にありつけばシーズン大敗も関係ない

今季メジャーの最高勝率を叩き出しながら勝ち続けたドジャースも終盤でまさかの11連敗を喫した。しかし、10月に勝ちさえすれば、この悪夢も忘れ去られるのだ
8月25日まで91勝36敗、貯金55個、勝率・717で「史上最も強いチームでは!?」と騒がれていたドジャース。突如、17試合で16敗と勝てなくなった時期があった。1988年以来の世界一に向かって無敵の快進撃だったが、一転投手は打たれ(この期間の防御率は6点近い)、打線も不振(チーム打率2割)。連敗は11に達し、「公式戦で10連敗をしてワールド・シリーズに勝ったチームはない」などと指摘された。
16試合で15勝と15敗の両方を同じシーズンに経験した史上唯一のチーム。今起こっていることは「SLUMP(スランプ)」なのか「COLLAPSE(崩壊)」なのか? 毎日このチームを取材しながら分からなくなった。 チームのメンバー、ダルビッシュ有は言う。「僕が(調子の)良い日があれば、相手も(調子の)悪い日がある。人間なので完ぺきではない。あれだけうまく行っていれば、うまくいかない日が来ることも、確率としてある」。
プロ野球を毎年取材していれば、最後は落ち着くところに落ち着くのは経験上知っている。近年4割打者は出なくなり、どんなに弱いチームでもある程度の試合数は勝つ。だから選手は現実的だ。筆者が知る限り、ドジャースのナインでシーズン116勝の記録を更新したいと口にした者は一人もいなかった。
唯一の目標は世界一。8月半ば貯金が50を越え、ポストシーズン進出が確実になると、ドジャースは10月を睨んでの準備に切り替えた。レギュラーを休ませ、新しい選手をテストし、極端に言えば春のキャンプのようになった。
いかにプレーオフに最強の25人をそろえるか。ダルビッシュがフォームを作り直す作業を始めたのもその一環である。毎日のように打線を組み替えたデーブ・ロバーツ監督は「最終的な目標ははっきりしている。そのために日々、いかに準備し、どう過ごすかが大事。私たちはプロセスを信じている。もちろん毎試合勝ちたいけど、最終的な目標は揺らがない」と説明した。
ダルビッシュも結果がすぐに出ないことに苦しみながら「自分たちが行きたい場所がある。その中でのプロセスなので、天才でもない限りすぐにはできない。一歩一歩踏めている感じがします」と心中を吐露した。
ご存じのようにMLBのポストシーズンは長く、世界一になるには3つのシリーズを制し、合計11勝しなければならない。その勝利の方程式は未だ、定かではない。思い出すのは06年、田口壮(現オリックス二軍監督)のいたカージナルスだ。
9月は失速して12勝17敗。04、05年のカージナルスに比べ厳しいと田口本人も認めていた。ところが地区シリーズでパドレスを破り、ナ・リーグ優勝決定シリーズはメッツ断然有利の下馬評を覆し4勝3敗。流れを変えたのは第2戦の9回表、田口が放った勝ち越し本塁打だった。
勢いづいたカージナルスはワールド・シリーズでもタイガースを4勝2敗で破り、世界一に。そのポストシーズンは田口のメジャー生活のハイライトとなった。はっきりしているのはチームが強いか弱いかの評価は10月の結果で決まるということ。8、9月を覚えている人はほとんどいないのである。
文=奥田秀樹 写真=Getty Images

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