画像: 【ドラフト会議物語34】ダイエー根本ドラフト集大成で井口、松中、柴原獲得。他球団にも大物がそろう【96年】

【ドラフト会議物語34】ダイエー根本ドラフト集大成で井口、松中、柴原獲得。他球団にも大物がそろう【96年】

今年は10月26日に行われるドラフト会議。毎年、金の卵たちが、どの球団へ進むか大きな注目を集める“一大イベント”で、さまざまなドラマも生まれる。今年で53年目を迎えるドラフト会議の歴史を週刊ベースボールONLINEでは振り返っていく。
完璧な「無風ドラフト」
ダイエーに逆指名で1位入団した井口
1996年11月21日
第31回ドラフト会議(新高輪プリンスホテル)
[1位選手]
阪神 今岡誠 (東洋大)
ダイエー 井口忠仁 (青学大)
横浜 川村丈夫 (日本石油)
ロッテ 清水将海 (青学大)
ヤクルト 伊藤彰 (山梨学院大付高)
近鉄 前川克彦 (PL学園高)
広島 沢崎俊和 (青学大)
西武 玉野宏昌 (神戸弘陵高)
中日 小山伸一郎(明野高)
日本ハム 矢野諭 (帝京五高)
巨人 入来祐作 (本田技研)
オリックス 杉本友 (筑波大)
1位の顔ぶれだけを見ると、やや地味に映るかもしれないが、この年のドラフト会議は史上屈指の豊作年である。
会議前の最大の注目は青学大で通算24本塁打を放った遊撃手・井口忠仁(現=井口資仁)だったが、大学の先輩・小久保裕紀がいたこともあって早々にダイエーを逆指名。会議当時は93年以来の抽選なしに加え、阪神、広島が4人で指名を終えたこともあって、午前11時に始まり、午後2時過ぎには終了。完ぺきな「無風ドラフト」となった。
この年は、92年秋、根本陸夫の監督就任後から始まった、ダイエー旋風の集大成とでもいうべきドラフトでもあった。1位の井口に続き、2位ものちの三冠王・松中信彦(新日鉄君津)が逆指名、3位では「ダイエーがダメなら社会人のローソン」と言っていた柴原洋(九州共立大)を獲得し、99年以降の黄金時代のメンバーがほぼそろった。ダイエーはほか4位で倉野信次(青学大)、5位で岡本克道(東芝)とリリーフ投手で存在感が示した2人が加わっている。この後、ダイエーは親会社の経営の悪化もあって補強資金が限られていくが、ある意味、すでに“獲るだけ獲った”後だった。
今回は以下も球団別に見ていこう。この年の充実ぶりを分かっていただくため、いつもより大勢の名前を出してみたい。
今岡誠を1位指名した阪神は、2位で関本健太郎(天理高)、3位で浜中治(南部高)と星野仙一監督時代に活躍する強打者3人を獲得。左腕・前川克彦を1位指名した近鉄も2位でメジャーでも活躍した抑えの大塚晶文(日本通運)、3位で01年優勝の中心メンバー、礒部公一(三菱重工広島)。プロではいまひとつだったが、引退後、アマ指導者として活躍する現慶大監督・大久保秀昭(日本石油)も6位にいる。
先発・リリーフで活躍した川村丈夫が1位の横浜は2位で中継ぎの森中聖雄(東海大)、4位には西武移籍後、開花した石井義人(浦和学院高)。捕手の清水将海が1位のロッテは4位で先発、リリーフで活躍した小林宏之(春日部共栄高)、5位には盗塁王・小坂誠(JR東日本東北)の名前がある。
ヤクルトでは2位にメジャーでも活躍した強打者・岩村明憲(宇和島東高)、沢崎俊和が1位の広島は2位で前年引退の大投手・黒田博樹(専大)。西武は2位で早逝した快速球リリーフ投手・森慎二(新日鉄君津)、3位に4球団を渡り歩いた谷中真二(小西酒造)、4位には2000安打もマークした和田一浩(神戸製鋼)もいる。
中日は楽天でも活躍した中継ぎ投手・小山伸一郎が1位、2位には今年限りで引退した森野将彦(東海大相模高)、日本ハム3位には、こちらも2000安打の小笠原道大(NTT関東)、7位に09年に打率3割の高橋信二(津山工高)。1位で入来祐作を指名した巨人は3位に中継ぎでフル回転した三沢興一(早大)、4位に足のスペシャリスト・鈴木尚広。国立初の1位入団で話題になった杉本友のオリックスは2位に好守好打の外野手・谷佳知(三菱自動車岡崎)、内野のユーティリティ・塩崎真(新日鉄広畑)が3位にいる。
特徴の1つは捕手から転向し、大成した選手が日本ハム・小笠原、西武・和田、近鉄と礒部と3人いること。さらにメジャーで活躍した選手も井口、黒田、岩村、大塚と多いが、実は入来、森、三沢、小林宏らもメジャー挑戦を表明しつつも結果を出せなかった。
<次回に続く>
写真=BBM

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