前代未聞の大スペクタクルマッチが繰り広げられたみちのくプロレス「ムーの太陽祭」(6月18日、東京・後楽園ホール)。プロレスの枠を飛び越えたハチャメチャ対決がウリの宇宙大戦争とは、またひと味違った壮絶バトルの詳細リポートは、6月21日発売の週刊プロレス本誌や週刊プロレスモバイルの試合詳報をご覧いただければ幸いです。
ですが! 宇宙大戦争的な闘いが大好きなファンを熱狂に誘い、またそうしたファンに連れてこられたであろう免疫のないファンを置き去りにしたザ・グレート・サスケとバラモンシュウ&ケイのハチャメチャバトルが終わったに、事件が起きた。
ダークサイド・ムーンを名乗る存在の敵がサスケらムーの太陽に宣戦布告。ところが、この宣戦布告、音声だけでその姿はなし。しかも変声器でも使っていたのか、そもそもが妙に甲高くてガザガザした地声だったのかは不明だが、とにかく聞き取りにくかった。
宣戦布告されたサスケにいたってはマスクを被っているせいか「ぜーんぜん聞こえなかった。クリアに聞こえたのは『ファーザーだよ、でもウソだよーん』みたいなところだけ」とのたまう始末。客席からも「何言ってるか、わかんねぇよ!」的な声が飛び、会場で取材した記者もかなり聞き取りにくいなと感じたのは事実だ。
だが、聞き取りにくいで済ませては、みちのく担当の名が廃る! ということで特別解析班を編成し、ダークサイドムーンの声明を徹底解説。しょうもないギャグを交えた声明全文を書き起こして、ここに記してみる。
ダークサイドムーン「息子たちよ、聴こえるか?
私だ。ファーザーだ…なぁ~んちゃってなぁ。
まんまとダマされたなぁ。
バカ兄弟、お前たちは本物のバカだな。貴様らがファーザーの声だと信じていたのはこの私、地球侵略を企み、常に月より諸君たちの行動を監視しているダークサイドムーンの声だったんだよ~ん。
ムーの太陽を同士討ちさせて壊滅する作戦だったが、白使の弱点を塩だと見破り良くぞ勝利した。
白使は、尖兵として送った使者の一人にすぎない。しかし作戦は失敗に終わった…。
そこで拙者は、もお地球侵略は今後一切しない事に致しました。
尚、このテープは終了後、自働的に消滅致します
……嘘だよ~。
地球を侵略するには、君たちムーの太陽が邪魔なのだよ。
この次は私の魂のソウルで全人類は、内臓を全部吐いて全滅しなはれ(晴れ)、のち曇りなんてな。
生き絶える前に直腸を鼻の頭に付けて嫌という程臭いを嗅がせてやる。その先は、知らぬが仏、知ってキリスト。
ではムーの太陽の諸君たちまた会おう。
私のアジェンダは地球侵略だからのぉ。
まず今日(こんにち)はこれぎり」
以上が、本誌解析班がウン時間をかけ、書き起こしたダークサイドムーンの声明全文。
「だよ~ん」とか「…しなはれ(晴れ)、のち曇りなんてな」「知らぬが仏、知ってキリスト」といった昭和感満載の言葉づかい&ギャグをつかっているのを見る限り、ダークサイドムーンはおそらくかなり長い時間、日本と関係している、もしくは日本人と接触を持っている存在だと思われる。
また「まず今日(こんにち)はこれぎり」という締めの言葉は、歌舞伎の締めの口上。これを見ても日本文化への造形の深さがうかがい知れるのではないだろうか。
その一方で要所要所でかなり厳しい・汚い言葉も使っているところからも、知性と残虐さの二面性を持ち合わせた存在のように思われるが…。
とはいえ、以上の分析はムーの太陽を追い続けた記者の勝手な推測。2年半に渡って取材してきた愛着のあるユニットだけに、敵対勢力であろうダークサイドムーンに対して偏見を持ってしまったかもしれない。
今後、みちのくプロレスの戦いにダークサイドムーンがどんな影響を及ぼすのか、どんな形で登場するのかは不明だが、きたるべき日に備えて、熱心なみちのくファンも、そうでもない読者の皆様もヒマでヒマで仕方がないときでけっこうでございます、ぜひダークサイドムーンの言葉を読み解き、その姿を想像していただければ幸いです。
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