画像: ジョセフ、日本代表&サンウルブズの指揮官に。強化に「特効薬はありません」

ジョセフ、日本代表&サンウルブズの指揮官に。強化に「特効薬はありません」

日本のラグビー界で兼任指揮官が誕生した。
国際リーグのスーパーラグビーにこの国から唯一参戦するサンウルブズは、来季の新ヘッドコーチ(HC)に日本代表を率いるジェイミー・ジョセフを擁立する。
本来2018年まで任期の残っていたフィロ・ティアティア前HCに代え、ジョセフを頂点に据えた格好だ。2019年のワールドカップ日本大会に向け、日本代表を頂点としたピラミッド構造を強固なものにしたかったのだろう。
10月2日、ジョセフが都内で会見した。
「サンウルブズを見るのは自分の責任。昨季もサポートには入ったが、もっと犠牲を払うべきだと思い、この結果になりました」
同席の渡瀬裕司CEOは契約の詳細について明言を避けたが、経緯をこう明かす。
「(統括団体の)SANZAARからの『もっと競争力を高めよ』という要望もあった。サンウルブズ、日本代表の強化を考えたうえでベストなオプションを考えた時、タフにはなるけどジョセフがサンウルブズのHCをするのがいい、と考えました。ワールドカップでも、サンウルブズもしっかりとした成績を残さなきゃいけないなか、よりドライブをかけてやっていきたいという次第です」
サンウルブズは日本代表の強化のために2016年に発足した。昨季はジョセフが日本協会の「チームジャパン2019総監督」として、選手の出場試合数などをコントロール。もっとも、日替わりのメンバーリングを余儀なくされた現場は白星を重ねられず、戦績は前年より1勝多いだけの2勝13敗とする。
ジョセフはここまでの歩みを「個々にとっては正しいことだったが、チームにとっては新たなコンビネーションの落とし込みなどで影響を及ぼした」と反省し、国内外で戦う選手のリコンディションプログラムについてはこう話している。
「選手の負荷、出場時間に関してはトップリーグのシーズンが終わった時点で各選手の時間を計算し、議論し、選手によっては長いプレシーズンを送らせる。ケースバイケースです」
会見ではシーズン中の行動目標などわかりやすいビジョンの提示が期待されたものの、ジョセフは「私はただ勝ちたいだけです」。目標勝利数を問われても「他にいい質問はないのですか」と苦笑するだけだ。
3季連続での契約締結となる立川理道が今後の展望について聞かれていても、指揮官がマイクを取って「その質問は早すぎます」と冗談交じりに応じた。激務に応じる腹は括ったのは確かだが、激務にどう立ち向かうかを明らかにするのはまだ先か。
ティアティア前HCも含めた議論の末に今度の決断を下したという渡瀬CEOは、「一番、心配なのは、彼(ジョセフ)が体調を悪くしないかということ」と続ける。2015年にハイランダーズのボスとしてスーパーラグビーを制したジョセフだが、「世界中のベストチームを見ても、コーチングチームが一貫している。私も長くやってチャンピオンになれた。そこに特効薬はありません。時間がかかることを強調したいが、日本は結果を早く求めすぎると思います」。着実なステップアップを志向する。
(文:向 風見也)

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