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2019-06-20

【ボクシング】初防衛の京口紘人が一夜明け会見 「まだ伸びしろがあることがわかった」

19日、千葉・幕張メッセでタイトル初防衛に成功したWBA世界ライトフライ級スーパーチャンピオン京口紘人(ワタナベ)が、一夜明けて会見。12回をフルに戦って判定勝ちした同級10位タナワット・ナコーン(タイ)戦の内容を反省し、巻き返しを誓った。

写真上=ベルトを守り、安堵の笑顔を見せる京口

右の目蓋に、うっすらと赤い腫れ。ナコーンの抵抗の跡を残す顔で、京口は前夜の戦いを振り返った。

「勝てて良かったなと、改めて思っています。掲げていたテーマとは全然違う内容に反省していますが、(渡辺均)会長の言うように、これも経験として、今後はもっと精進して進化した姿を見せられるようにしたい」

ナコーンについては「研究していた以上に強い選手だと、戦いながら思った」と言い、「向こうもムエタイの世界チャンピオンの意地で世界を獲ろうという気持ちを感じた」と、気迫を認めた。

「パワーだけじゃ上に行けない。もっと引き出しを増やし、幅の広いボクシングをできるように」と課題を口にしながらも「まだ(プロで)13戦。限界は見えてないし、まだ伸びしろがあることもわかった」と、さらなる成長を期した。

「昨日は動きが悪く、パンチも切れてなくて心配だった」と振り返った井上孝志トレーナーは「公開練習のときが絶頂で、微妙にタイミングがずれた」と、コンディショニング面も課題に挙げた。

リングサイドで観戦していたWBC王者の拳四朗(BMB)から、インスタグラムを通じて「おめでとう」とコメントがあったことも明かした京口。統一戦の実現が期待される中、「率直に言って、昨日の出来では勝てない。でも、もしやるとなったら昨日のような展開にはならないし、負けない」と対抗意識を見せた。

渡辺均会長は今後、WBA正規王者のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)や拳四朗らとのカードも模索していく構え。京口も「今はライトフライ級で一番になることが明確な目標」とし、ビッグマッチ路線を願った。燃えられる相手こそ、京口の大いなる進化を促していくはずだ。

取材◉藤木邦昭

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