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2022-04-12

【ボクシング】佐川遼が得意の右で元王者・久保隼をKO

直前に効かせた右とはタイミングを変えて放った。これで久保をダウンさせて10カウント!

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 12日、東京・後楽園ホールで行われたフェザー級8回戦は、元日本王者(現IBF9位)の佐川遼(28歳=三迫)が、元WBA世界スーパーバンタム級王者(現日本フェザー級4位)の久保隼(くぼ・しゅん、32歳=真正)を3回1分3秒KOで下した。

文_本間 暁 写真_小河原友信

「久保選手は独特のタイミングでやりづらかった。パンチも硬かった」と、立ち上がりこそ、慎重にならざるをえなかったと振り返る佐川だったが、遠い距離からの左を上下に送り、強い踏み込みからの得意の右ストレートを伸ばし始めると、一気にテンポアップした。と同時に、前後のステップの刻みが増え、それ自体がフェイントとなると、サウスポーの久保は立ち遅れた。

 佐川の入り際に左アッパーカット、佐川の右に左ストレートを狙っていた久保だが、そのゆとりは早々に消えたように感じた。
 対照的に、佐川の方に引き出しを開ける余裕が生まれた。左で小さなフェイントを入れると、すかさず右ストレートを突き刺す。これで若干腰砕けになった久保へ、今度はタイミングをずらした右ストレート。ものの見事に顔面を打ち抜くと、久保はキャンバスに落下。かろうじて立ち上がったものの、足元は定まらず、レフェリーがテンカウントを数え上げた。

名のある相手に快勝し、満足気な佐川
名のある相手に快勝し、満足気な佐川

 昨年2月に、丸田陽七太(森岡)に日本王座を奪われた佐川だが、これで復帰後2連続KO勝利。東洋太平洋も3位にランクされているが、「いろいろなランクがこれで上がると思う。どのタイトルに挑むにしても、その準備をするだけ」と、ふたたびベルトを巻く決意を語った。14戦12勝(7KO)2敗。
 2019年5月に、2階級制覇を狙ってWBAフェザー級王座に挑むも6回TKO負け。その後は一昨年、昨年と1試合ずつ行って勝利していた久保だが、一気の浮上はならなかった。18戦15勝(10KO)3敗。
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