稀勢の里、4場所連続の休場
白鵬が独走態勢に持ち込む

 日馬富士の暴行事件で揺れる中、九州場所は10日目まで終了しました。ここまで全勝は白鵬ただ1人。1敗力士はなく、2敗で平幕の北勝富士、隠岐の海が続きます。3敗に豪栄道、髙安、玉鷲、貴景勝、逸ノ城、荒鷲、遠藤、安美錦と8人いますが、白鵬が残り5日で3敗するとは考えられないので、優勝の可能性は薄いでしょう。

 白鵬は日馬富士が貴ノ岩を殴ったときに同席していたそうですが、土俵上では心の動揺を見せることなく、安定した相撲を見せています。相手の当たりを受け止めてという横綱相撲ではなく、相手の圧力をうまく流す老獪な相撲にもの足りなさも感じますが、相撲はうまいです。2差で追いかけるのが、平幕力士ということで、白鵬の40回目の優勝は堅いでしょう。

 復活が期待されていた稀勢の里は、7日目から3連敗し、黒星が先行した10日目から「腰部挫傷、左足前距腓靱帯損傷により、約1カ月間の安静加療を要する」との診断書を添えて休場しました。簡単に言うと、腰痛と左足首の負傷です。今場所の相撲を見て、上半身は回復しているのに、下半身に力が入ってないなと思っていたのですが、腰痛と聞いて納得です。4場所休場となり、進退問題に発展すると思いますが、何とか横綱に上がったころの力を取り戻してほしいです。

 カド番大関の髙安は、苦しみながらも7勝。勝ち越しまであと1勝とし、大関が1人となる事態は避けられそうです。

 若手では貴景勝と北勝富士がいい相撲を取って目立っています。タイプは違いますが、ともに廻しを取らずにがむしゃらに前に出る押し相撲。上位は休まず前に前にと出てくる相手を嫌がります。終盤の星次第では、新三役の可能性も出てきます。

文=山口亜土

This article is a sponsored article by
''.