画像: 9回目の優勝を果たし、八角理事長から天皇賜盃を受け取る日馬富士

9回目の優勝を果たし、八角理事長から天皇賜盃を受け取る日馬富士

 秋場所は11勝4敗で日馬富士と豪栄道の優勝決定戦となり、日馬富士が本割から連勝して7場所ぶり9回目の優勝を果たしました。

 11日目終了時点で豪栄道が1敗で単独トップ、3敗で千代大龍、貴ノ岩、朝乃山の平幕3人が追う展開で、豪栄道の優勝は間違いないと思われました。しかし、12日目に豪栄道と3敗の3人がすべて敗れます。この時点で豪栄道と後続は2差と変わらず、4敗で日馬富士ら10人が追いかける展開となりました。

 さらに13日目も豪栄道が敗れ、1差の4敗で日馬富士、朝乃山の2人、優勝の可能性が残る5敗には嘉風、琴奨菊、阿武咲、千代大龍、貴景勝、宝富士、貴ノ岩、荒鷲、大栄翔、千代丸、大翔丸、魁聖、遠藤と13人が名を連ねます。つまり、残り2日の時点で16人の力士に優勝の可能性があるわけです。場所前から混戦になるだろうと思っていたのですが、これほどとは……。

 結局、14日目が終わり番付上位の2人に絞られ、日馬富士が横綱の貫禄を示したわけですが、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。

 秋場所をカド番で迎えた豪栄道の体調は決してよくはありませんでした。右足首の状態がかなり悪かったと思います。3日目の嘉風戦、4日目の栃ノ心戦と立ち合いの変化で、なりふり構わず勝ちにいきました。とにかく勝ち越して大関の地位を守るというのが、大目標だったはず。それが日馬富士のつまづきによって、押し出されるように優勝争いのトップに立ってしまったのです。

 追いかける平幕力士たちも、優勝の可能性が出てくると、プレッシャーに負けてボロボロと敗れていきます。これが優勝ラインが11勝まで下がった要因ではないでしょうか。

 場所後の横綱審議委員会で「豪栄道は不甲斐ない」という声が出たそうですが、14日目に貴ノ岩を降した必死の相撲は胸を熱くさせてくれました。

 また、日馬富士も3日目の「待った」が認められず敗れたことで、いったんは気持ちが切れてしまいましたが、自力優勝の目が出た最後の3日間の相撲は鬼気迫るものがありました。終盤の優勝争いは大いに盛り上がったと思います。

 11勝の優勝は15日制では3回目、残り4日で3差を逆転されたのは初めて、金星を4つ配給した横綱が優勝するのも初めてとなった秋場所。たまにはこういう展開もいいのですが、次の九州場所では役者のそろったハイレベルの優勝争いを見たいものです。

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