close

2021-04-16

【紫雷イオの逸女でしょ!再録】“ポロリ”対策は「女子プロレスの最低限のマナー」

日本時代のイオ

現在、WWEで活躍する紫雷イオが週刊プロレス誌上で連載していた『紫雷イオの逸女でしょ!』(2015年3月~2018年6月)。希代の女子プロレスラーが日本トップ時代に残した好評コラムを、今回から不定期に再録していく。未見の方はぜひ一読して、彼女の考察の鋭さ、先見の明を感じてほしい。

 近年、女子プロレスでは露出度の高いコスチュームが増えた。賛否両論あるだろうが、イオは肯定的だ。「使える武器は全部使った方がいい。胸が大きいなら胸を見せた方がいい」と考えている。

 ただ、絶対に気をつけなければならないものがあるという。それは“ポロリ”。

「ポロリって女子プロレスの中では結構よくある話なんですよ。私も何回もポロリを経験していて。…自分がじゃないですよ! 対戦相手がそうなったり、会場に居合わせてポロリを見てしまったり。実際には見えなくても見えそうになった時点で、会場中の視線がそこだけに集中するんですよ。不思議です、あの雰囲気は」

 序盤は問題なくても、試合が進むにつれてコスチュームがゆるんだり、ヒモがほどけたりしてポロリすることがある。本人が気づけばいいが、試合に夢中でそのまま闘い続けるケースも多い。

 そんなとき、イオは緊急事態であることを教えてあげたり、押さえ込みに入ってコスチュームを戻してあげたりもする。それが女子プロレスラーのたしなみだと考えているからだ。

「見えちゃいけないものが出てしまった時点で、試合の印象がそれに変わってしまうんです。もちろん、ポロリした本人は恥ずかしい思いをするし、イヤじゃないですか。見せたいわけじゃないんだから。でも、イヤな気持ちになるのは対戦相手も同じなんですよね。相手がケガをするのと一緒。ポロリをされたら、どんなに頑張っても、どんなにいい試合をしても『あの試合ポロリしてたね』で終わっちゃう。試合の印象が完全に消えてしまう。対戦相手が一番ワリを食うんですよね」

 ゆえに、イオにとってポロリ対策は「女子プロレスの最低限のマナー」。自分がそうはならないように、心がけてコスチュームを作っている。(連載第17回より)

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事