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2022-01-17

【NFL】ブレイディのスーパーボウル初制覇、その時、3歳児だったハーツ イーグルスがバッカニアーズに勝つ見込みは…ワイルドカード直前のおさらい(3) 

偉大過ぎる相手、バッカニアーズのQBブレイディに挑むイーグルスのQBハーツ=photo by Getty Images

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NFCワイルドカードプレーオフ
フィラデルフィア・イーグルス@タンパベイ・バッカニアーズ
レイモンド・ジェームス スタジアム(フロリダ州タンパ)
1月16日 13:00(17日03:00)

(写真はすべてGetty Images)

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オフェンス
バッカニアーズ2位(パス1位、ラン26位)
イーグルス14位(パス25位、ラン1位)
ディフェンス
バッカニアーズ13位(パス21位、ラン3位)
イーグルス10位(パス11位、ラン9位)
今季イーグルスと対戦した時のQBブレイディ=photo by Getty Images
 ワイルドカード6試合の中で、事前予想で大差がついているのが、バッカニアーズ対イーグルスだ。8.5ポイント差でバッカニアーズが有利となっている。ラン1位のイーグルスに対し、パス1位のバッカニアーズと対照的だが、オフェンスのトータルヤーデージを除けば、スタッツ的にそれほど大きな差がついているわけではない。

 端的に言えば、8.5ポイント差は、トム・ブレイディとジェイレン・ハーツという2人のQBへの信頼の差と言っていい。ブレイディはポストシーズン46試合目、ハーツは初となる。ブレイディがNFLで初めて先発した時ハーツはまだ3歳だった。ブレイディがスーパーボウルで優勝したのは、ハーツが3歳、5歳、6歳、16歳、18歳、20歳、22歳の時だった。

 ブレイディの過去の栄光は割愛する。今季は44歳にしてパス獲得距離5317ヤードで自己最高を更新。パスTD数とパス成功回数の3部門でNFLトップに輝いた。

 ハーツはNFL2年目の23歳。イーグルスには2020年のドラフト2巡で入団し、ルーキー年の終盤から先発となった。アラバマ大、そしてオクラホマ大と、二つの名門大でエースQBだったが、パス能力には、評論家やメディアから疑問符を付けられていた。2020年のドラフト時にも、多くの評論家が「NFLのQBは務まらないので、WRにコンバートすべき」と評価。イーグルスの指名は懐疑的な目で見られていた。

 今季もシーズン前半は、試合によって出来不出来が激しく、第9週を終えた時点でチームは3勝6敗。しかし、この時期からRBマイルスサンダースら優れたRBたちを生かすラン重視の戦術に切り替えたのが奏功し、後半の8試合を6勝2敗で乗り切った。15試合でパスでは3144ヤード16TD、ランパスオプションからのランで記録した784ヤード10TDはNFLのQB1位だ。
ランではNFLのQBで今季最高となったQBハーツ=photo by Getty Images
 スポーツ専門局、ESPNのデータでは、今季のブレイディは、全ドロップバックの16.8%でしかプレッシャーを受けていない。これは2011年以降で最低の数字という。スナップからリリースまで平均2.5秒。対するイーグルスディフェンスは、オフェンスの全スナップに対するブリッツの割合が19%でNFL最低、サック率は4.5%でNFL30位、プレッシャー率27%はNFL26位だという。

 ブレイディに有利な材料ばかりが出てくるので、一つだけ興味深いデータを。レギュラーシーズンのパス獲得距離1位の選手のチームと、QBとしてラン獲得距離1位の選手のチームが、ポストシーズンで対戦するのは、NFL史上これが5回目。過去4回の対戦はすべてQBラン1位の選手のチームが勝利している。

44歳にしてNFLのパス三冠となったQBブレイディとバッカニアーズのエイリアンズHC=photo by Getty Images

【小座野容斉】

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