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2022-10-22

【NFL】パンサーズRBマキャフリーが49ersへトレード 「1000-1000」達成のスターRB

今季10月10日に対戦した49ersへのトレードが決まった、パンサーズのRBマキャフリー=photo by Getty Images

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アメリカンフットボールの世界最高峰、米NFLで、今シーズンのトレード期限を前に大きな動きがあった。現地10月20日(日本時間10月21日)、カロライナ・パンサーズのRBクリスチャン・マキャフリーがサンフランシスコ・49ersへトレードされることが決まったのだ。マキャフリーはNFL史上3人しかいない、同一シーズン1000ヤードラン、1000ヤードパスレシーブのスターRBだ。
 また、ロサンゼルス・ラムズなどで活躍したRBトッド・ガーリーが10月21日(日本時間10月22日)、現役引退を表明した。チームの中心として働いてきたRBの大きな転機を追った。(写真はすべてGetty Images)

2023年ドラフトの2,3,4巡など4指名権と交換
49ersに移籍するパンサーズのRBマキャフリー。同地区のラムズにとっては嫌な相手がライバルに加入したことになる=photo by Getty Images
 マキャフリーのトレードは、20日深夜にNFLネットワークのイアン・ラポポートが第一報を流し、その後両チームが追認する形で発表した。マキャフリーの交換条件として、パンサーズは、NFLドラフトの2023年2巡、3巡、4巡、2024年5巡の指名権を得るという。

 スタンフォード大学でエースRBとして活躍していただけに、ベイエリアはマキャフリーにとっては、なじみの深い土地。既に49ersのカイル・シャナハンヘッドコーチ(HC)やチームの幹部と話をしていると言う。21日(金)には新チームへ移動、23日(日)のチーフス戦では、レッドゾーンのパッケージで起用される可能性もあるという。

 マキャフリーは、1996年6月7日生まれの26歳。ブロンコスなどで活躍した名WRエド・マキャフリーの子息で、長身だった父よりは15センチ以上小さい。父と同じスタンフォード大に進むと、2015年にはラン2019ヤード、レシーブ645ヤード、キックオフとパントのリターンで1200ヤード、合計3864ヤードという超人的な活躍でブレークした。翌年もランで1602ヤードと活躍して、2017年のNFLドラフトで1巡全体8位という高い評価でパンサーズに指名され、入団した。

 RBだけでなく、父譲りの高いキャッチ能力で、ルーキー時から活躍。2年目には、ラン1098ヤード7タッチダウン(TD)、レシーブ867ヤード6TDを記録した。
 さらに3年目の2019年には、ラン1387ヤード15TD、レシーブ1005ヤード4TDと、史上3人目の「1000-1000RB」となる快挙(1985年のロジャー・クレイグ、1999年のマーシャル・フォーク)を達成した。

 過去2シーズンは負傷のため、満足な活躍ができなかったが、今季は6試合でラン397ヤード、レシーブ277ヤードと、輝きを取り戻しつつある。49ersとは10月10日に対戦し、ラン54ヤード1TD、レシーブ54ヤードを記録していた。

 父のエドも、2チーム目が49ers。それほどの活躍は出来なかったが、チームは1994年シーズンにスーパーボウルを制覇した。その後、ブロンコスに移籍して、スター選手となった。

 息子のクリスチャンも、父の後を追ってスーパーボウル優勝を目指したい。

 パンサーズは、第5週終了後に、今季が3年目のマット・ルールHCを解雇。さらに1昨年の1000ヤードレシーバー、ロビー・アンダーソンをカーディナルスへトレードするなど、今季を諦めて再建を目指すモードに切り替わっている。

 パンサーズは、シーズン前にブラウンズから移籍した、2018年の全体1位指名、ベイカー・メイフィールドがエースQBを務めてきたが、5試合でパス4TD、4インターセプトと精彩を欠いている。

大型で決定力あったRBガーリーが28歳で引退

 引退を発表したRBトッド・ガーリーは1994年8月生まれで、まだ28歳。「RBファクトリー」として知られるジョージア大学で、活躍し、2015年ドラフトの全体10指名でラムズに入団した。。
 1年目から1000ヤードを走ってオフェンスの新人王となった。2017年にはラン1305ヤード13TD、レシーブ788ヤード6TDと活躍。NFLのオフェンス最優秀選手となった。翌年もラン1205ヤードで17TDという成績で、ラムズのスーパーボウル進出の原動力となった。
 2019年以降は、成績を落とし、2020年はファルコンズに移籍したが、2021年はプレーしていなかった。
 185センチ104キロのサイズでありながらスピードにも恵まれ、決定力のあるRBとして、シーズンランTD二桁を4回記録した。AP通信のオールプロに2回、プロボウルには3回選出された。実働7シーズン88試合でラン6082ヤード67TD、レシーブ2254ヤード12TD。

【小座野容斉】

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