初場所は10日目を終えて、ひとり横綱となった鶴竜がただ1人全勝。1敗で栃ノ心、2敗で大栄翔、3敗で髙安、御嶽海、宝富士が追う展開となっています。

 鶴竜は今場所が進退を懸けた場所でしたが、昨年の秋巡業から地道に稽古を重ねて、全盛期に近い状態で臨むことができました。悪癖の安易な引きも出さず、上体を低く保ったまま、前に出る相撲で白星を重ねていきます。

 8日目の正代戦は、中に入られて危ない場面もありましたが、引くのではなく右上手を取って体を開いての出し投げで仕留め、相撲勘のよさも見せてくれました。まだ、関脇、大関戦が残っていますが、大きく崩れることは予想できず、このまま4回目の優勝を果たしそうです。

 栃ノ心は7日目に鶴竜との全勝対決に敗れて1敗を喫しましたが、右四つ両廻しを引きつけての力強い攻めで好調を維持しています。「ヒザの怖さがなくなった」と思い切りよく前に出ており、このまま鶴竜に離れずついていってもらいたいです。

 大栄翔は地味な存在ですが、今場所は突っ張りの手もよく伸び、右に左にとよく動いて10日目に勝ち越しを決めました。埼玉栄高の後輩・貴景勝の躍進が刺激になっているようです。

 御嶽海は7日目まで全勝も、8日目から3連敗を喫してしまいました。大関取りの足掛かりとするためにも、終盤の5日間が踏ん張りどころです。豪栄道、髙安の両大関も、ここまで不甲斐ない相撲が多かっただけに、鶴竜戦では意地を見せてもらいたいと思います。

文=山口亜土

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