画像: 1年ぶりに着るサクラのジャージー。レメキ、「ワラビーズ戦の出場もつかむ」

1年ぶりに着るサクラのジャージー。レメキ、「ワラビーズ戦の出場もつかむ」

世界選抜戦では14番を背負う。(撮影/松本かおり)
強烈なハンドオフでトイメンのバランスを崩す。
いっきにトライラインへ。
弾けるように走る男が帰ってきた。
テストマッチデビュー戦となった昨年11月5日のアルゼンチン戦でトライを奪い、その翌週のジョージア戦でも2トライをマークしたレメキ ロマノ ラヴァが、約1年ぶりにサクラのジャージーを着る。
10月28日、福岡・レベルファイブスタジアム。世界選抜戦が、その舞台だ。
不運は突然だった。
2キャップ目を手にしたジョージア戦。2トライと活躍するも、試合終了間際に左膝の前十字靱帯を断裂した。しばらく経って手術。長いリハビリ期間を要した。
国立スポーツ科学センターで過ごした日々は、厳しい復帰メニューを消化する一方で、他競技の一流アスリートと触れ合う機会もあり、「みんなハードワークしていた」と刺激を受けた。短い期間だったが、サッカー日本代表の長谷部誠(フランクフルト)と過ごす時間もあり、家族のことなどを話した。
「リハビリ期間中、特に上半身のトレーニングをする時間も長かったので体重は2~3kg増えました。でも、スピードは落ちていない。パワーは上がったと思う」
今回の試合に向けての準備の中でおこなわれたフィットネステストでも、高い数値を求められるSHと同等のものを残した。
所属するHonda HEATは今季発足したトップチャレンジリーグが戦いの舞台だから、ジャパンの他のメンバーたちとは違う日常を過ごしている。毎週のクロスゲームの中で個々を高める機会る仲間に対し、Hondaは所属リーグで圧勝続き。試合で受けるプレッシャーが少ないのは、進化を続けなければならないアスリートにとっては、歓迎されるものではない。
実際、今季出場した全5試合は完勝続きだ。そのうち2試合は100点ゲーム(103-0、150-0)。「インサイドの選手が抜けてそのままトライを取ってしまうから、外まであまりボールが回ってこない」(本人談)のが現実だ。
「でも、普段から自分のスタンダードは下げないようにしているつもりです。ミスをしないように集中するとか」
7月8日、来日していたスーパーラグビー、ブルーズとの練習試合で復帰して以後、トップリーグチームともいくつかのプレシーズンマッチを戦う機会はあったが、今回やっと巡ってきたレベルの高い試合に「久しぶりにリアル・ラグビーができる」と喜ぶ。「(世界選抜戦では)3トライぐらい取りたい」と強気の目標設定をした。
山田章仁、福岡堅樹など、手強いライバルたちが揃うジャパンのWTB。レメキは、その競争を勝ち抜く自信を口にする。
「ケンキは速い。アキはうまい。僕はフィジカルで勝つ」
ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチから「自分の強みに自信を持って前に出てほしい」と攻撃力に期待を寄せられる一方で、ジョン・プラムツリー コーチの就任により、これまで以上に前に出ることを要求される防御面でもアピールしたいと話す。
「ハリケーンズ(スーパーラグビー)のディフェンスに似ていて、WTBも、何度も前に出ることが求められます。これまでよりきつくなると思いますが、相手(世界選抜)はスキルの高い選手が多いから、しっかりシャットダウンしたい」
「この試合でアピールできないと翌週の試合(11月4日)には出られないと思っている」
そう覚悟して臨むジャパンでの復帰戦は、あらためて始まる、夢への道のスタートだ。セブンズ日本代表の一員として2016年のリオ五輪に出場する前から、「オリンピック後には2019年のワールドカップを目指したい」と公言してきた。そしていま、「ワールドカップに出て、その後、2020年の東京オリンピックに出られたら最高」と話し、「そこまでやれたら、もうラグビーは終わりでもいいよ」とガキ大将のように笑う。
2014年に帰化して日本国籍を持つ。幼い頃に見た、「オールブラックスになる」ことこそ夢に終わったが、ほしいものはすべて手に入れるつもりだ。

rugby-rp.com

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