無力感を飛躍への糧に

「一つ上の代の前橋育英に対して、何もできなかった」
高校選手権決勝が終わった後、FWでプレーしながらもゴールを生み出せなかった熊澤和希は、無念の思いを口にした。

高校選手権だけではない。2017年度はプリンスリーグ関東とインターハイを含め、公式戦で4回も前橋育英高と顔を合わせた。そのうち勝ったのは、インターハイでの1回のみ。熊澤自身も「前橋育英との対戦では、プリンスリーグ後期(●2-3)のときは、自分のプレーが少しだけ良かったけれど、その試合以外(プリンスリーグ前期・●0-3、インターハイ準決勝・○1-0)は前橋育英を相手に、何もできずに終わっていた。今回(高校選手権決勝・●0-1)もそう。自分の実力はまだまだ」と、1年を通じて完敗だったと認めた。

それだけに、チームとして、そして個人としてのレベルアップの必要性を痛感している。
「今回の選手権で準優勝に終わったことで、もっと上のレベルで練習しなければいけない。普段の練習からみんなで声を出して、もっと高いレベルについていけるような練習にしないと、インターハイもプレミアリーグも高校選手権も勝てないと思うので、高校選手権を経験した自分がちゃんと引っ張っていけるようにしていきたい」と、決意を口にする。

高校選手権決勝は左ウイングとして先発したが、もともとトップ下の選手だった。FWになったのは2017年に入ってから。流通経済大柏では1年時はボランチも務めていたが、昨夏のインターハイ直前に、最前線へとコンバートされた。

インターハイ決勝では優勝を決める決勝点をスコアするなど、点取り屋としての才能が開花したようにも見えた。だが、今回の高校選手権では、準々決勝の長崎総科大附戦(○3-1)で決めた1得点のみ。
「シュートの本数と、ゴール前でのスプリント数が少なかった。それが、結果が出なかった原因。結果を出せるときは良かったけれど、最近は調子が上がらず、レベルアップもできずに選手権を迎えてしまったので、そこは後悔というか、残念です。もっとレベルアップしていかないと、来年度はやっていけない」と、危機感を募らせる。

悔しさと焦燥感を胸に、4月からはチームとして2年ぶりとなる高円宮杯プレミアリーグを戦う。自身の成長を図るうえでも、高校年代最高のリーグ戦を戦えることは、大きな意味を持つ。
「この先、どのポジションでプレーするかは分からないけれど、FWで試合に出場したら結果しか求められないので、どんなにチームが苦しい場面でも、自分がゴールを決められるようにしていきたい」と、結果へのこだわりを口にする。

来年度、見据える目標は高円宮杯プレミアリーグ制覇を含む3冠だ。
「青森山田や市立船橋など、高体連のチームには絶対に負けてはいけないし、Jクラブのユースチームもそうですけれど、自分たちは全部勝たなければいけない。プレミアリーグでは、スタートから良い結果を残していきたい。そして、自分たちの代では絶対に3冠を達成したい」
3年生となる熊澤の挑戦が、幕を開ける。

 
文◎小林康幸 写真◎BBM
 

◎熊澤和希
くまざわ・かずき/2001年1月13日生まれ、FC厚木ジュニアユースDREAMS出身。優れた技術を備えるアタッカー。昨夏のインターハイ決勝で決勝点をスコア。180cm、65kg

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