100m日本記録保持者・桐生祥秀が、東洋大を卒業後に日本生命と所属契約を結ぶことが決まり、12月13日、都内で会見が行われた。

たくさんの人に陸上競技を知ってもらいたい

 東洋大卒業後の進路先に注目が集まっていた桐生祥秀(東洋大4年)が、2020年東京オリンピックのゴールドパートナーである日本生命と所属契約することが発表された。
 契約内容について詳細は明かされなかったが、社員契約ではなく「所属契約」という形をとることとなる。桐生は「ホッとしています。陸上を通してたくさんの人に夢を与えられるようになりたい」と述べた。

 桐生と土江寛裕コーチ(東洋大)は、進路を決める上で常々「たくさんの人に陸上競技を知ってもらえる機会をつくれる環境に」と話していたという。全国に支店がある大手保険会社の日本生命との契約に、「多くの人に桐生をきっかけに競技場に足を運んでもらえると思います。いいときも悪いときも支えてくれる会社だと思う」と土江コーチも愛弟子の進路決定に目を細めた。

 かつては陸上競技部(女子長距離)もあった日本生命だが、現時点で陸上部はない。陸上部をつくるのではなく、あくまで桐生をサポートする契約。ほかにも卓球の平野美宇らが同じように所属契約を結んでいるという。登壇した日本生命の筒井義信社長は「2020年東京オリンピックの熱狂の中心に桐生選手がいると確信している」と述べた。海外遠征や合宿などさまざまな活動することになるが、日本生命の光本正氏(オリンピック・パラリンピック推進部長)は「納得のいく活動ができるよう、全力でサポートしていきたい」と支えることを約束。なお、練習拠点は変わらずに東洋大で行い、土江コーチが指導。また、同氏は引き続き東洋大コーチとして指導に当たる。

 契約後は、競技のみならず地域活動も行っていく予定。日本生命は各地でスポーツ関係の地域貢献活動を行っており、桐生も「自分が朝原宣治さんたちに憧れたように、陸上教室などを通して、たくさんの子どもたちに『足が速くなりたい』と思ってもらえるような活動をしていきたい」と話した。
また、桐生は「いつも試合のときに『ゆず』の曲を聞いていて、日本生命さんのCMといえばゆずさん。共演できれば…」と茶目っ気たっぷりに“逆オファー”を展開。これには光本氏も「前向きに検討したい」と笑顔だった。

画像: 日本生命「陸上競技・桐生祥秀選手」との所属契約を発表。都内で会見が行われ、筒井義信社長、光本正オリンピック・パラリンピック推進部長、桐生、土江コーチが登壇した(写真/矢野寿明)

日本生命「陸上競技・桐生祥秀選手」との所属契約を発表。都内で会見が行われ、筒井義信社長、光本正オリンピック・パラリンピック推進部長、桐生、土江コーチが登壇した(写真/矢野寿明)

世界のファイナリストへ

 すでに冬期練習に入っているという桐生。この冬はこれまで継続してきた坂トレーニングやウェイトトレーニングに加え、「(秋に手応えがあった)少し長い距離の練習も取り入れていきたい」と言う。土江コーチも「来季は200mにも少し重点的に取り組みたいと話しています。200mのタイムは、100mの一つの指針となりますし、過去の名選手たちも200mでしっかりと結果を出している」と語った。来季のシーズンインについて、「国内外かも決めていない」(桐生)としているが、3月2~4日にイギリスで行われる世界室内は「今のところ考えていない」(土江コーチ)という。
 
 桐生は「2018年からは新社会人となりますので、競技面でも人間としても、成長していきたい。9秒台が目標ではなく、世界のファイナル、メダルが目標です。2020年に『日本生命・桐生祥秀』として活躍できるよう、頑張っていきます。応援よろしくお願いします」と抱負を語った。

文/陸上競技マガジン編集部

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