12月23日、東京都の多摩市陸上競技場にて、多摩市出身で東京V所属の田村直也が発起人となり、Jリーガー及びコーチが20人近く集まり、『クリスマスチャリティーサッカー教室“REMENBER3.11”SENDAI』を開催した。小学生の部に約170人、一般の部では約40人が足を運んだ。

イベントの参加費(1000円)と同会場で販売した自身がプロデュースするブランド「TMC」商品の売り上げの一部をプロ1年目から7年過ごした仙台市、石巻市の小学校、東北魂義援金に寄付する。
 
7年間、仙台で過ごした田村自身が呼びかけ、サッカー教室に集まったのは、若手、ベテラン選手、引退したレジェンド(現コーチ)まで豪華な面々。

12月のE-1選手権で日本代表デビューを飾った鹿島の三竿健斗、地元の東京Vで活躍する高木大輔(18年から山口へレンタル移籍)といった若い選手たちは子どもたちと一緒に汗を流し、笑顔でボールを蹴っていた。三竿はイベント中にサインをせがまれても快く応じ、「プロ選手と一緒にサッカーできる機会はあまりないですし、貴重な経験になればと思う」と温かな表情を浮かべていた。

仙台時代のチームメイトたちは、田村からの誘いに二つ返事で応えたという。2017年ACLの優勝に貢献した浦和の武藤雄樹はUAEで開催されていたクラブW杯から帰国し、まだ約1週間しか経っていないが、迷うことなく駆けつけた。

「僕は仙台でプレーしていたし、あの街のことは今も好き。復興支援のためなら何でもしたい。そう思っていたので、タム(田村)さんに声を掛けてもらってうれしかった」

元仙台で17年は鹿児島でプレーした松下年宏は、九州からはるばる飛んできた。「タム(田村)から直接言われれば、すぐに来ますよ。子どもたちのいいきっかけになればいいと思う」。ミニゲームでは巧みな足技を披露し、プロの違いを見せていた。

子どもたちに混じり、大きな声を出し、サッカー教室を盛り上げていたのは元日本代表の柳沢敦(現鹿島コーチ)だ。東日本大震災の後、当時所属していた仙台で先頭に立ち、復興支援のためにボランティア及びサッカー教室を行なっていた。それだけに震災のチャリティーイベントへの思いは強い。普通のことが普通にできない日々を目にしてきたからこそ、子どもたちにも知ってほしいという。

「いま当たり前のようにできるサッカーは、こんなに楽しいんだって」。たっぷり汗を流した柳沢の表情には充実感は漂っていた。「子どもからはエネルギーをもらった。この中から一人でもプロになってくれたらうれしい」。

画像: とにかく笑顔絶えなかったサッカー教室。鹿島の柳沢コーチもサッカー教室を盛り上げていた

とにかく笑顔絶えなかったサッカー教室。鹿島の柳沢コーチもサッカー教室を盛り上げていた

そのすぐ後ろでは、かつて浦和でチームメイトだった永井雄一郎(群馬)と坪井慶介(湘南→山口)が談笑し、子どもたちの保護者からサインなどを頼まれると、丁寧に対応していた。

サッカー教室だけでなく、トークショーあり、サイン会あり、空いた時間も選手と子どもたちが自然にボールを蹴り合い、コミュニケーションが取れるアットホームな雰囲気がそこにはあった。ピッチの脇を見ると、大宮のGK加藤順大が空いた時間にゴールマウスに入り、子どもたちが満足するまでシュートを受けていた。

イベントの運営はボランティアを募り、東京Vのサポーターも自主的に手伝ってくれたという。メディア、関係者の受付には田村の妻が座るなど、「手作り感」たっぷり。田村は多摩市と直接交渉し、会場を押さえ、行政の協力も取り付けた。当日は多摩市の阿部裕行市長まで顔を出し、締めの挨拶でイベントは終了。

主催の田村はハンドマイクを持ってサッカー教室を進行し、自らもボールを蹴り、来場したサポーターにもファンサービスまで行った。慌ただしくイベントを終えると、「夢のような1日だった」と充実した笑みを浮かべた。幼い頃、多摩市で開かれたサッカー教室でプロ選手と触れ合って感動したことを思い出し、「同じことを自分もできた」とうれしそうだった。

子どもたちにとっては、プロ選手と過ごす時間が最高のクリスマスプレゼントになったようだ。家路につく子どもたちは、笑顔であふれていた。

取材◎杉園昌之

画像: 今回の教室を主催した田村(右)。最高のプレゼントを子どもたちに贈った

今回の教室を主催した田村(右)。最高のプレゼントを子どもたちに贈った

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