ＷＢＡスーパー・ＩＢＦ世界バンタム級チャンピオン、井上尚弥（29歳＝大橋）との再戦を８日後（６月７日・さいたまスーパーアリーナ）に控えるＷＢＣ世界同級チャンピオンのノニト・ドネア（39歳＝フィリピン）が、31日、東京・神楽坂の帝拳ジムで代表取材による公開練習を行った。試合を間近に控え、トレーニング時間は30分、サンドバッグ打ち、シャドーボクシング各１ラウンドとごく軽めだったが、取材者のインタビューに答え、「あらゆる面で自信がある」と闘志をむき出しにしていた。「私のこれまでの経験、今の自信すべてを使って戦う」Ｑ 今のコンディション、減量はどですか？
ドネア「すべて最高。とてもワクワクしている。減量もコンディションも今までにないほど良い」
Ｑ 前回は11月と晩秋、今回は摂氏30度近い夏日が続く日本の天候は気になりませんか？
ドネア「時差、天候なども問題ない。しっかりと調整できてる。試合のためにここに来ているのだから、外が雪であろうと何であろうと問題はないさ」
Ｑ 井上戦後から練習メニューや食事、コンディショニングの変化はありますか。その成果が感じていますか？
ドネア「もっと強くなるためにすべてを変えてきた。食事、トレーニング内容、自分自身の物事の捉え方、思考すべてだ。１番変わったのは自分の内面。自信を持ってこの試合に向けた準備ができた。今は勝ちたいという欲望が大きい」
バッグ、シャドーを１ラウンドずつ。30分間の体慣らしでジムを後にしたＱ これまでと違うドネアを見せると話していました。これまでと何が違うのですか。実質５階級を制覇してきましたが、過去よりも強くなっているとも話していましたね。
ドネア「より強くなったと思う。前回の井上戦は、自分の望むものを見つけるような試合になった。今は新しく望んだものが生まれ、これまで以上に燃えている。今の方がより良い人間になっているし、より強いボクサーになっている」
Ｑ 前回は左ボディブローで喫したダウンが勝敗を分けたと言えます。今回、ボディブローをもらわない自信はありますか。もらわないために戦い方を変えたりしていますか？
ドネア「あらゆる面で自信があるし、それだけのトレーニングをしてきた。戦略的にも肉体的にも自信があり、全面戦争する準備もできている」
Ｑ 試合のカギを握るものは何ですか。
ドネア「準備したこと、私のこれまでの経験、今の自信すべてを使って戦う。それが勝利へのカギになる」
「スーパーサイヤ人になる！」とレジェンドは雄叫びを上げた「スーパーサイヤ人に変身するよ！？」Ｑ 前回戦った後の井上の３試合を見ていると思います。井上の進化や成長を感じていますか？
ドネア「井上の変化は感じているが、自分の変化のほうが大きい」
Ｑ 井上は今後、スーパーバンタム級で戦う可能性があります。彼はスーパーバンタム級でも今の強さを維持できると思いますか？
ドネア「彼がしっかり準備すれば、常に可能性はある。自分も複数階級を制覇しているし、それは彼もできるのではないかと思う」
Ｑ 今回のグローブ、シューズ、ガウンなどのコンセプトはありますか？
ドネア「いつもどおりオレンジとブルーでいく。このカラーはドラゴンボールの悟空みたいだと言われる。自分もドラゴンボールが大好きだからいいけれど。本当は自分を表現するチャクラの色ということでこのカラーを使っている。ブルーは自分の声、オレンジは自分を表現するという意味。それでこの２色なんだけれど。ハァー！ ハァー！ スーパーサイヤ人になるよ（笑）」
Ｑ 今回の試合前、夫人や子供たちと交わした約束はありますか？
ドネア「１つだけだ。勝利するよ、と。過去は振り返らない。この試合に向かっている」
Ｑ 勝てば４団体統一が見えます。それは目標になっていますか。
ドネア「４団体統一が目標であり、モチベーションになっている。井上との試合でベルトを全部、自分のものにしたい」
Ｑ 井上は「今回はドラマのようにしない」と言っています。井上に向けてメッセージはありますか？
ドネア「同じ思いさ」
Ｑ 日本のファンにメッセージをお願いします。
ドネア「応援、どうもありがとうございます。この最高の試合を見逃さないでほしい。２人の戦士が魂を込めて全力で戦う。すべてをかけて戦う両者の闘志が見えるはずです。みんなに喜んでもらえる試合になります」
写真◎帝拳ジム提供
