画像: 法大オフェンスをリードしたQB馬島。パスで353ヤードを獲得した。撮影:H.Yamada

法大オフェンスをリードしたQB馬島。パスで353ヤードを獲得した。撮影:H.Yamada

 関東学生は今週末から折り返しの第4節となる。第2節で中央大にリーグ戦で初めて黒星を喫した法政大は、第3節(10月1日)の日体大戦では、前半こそ点の取り合いになったが、全ての攻撃シリーズを得点に結び付け、66-31で危なげなく勝利した。現状のチーム力はどうか、後半戦をどのように見据えているのか、安田秀一監督に聞いた。

「主体性をもたせるとマックスが増えていく」

――だいぶよくなってきているようです。

 ちょっとずつよくなっています。あとはディフェンスが…まだちょっとかみ合わせが悪い。今季、去年までのと全くフットボールを変えています。僕が(学生時代に)変えたときと同じくらい、全部変えている。これでちょっとずつ、オフェンスとディフェンスとスペシャルチームがかみ合ってきたりとか、チームのムードと試合のやり方がかみ合ってきたら、よくなる気がします。

――ディフェンスが課題がありそうです。

 法政のフットボールというのは、全部タイミングなんですよ。パンパンパンという。それをオフェンスもディフェンスも、今年からフィジカル(肉体)とファンダメンタル(基本技術)でいくという方針でやっている。オフェンスがこのようにハイパー得点すると、今日は70プレーくらいやってくると思うだけど、ディフェンスの回数も増えるんですよね、時計が止まるから。

 うちはディフェンスが今までタイミングでパンパンといって、3つで止めるかもっていかれるかという感じだったのだけど、今年は、しっかり自分のポジションを守っている。そうするとある程度ドライブされていくんですよ。だから、そこのかみ合わせ、ディフェンスにしてみたらロースコアのゲームにしようという力学が働くけど、オフェンスがやろうとするとハイスコアになる。そして時間が余ってしまう。

 有澤(ヘッドコーチ)とも話していたのだけど、どういうマネージメントをするか。本来は、こういうハイスコアでもロースコアでも、勝てるような試合にしなければいけないだけど、法政はロースコアのゲームに慣れていない。だから、今日は幸いにもフェンスがよかったので、そういう感じでできました。だからよかったと思います。

――全シリーズ得点しました。

 全シリーズ、点が取れたから。フィールドゴールが1回だけ。本来はそれくらいいけると思う。でも中央大戦はそうではなかった。前半、そんな感じだったのだけど、途中から…。こんなもんですよね、フットボールは。緊張の糸が切れたら。日体も、すごかったでしょ。

――リターンTDの応酬もありました。

冗談みたいだったでしょう。なかなか見られないですよね。このレベルになって。なかなか見られない。日体も相当頑張っていたと思います。

――有澤ヘッドコーチは、(帝京大ラグビー部の)岩出監督に、組織を変えようとすると一時的にチームが弱くなると言われたそうです。 

 言われました。僕らが怒らない。「気合を入れろ!」とか「お前ら、やる気があるのか!」とか。僕、「気合を入れろ!」って、去年から1回も言ったことがないんです。

――選手たちがそれに戸惑っているということですか。

 そんなことはありません。そうではなくて、命令されて、「お前ら、行け!」と言えばいくんですよ。そういうチームではないようにしようとしている。自分の意志で右にいいかなければいけない。ここのところが、一応、レベルが高いだけれど、ちょっと、なんというのか、11人いたら、11人に対して、「右行け、右、この野郎」と言って右に行かせようとすればちゃんと動く。でもそれをやろうとはしていないのです。たとえば10でできる奴と、8でできる奴。そのバラつきがある。

 主体性をもたせると、10のマックスがどんどん増えていくんですよ。12、13になっていくんですよ。そのサイクルになるまで、スタンダードが選手ごとにちょっとばらつくんですよ。だからゆるくなってしまったりするし、そのぬるくなったときに僕らが、「お前ら、気合、入っているのかよ」といったところで、「はあ?」ってなってしまいますからね。表面的には「はーい」とかできますけど、心のなかでは「ちっ!」と思ってしまう。

 寄り添うしかないですよ。最後まで、一緒に悩んであげる。だって、勝ちたいのは彼らなんだから。一緒に考えてあげて、一緒に話を聞いてあげる。できるだけ、心を開く状態にする。中大に負けたから苦しかったですね。選手のなかには、もっと厳しくしたほうがいいのではないかという意見もある。でも。そんなことはない。お前ら、勝ちたいんだから、自分でやればいい。一応、軽く突き放しているんです。お前らの人生じゃん、って(笑)。

――3試合終わりました。

次は明治でしょ。明治も前半でやっぱり、今日の日体大のそうだけど、フルメンバーとほど遠いメンバーだと思うんです。出ていてもちょっと痛いみたいな。うちは幸い、故障しないようにやっているから全然傷んでいません。

――チーム力も見えてきていると思う。

少しずつ見えてきたね。うち、やっぱり強いんじゃないですか。ははは。そこは言っておかないと。勝負ごとだから。どっちにしてもいいチームにしたいですね。

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