女子7階級も多士済々で激戦必至!

11月11、12日の両日、千葉・ポートアリーナで開催される講道館杯全日本体重別選手権。先に紹介した男子同様、女子もブダペスト世界選手権代表選手は出場しないものの、新進気鋭の若手から捲土重来を期すベテランまで、まさに多士済々の選手たちが激戦を繰り広げる。12月のGS東京、そして18年新春のヨーロッパ諸大会への道を自らの手で切り開くのは誰か? 7階級の出場選手、見所など探ってみた。

【女子編】
48㎏級
今年のブダペスト世界選手権金メダリストの渡名喜風南(帝京大4年)、銅メダリストの近藤亜美(三井住友海上)は出場しないが、そのぶん、優勝争いはよりいっそう白熱しそうだ。

この“2強”を追い、優勝候補一番手と見られるのが遠藤宏美(ALSOK)。過去の実績も豊富な24歳。9月のGPザグレブではリオ五輪金メダリストのパレト(アルゼンチン)を準決勝で破る好内容で優勝し、勢いよく今大会に臨めるだろう。

若手有望株の多いクラスだが、最近好調なのは梅北眞衣(山梨学院大1年)。8月のユニバでは世界トップランカーのガルバドラク(カザフスタン)、鄭普涇(韓国)を下してV。世界ジュニアでは1回戦で姿を消したが、しっかりと再調整して講道館杯の畳に上がるはずだ。

その他の若手注目選手は、全日本ジュニア2位の坂上綾(三井住友海上)、全日本学生優勝の田中芽生(龍谷大3年)、同2位の小倉葵(環太平洋大2年)など。また、実業個人2位の山﨑珠美(自衛隊体育学校)や森﨑由理江(宮崎大教員)らの実力者も上位ラウンド進出をうかがう。

画像: 48kg級 遠藤宏美(ALSOK)

48kg級 遠藤宏美(ALSOK)

52kg級
ブダペスト世界選手権で決勝を戦った志々目愛と角田夏実(ともに了德寺学園職)は不参戦。昨シーズンの混戦から抜け出したこの2人を猛追するためにも、他の選手たちにとっては非常に重要な位置づけの大会となる。

その中で最も注目を集めそうなのは、世界ジュニアチャンピオンの阿部詩(夙川学院高2年)。ブダペスト世界選手権を制した阿部一二三の妹で、安定感抜群の体幹を武器として繰り出す技は力強い。講道館杯初優勝で、兄のあとを追っていきたいところだ。

元世界代表の橋本優貴(コマツ)も初戴冠を視野に入れる。柔道に対するひたむきな姿勢が際立つ、28歳。ベテランらしい円熟のパフォーマンスで、若手の勢いを止めることができるか。

また、前年2位からGS東京3位となった立川莉奈(福岡大3年)や、全日本ジュニアと全日本学生のタイトルを手にした古瀬舞(帝京大1年)らも優勝争いに絡みそう。両者は順当に勝ち進めば準決勝で対峙する。

画像: 52kg級 阿部 詩(夙川学院高2年)

52kg級 阿部 詩(夙川学院高2年)

57kg級
昨年は石川慈が優勝、宇髙菜絵が準優勝した女子57kg級。コマツの同門でしのぎを削る両ベテランは実力・実績ともに申し分なく、今大会も優勝争いの中心に位置する。特に、ブダペスト世界選手権の男女混合団体戦に出場して金メダルを手にした宇髙は、新たなモチベーションで大会に臨むと思われる。

若手のカテゴリーで着実に力を伸ばしているのは玉置桃(三井住友海上)。昨年の実業個人優勝が契機となり、2017年もGPザグレブで栄冠に輝くなど飛躍の一年に。巧みな崩しからの寝技で頂点を見据える。また、同所属の後輩で世界ジュニア女王の舟久保遥香も見逃せない逸材。得意の寝技で勝ち進み、玉置との同士討ち決勝となるか?

その他では、コンディションが回復して全日本ジュニアを制した柴田理帆(筑波大3年)や、復活を期す山本杏(パーク24)らの戦いにも注目したい。

画像: 57kg級 宇髙菜絵(コマツ)

57kg級 宇髙菜絵(コマツ)

63kg級
津金恵と能智亜衣美の筑波大同期生(4年)が優勝争いを牽引する。ともに国際大会でのキャリアも豊富。前年は能智が優勝し、津金が3位。今年の選抜では決勝で対戦し、津金が「指導3」で粘り勝ちした。今回も順調に勝利を重ねれば、決勝でのマッチアップとなる。

今シーズン好調をキープしている1人が荒木穂乃佳(兵庫県警察)だ。選抜3位、警察大会優勝、全日本ジュニア優勝、そして世界ジュニアでも優勝。自信をつけながら歩を進めてきた。シニアでのビッグタイトル獲得で、世界への扉を開きたい。また、実業個人とGPザグレブで栄冠に輝いた鍋倉那美(三井住友海上)も、ジュニア時代から将来を嘱望されてきた1人。進境著しい担ぎ技、足技に括目したい。

そしてこのクラスでは、リオ五輪代表の田代未来(コマツ)も注目の的になるだろう。ケガから復帰し、個人戦では久しぶりに戦いの舞台を踏む。スキルは突出した存在だけに、初戦から波に乗れば一気に視界が良好になるはずだ。

ブダペスト世界選手権への派遣が見送られた女子63kg級。その事実は至極残念なことだったが、そのぶん、ここからの競争が激化することは間違いなく、それが延いては同階級の底上げと層の厚さにつながってほしい。

画像: 63kg級 能智亜衣美(筑波大4年)


63kg級 能智亜衣美(筑波大4年)

70kg級

この階級で近年、長足の進化を見せているのが新添左季(山梨学院大3年)。昨年は講道館杯優勝から加速し、続くGS東京でも頂点に。そして今年はGPデュッセルドルフ3位、選抜2位、GSエカテリンブルグ3位、全日本学生優勝と、間断なく好成績を重ねてきた。強い体幹を礎に繰り出す内股が魅力。講道館杯2連覇で、ブダペスト世界選手権覇者の新井千鶴(三井住友海上)を再追撃したい。

すでに実績のあるカテゴリーでは、昨年2位の大野陽子(コマツ)や、実業個人優勝の安松春香(ALSOK)らが優勝争いに加わりそう。ともに内股を主武器に、活路を見出したい。

その他、全日本ジュニア優勝の青柳麗美と同2位の田中志歩もステップアップの大会にしたいところ。大学女子の強豪校、環太平洋大の2年と1年で、同門決勝の再現を目論む。また、インターハイ2冠の朝飛七海(桐蔭学園高3年)が台風の目になるかも楽しみだ。

画像: 70kg級 新添左季(山梨学院大3年)

70kg級 新添左季(山梨学院大3年)

78kg級
ベテランから大学生のトップクラス、さらに伸び盛りの社会人や高校生が多数参戦。その中で優勝争いの軸となりそうなのは濵田尚里(自衛隊体育学校)だ。前年は予想外の3回戦敗退を喫したが、地力は十分。今年は実業個人で大会史上2人となる4連覇の偉業を達成し、海外ではGPザグレブを制覇。満を持して講道館杯の戦いに挑む。

前年2位の吉村静織(三井住友海上)、全日本学生覇者の泉真生(山梨学院大3年)、全日本ジュニア・世界ジュニアVの梅津志悠(三井住友海上)らの社会人・大学生も頂点を極められる好選手。梅津は順当にいけば準々決勝で濵田との対戦になる。また、これまでに幾多の経験を蓄積してきた緒方亜香里(了德寺学園職)のベテランの矜持にも期待したい。

高校生では、和田梨乃子(大成高3年)の元気の良さが特筆される。全日本ジュニア2位からのジャンプアップを、講道館杯の畳で体現したい。

画像: 78kg級 濵田尚里(自衛隊体育学校)

78kg級 濵田尚里(自衛隊体育学校)

78kg超級
素根輝(南筑高校2年)は、今大会の女子で最も熱い視線を注がれる選手の1人。昨年は講道館杯とGS東京で準優勝してシニアでの足固めをし、今年はGPデュッセルドルフ3位、全国高校選手権優勝、選抜優勝、インターハイ優勝、そして世界ジュニア優勝。また、ブダペスト世界選手権には男女混合団体戦代表として出場し、経験値をさらに高めた。組み手の巧みさ、受けの強さがあり、足技も担ぎ技も精度が高い。優勝候補の一番手として名を挙げていいだろう。

素根の対抗馬として挙げたいのは、超攻撃的柔道を持ち味とする山本沙羅(ミキハウス)、安定感のある稲森奈見(三井住友海上)。山本は4強戦で素根との対決をプランニングしていると思うが、実現すれば手に汗握る熱戦になるのは間違い。

ティーンエイジャーでは、特に児玉ひかる(三井住友海上)に注目。恵まれた体躯から放つ大内刈りに一発を持ち、今後の成長しだいでは東京五輪も視野に入ってくる大器。全日本ジュニア優勝後の世界ジュニアでは素根に決勝で屈したが、今回の8強戦でリベンジし、その先の道を力強く切り開きたい。

ベテランでは、山部佳苗(ミキハウス)はエントリーしていないが、長年“2強”を形成してきた田知本愛(ALSOK)は出場。巻き返しを期す今大会。熟成された技量を発揮してほしい。

画像: 78kg超級 素根輝(南筑高2年)

78kg超級 素根輝(南筑高2年)

[大会情報]
●会場
千葉ポートアリーナ(千葉市中央区問屋町1-20 TEL:043-241-0006)
最寄駅:JR千葉駅、JR千葉みなと駅、京成電鉄千葉中央駅
●日程
11日(土)
男子60kg級、66kg級、73kg級、81kg級
女子70kg級、78kg級、78kg超級
12日(日)
男子90kg級、100kg級、100kg超
女子48kg級、52kg級、57kg級、62kg級
●チケット
一般:1,000円
高校生以下:500円
▼購入方法
全柔連事務局にて販売中
【全柔連事務局】
文京区春日1-16-30講道館5階(TEL:03-3818-4199)
10:00~12:00/13:00~17:30
※現金のみの取り扱いとなります。

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