地元のランナーが参加しやすい大会に

 グアムココ ハーフマラソンのスタート地点が変更になると聞いたときには、正直、前向きな気持ちにはなれなかった。ホテルからは遠くなるし、変化の乏しいコースになるだろうことが予想されたからだ。午前4時のスタートは変わらないし、暗闇のなかで単調なコースを折り返すことになる。4月に開催されるユナイテッド・グアムマラソンで、このコースは経験しているから余計だった。

 ところが…。

 想像したいたのと現実は大きく異なっていた。スタート&ゴール地点のチャモロ・ビレッジは、ホテル群から7㎞ほど離れているので歩いていける距離ではないが、真夜中のグアムは渋滞もない。最も離れているホテルから車で向かったが、5分ほどで到着した。

 スタート地点にはいつにも増して地元のランナーの姿が多く見られた。グアムの人たちにとっては、ホテルがある場所よりも、島の中心地であるチャモロ・ビレッジのほうが、よほど便利なのだろう。駐車場も多いのでホテル街よりも参加しやすい。

 これまでは、どちらかというと観光客を相手にした大会運営がなされていた。ところが今年は、地元のランナーが楽しめる大会に変わったようだ。私たちのような旅人にとっては、地元のお祭りに参加させてもらっているという立ち位置になるのだが、それがどうにも心地いいのだ。

 友達の実家の盆踊りに誘われたような感じと形容すれば、少しはわかってもらえるだろうか。日本人による、日本人のためのマラソンなら、わざわざグアムで走る必要はない。旅人は旅人として、マラソンにも参加させてほしいのだ。

フラットなのはこんなにも走りやすのか

 スタート地点で感じた旅人感は、走っていても十分に感じられた。周りに日本人が多くない(地元の人が多い)というだけで、こんなにも違うのか。スタート直後、セントマリア大聖堂やグアム美術館がライトアップされていて、旅人感を助長してくれる。

画像: セントマリア大聖堂がきれいにライトアップされていた

セントマリア大聖堂がきれいにライトアップされていた

 グアム島の幹線道路であるマリン・コープドライブに戻ると、道幅に広さに感動する。まったくストレスなく走れるのだ。その上、どこまでもフラットだ。グアムの道は、こんなに走りやすかったのか。

 昨年までのこの大会のコースはアップダウンの連続だった。スタート直後、ジョンFケネディ高校の激坂にいつも悩まされた。息を切らして坂を駆け上がったあとは、ジェットコースターのようにアップダウンを繰り返した。中盤は、今回のコースと同じでフラットだが、最後の5㎞にダラダラと続く上り坂とアップダウンが待っていた。

画像: 広い道路がしっかりと交通規制されているので、とても走りやすい

広い道路がしっかりと交通規制されているので、とても走りやすい

 一方、今年のコースはどこまでいってもフラットだ。ただ1カ所、上り坂に感じるところがある。発電所があるピティでマリン・コープドライブを右に曲がり、グアム港に向かうところだ。感覚的には上っているのだが、波の音がすぐ近くに聞こえる。暗闇なので錯覚を起こすのだろう。

 ハーフマラソンのスタートは午前4時。見上げると星が降り注ぐように輝いている。こんなにきれいな細空を見るのは何年ぶりだろう。スタート時には厚さを感じたが、6時すぎの日の出に向かって気温は徐々に下がってくる。折り返すと、風が顔に当たって気持ちいい。追い風だったのか。

画像: 沿道では、ボランティアの学生たちが大きな声で声援を送ってくれる

沿道では、ボランティアの学生たちが大きな声で声援を送ってくれる

 空が白み始める。丘や雲の輪郭がわかるようになり、やがて雲がピンク色に染まる。マジックアワーと呼ばれる時間帯だ。美しい景色の中を走っていられる喜びが湧きあがってくる。進む方向が明るくなり、その下に太陽が隠れていることがわかる。

 10㎞の部の折り返しを過ぎると、ランナーが徐々に増えてくる。5㎞の部の折り返しからは、にぎやかさが5倍くらいになり、徐々にランナーの数が減っていく寂しさを感じることがない。5㎞の部のランナーは、おそろいのウエアを着たり、赤ちゃんを乗せたストローラーを押したりと、多様だ。見ているだけで楽しくなる。

画像: 5kmや10kmのランナーと走れるもの楽しい

5kmや10kmのランナーと走れるもの楽しい

 ランナーを観察しているうちに、ゴールゲートが見えてきた。太陽の角度はまだ低く、日焼けを心配する必要がない。これは女性ランナーにはうれしいはず。

週末グアムランにおすすめ

フィニッシュエリアで、給水をしたり完走証を受け取ったりしていると、いつの間にか太陽は南国の強い日差しに変わり、表彰式が行われている最中にはきれいな虹がかかった。

 スタート&ゴール地点の変更、コースの変更は大成功だろう。コースの走りやすさはもちろん、グアムらしさを感じられるからだ。

 また、日本から来た20代の女性は、次のように言っていた。

「初めてのフルマラソンに挑戦するためにハーフに出ようと思ったのですが、日本国内の大会はすでにどこも申し込みが締め切られていて出場することができませんでした。探していたらグアムがあったので出場しました」

画像: 昨年まで、ここは暗いうちに走っていたが、今年は明るくなった

昨年まで、ここは暗いうちに走っていたが、今年は明るくなった

 この大会は、彼女のような日本国内の大会に出られないランナーにもおすすめだ。日本からわずか3時間半、週末を利用すれば、会社を休まずに行ける。フルを走り慣れている人にとっては、ハーフなら体へのダメージも小さいので、観光やショッピングにも支障をきたさない。レース前日に行われたサンセットランでは、美しい夕日を見ることもできた。週末ハワイランにグアム ココハーフ マラソンはおすすめだ。


画像: ストローラーで参加するランナーもいる

ストローラーで参加するランナーもいる

画像: 表彰式のときに、南国の空に大きな虹がかかった

表彰式のときに、南国の空に大きな虹がかかった

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