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2022-11-04

【アメフト】エリア最強決戦はドロー パイレーツと電通ともに譲らず X1エリア第5節

【パイレーツ vs 電通】4Q、パイレーツRB草野が突進し、ゴールラインに迫るがあと3ヤード届かず=撮影:小座野容斉

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アメリカンフットボールのXリーグ「X1 エリア」は10月30日に、ペンタオーシャン・パイレーツ対電通クラブキャタピラーズの一戦があった。4戦全勝同士の注目の戦いはともに譲らず引き分けた。
 第5節までを終えて、パイレーツ、電通が4勝1分けで・勝ち点13で首位、富士フイルム、アズワン、警視庁が3勝2敗・勝ち点9の3位で並んでいる。
【パイレーツ vs 電通】電通WR南がTDパスをキャッチし先制撮影:小座野容斉
ペンタオーシャン・パイレーツ△10-10△電通クラブキャタピラーズ
(2022年10月30日、富士通スタジアム川崎)

共に、最初のオフェンスシリーズで先制した。電通は1Q2分にQBアーロン・エリスからWR南賢人にパスタッチダウン(TD)が決まり、パイレーツは8分にRB草野公平のTDランで同点とした。
 その後は双方のディフェンスが、相手のストロングポイントを消し合う展開に。
 電通は前半最後のプレーでフィールドゴール(FG)を決めたが、4QにパイレーツがFGを返して追いつくと、そのままドローとなった。

RB草野、届かなかった3ヤード
【パイレーツ vs 電通】4Q、パイレーツRB草野が突進し、ゴールラインに迫るがあと3ヤード届かず=撮影:小座野容斉
 ランのパイレーツ、パスの電通。その触れ込みの通りに開始早々TDを奪い合ったが、そこから一転ディフェンスの勝負となった。
 電通QBエリスは、パイレーツの強いパスラッシュと、マンツーマンカバーに苦しんでパスを決められず。
 パイレーツも、ランで攻め込みながらFGを失敗するなど波に乗れなかった。
 それでも、パイレーツは、4QにRB柴田健人の29ヤードランなどで、レッドゾーンまで攻め込んだ。
 エンドゾーンまで残り17ヤードから、先制TDの草野が低く強い走りで突進、「TDだ」と思った瞬間、電通のタックルで阻まれた。14ヤードのゲインで、TDに3ヤード届かなかった。
 振り返ると、パイレーツにとっては、ここが最大のチャンスだった。
 草野は「結果的にあそこで、取り切れないのが、今の僕の実力。悔しいです」と話した。
 「もちろんTDするもりで、走っていて。『うわっ、取れなかった』と。サイドラインに戻ると、時間使い切って取れるから良いよと、みんなが言ってくれて。もちろん、慰めだとわかっていましたが」

 時間を使ってFGというオフェンスはあるかもしれない。だがTDは取れるときにしか取れない。

 ゴール前3ヤードからのオフェンスでパイレーツはパスを2回失敗し、4thダウンはFGを選択した。3点リードされている状態ではやむを得なかった。大魚を逃した瞬間だった。

 草野は、パイレーツ加入2年目。大学は成蹊大で、関東2部でプレーしていた、いわば「雑草」系RB。昨年のRBタンデムの相手、上田貴弘は関西大、そして今年の相棒、柴田健人は日大という、伝統校の出身だ。

 特に柴田はU-19日本代表にも選出され、甲子園ボウルにも出場したエリートRBだった。学年は草野が上だが、年齢は同じという。

 「僕はみんなの力で走らせてもらっているだけ。彼は、本当に日本のトップでプレーしてきた選手。その技術を教えてもらっている状態です」という。

 「社会人になって、練習のできない平日を以下に過ごすかが、勝負だと思っています」という草野。届かなかった3ヤードの悔しさを胸に、次の試合でも、オフェンスを背負って走り続ける。
【パイレーツ vs 電通】電通QBエリスがプレッシャーを受けながらパスを決める=撮影:小座野容斉
 電通・深川匠ヘッドコーチ
 「今まで起きなかったことが、(QB)アーロンに起きた。これまでは比較的シンプルなパスルートをしっかり決めていたが、今日はスキルで負けていた部分があった。パイレーツはDBのパスカバーが良かったうえに、とにかくパスラッシュが強かった。パスラッシュが強いのはもちろん予想はしていたが、予想以上の強さで、アーロンも混乱してしまった」

 パイレーツ・川畑文人ヘッドコーチ
「4Qのあの場面で(TDを)取り切れなかったのが、本当に悔やまれる。インサイド20まで入ったシリーズは、取らないと。それが基本。あそこで取れないのが今の我々の力。勝負に行かなければいけなかった。こういうことをやっていたら、入れ替え戦に行っても跳ね返されるだけ。残り1カ月、もっと成長していくしかない」
【パイレーツ vs 電通】電通K廣田がFGを決める=撮影:小座野容斉

【パイレーツ vs 電通】4Q、パイレーツに負けじと、電通RB片岡もパワフルな突進を見せる=撮影:小座野容斉

【パイレーツ vs 電通】パイレーツWR大通が倒れ込みながらパスを確保。判定はパスコンプリート=撮影:小座野容斉

【小座野容斉】

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