WBC世界ライトフライ級チャンピオン拳四朗(BMB)の6度目の防衛戦が決まった。7月12日、大阪市のエディオンアリーナ大阪第1競技場で同級1位ジョナサン・タコニン(フィリピン)との指名試合に臨む。22日、練習の拠点とする三迫ジムで発表された。同日はロブ・ブラント(アメリカ)対村田諒太(帝拳)のWBA世界ミドル級タイトル戦とともに行われる。
世界王者となってから初めての地元・関西リング登場に、拳四朗は「いつかはやってほしいと言われていたので、やっと叶えて嬉しい。沢山の応援を期待します」と笑顔を浮かべた。
挑戦者のタコニンはこれが3度目の世界挑戦となる32歳のサウスポー。2016年にはガニガン・ロペス(メキシコ)に判定で敗れている。拳四朗はその翌年にロペスからタイトルを奪い、昨年の再戦では右ボディ一発で2回KO勝ち。この間にサウスポーのガニガン対策として、フィリピン合宿で12ラウンドほどタコニンとスパーリングをしており、挑戦者の実力のほどは確認済みだ。
「パンチはある方ですね。基本的に振ってくる選手なので、前半は気をつけて、ジャブを使って距離を保ちながら攻めていきたい」
かつてはあったというサウスポーへの苦手意識も、ロペスとの2戦を経て払拭。2戦目の鮮やかなKOも手伝い、今では得意と感じるまでになった。
3連続KOで迎えた前回のV5戦では、倒そうという意識が力みにつながったというが、今回も最大のテーマが「距離感」であることは変わらない。
「考えすぎたら固くなっちゃうので、無理に意識せず、流れの中で倒せるチャンスをつかめたら……」
目指すは具志堅用高の防衛記録、V13。他団体の王者との統一戦にも興味を示しつつ、拳四朗はベルトを守り続ける覚悟を示した。
取材◉藤木邦昭
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