画像: 200m平泳ぎのみならず、400m個人メドレーでもインターナショナル標準突破を果たした宮本。来季以降、日本代表入りに挑む

200m平泳ぎのみならず、400m個人メドレーでもインターナショナル標準突破を果たした宮本。来季以降、日本代表入りに挑む

 2017年のトップシーズンが終了し、早くも次なるシーズンに向けてスタートをきっている競泳界。新たなシーズンを迎える前に、将来の日本代表を担う「予備軍」であるジュニアスイマーの今季の活躍を振り返る。まずは前編として、男子を紹介する。
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トップも速く、層も厚い。圧巻の平泳ぎ

 トップの日本代表のレベルの高さがジュニア世代にも如実に反映した形で、相変わらずの高レベルを誇ったのが平泳ぎだ。日本水泳連盟が定めるインターナショナル(無差別)およびナショナル(中学1年~高校3年)標準記録は世界の記録を基準に換算して作成されており、各学年に設けられたナショナル標準記録の突破者数はそのまま層の厚さを示していると言っていい。そのナショナル標準の突破者は100、200m合わせて29名(6学年の合計)。2位の個人メドレー(200、400m)の計19名を大きく引き離している。この要因は、小関也朱篤と渡辺一平が牽引しているトップのレベルの高さに引っ張られた形であり、必然的にジュニア選手も高いレベルの記録を追い求めるという、高い意識が根づいているからこその結果だろう。

 層の厚さ、すなわち人数が多ければ良いというわけではないが、記録レベルの高さも随一だ。高校3年生にして宮本一平(スウィン大宮/埼玉栄高3年)が200mインターナショナル標準記録を突破。小関、渡辺が1位、2位に君臨する日本ランキングでも9位に食い込んだ。さらに、ジュニアエリートAというインターナショナルとナショナルの間に設定されたハイレベルな標準記録が出場の条件だった世界ジュニア選手権にも、花車優(坂出伊藤SS/県立丸亀高3年)、大﨑威久馬(東京ドーム/桐光学園高3年)の2名が出場を果たす充実ぶりだった。

バタフライ、個人メドレー、自由形も健闘

 そのほかの種目も逸材が多く出現したシーズンとなった。

 バタフライでは世界ジュニア選手権に100mで石川愼之助(パルスイミング西尾/中京大附中京高2年)が、100、200mで阪本祐也(大紀SC/三重高3年)が前述の派遣記録を突破して出場。さらに阪本は今季のラストを飾る国体の200mで、高校生では宮本一平しか突破していなかったインターナショナル標準を突破し、坂井聖人、幌村尚、瀬戸大也がトップ3を占める日本ランキングでも8位に入っている。また、まだ高校2年生の石川は世界ジュニア選手権の100mで53秒台の壁を破る52秒82をマーク。来季のさらなる飛躍が楽しみな結果を残した。

画像: 阪本は高校最後のえひめ国体200mバタフライを快心の泳ぎで制し、インターナショナル標準突破を果たした

阪本は高校最後のえひめ国体200mバタフライを快心の泳ぎで制し、インターナショナル標準突破を果たした

 日本代表では萩野公介、瀬戸大也が牽引する個人メドレーもジュニア勢は躍動した。特に400m個人メドレーでは、200m平泳ぎの22名(6学年の合計)に次ぐ17名がナショナル標準を突破と充実。特に中学2年生は7名が突破する活況ぶりで、萩野と瀬戸の後継者がしっかりと後に控えていることを印象づけた。

 また、平泳ぎやバタフライのレベルには届かないが、自由形も短距離、長距離ともに飛躍の年となった。過去は派遣記録を突破できずに派遣者ゼロだった世界ジュニア選手権に、100m自由形で伊東隼汰(サギヌマSC鷺沼/早大学院3年)、1500m自由形で菖池竜輝(コナミ三田/報徳学園高2年)が出場したことは大きな一歩だったと言えるだろう。
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 東京五輪へ向けられている世間の注目度は高い。ただオリンピックは、2024年パリ、2028年ロサンゼルスと等しくやってくる。次代を担う彼らの成長を楽しみにしたい。

文◎桜間晶子

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