※男子100kg級・飯田健太郎(国士舘大学2年)はGPザグレブで3位となった。
Photo/IJF
リオ五輪以後、右肩の手術を経て、1年半ぶりの18年GSデュッセルドルフで準優勝、選抜体重別では長澤憲大(パーク24)に敗れ2位だったが、ケガは順調に回復している。
この階級はアジアも層が厚いが、ある意味気楽に戦える。復帰後は優勝はないものの、デュッセルドルフではベイカーらしい切り替えのうまさや“後の先”も冴えを見せた。外国人にも負けないパワーは健在。
GPフフホトでは肋軟骨を痛めて準決勝以降を欠場したが、どこまでリカバリーできるか。
長身からの右内股、大外刈りに加え相手を抱え込んでの櫓投げなどいずれも一発の威力十分。17年のGSパリでは、初出場でいきなり優勝して世界を驚かせた。
だが、それ以降は講道館杯優勝のみ。18年GSパリは2回戦負け。選抜体重別も初戦で敗れた。相手に研究され、なかなか自分の組み手になれずに苦しんでいるが、初出場となった全日本選手権ではその不振を吹き飛ばす柔道を見せた。準々決勝ではベテランの上川大樹(京葉ガス)に見事な足技で勝利。アジアで勝ってウルフ
アロンを追撃したい。
17年は新井千鶴(三井住友海上)が世界選手権で金メダルを獲得して突出した強さを見せたが、その後は大野陽子(コマツ)がGS東京優勝を契機として、GSデュッセルドルフと選抜体重別も制し、世界代表の座を獲得。新添は過去の国際大会の実績で及ばないものの、若さと今後の伸びしろを考慮されてアジア代表に選出された。
長身を生かした攻撃が魅力で、内股が最大の武器。ただし今年のGSデュッセルドルフでは、組み手の力不足が課題として残った。アジア競技大会までにどう修正していくか注目されるが、近未来に向けての期待に好結果で応えたい。
息の長い実力者。世界選手権代表は、昨年のブダペストまで4回を数える。今年3月で26歳になり、これから円熟期に向かっていくが、あふれる闘志で前に出る柔道スタイルは健在。その集大成の場を、2年後の東京五輪としたい。
今年はGSデュッセルドルフ優勝で好スタートを切り、GPフフホトも制覇。昨年の世界選手権準決勝で苦杯を喫した強豪のアギアル(ブラジル)に連勝したことも、好調さを証明している。まだまだ東京五輪を狙う力がある佐藤。アジア競技大会で頂点に立てば、代表争いを演じることは十分に可能だ。
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