白鵬、稀勢の里の両横綱が初日から休場した春場所は、序盤の5日間を終えて全勝が鶴竜、松鳳山、魁聖の3人。1敗で関脇御嶽海、小結逸ノ城ら7人が追う展開となっています。髙安、豪栄道の両大関、先場所優勝の栃ノ心は序盤で2敗を喫しました。

 鶴竜は休場も危ぶまれていましたが、ここまでは無難に白星を重ねています。しかし、先場所は終盤に大きく崩れていますので、このまま突っ走るとは思えません。5日目の宝富士戦は微妙な相撲が取り直しとなり、何とか全勝を守りました。松鳳山、魁聖はいい相撲内容で連勝しており、上位と当たる中盤以降がカギとなりそうです。

 1敗力士の中では御嶽海と逸ノ城の内容がいいです。御嶽海は前に出る意識が強く出ており、先場所の後半のように消極的にならなければ、大勝ちできるかもしれません。今場所で大関への足掛かりを作りたいところです。逸ノ城はじっくりと慌てず取っています。十分の体勢でなければ守りに徹し、持久戦で相手の消耗を待ちます。216キロの体を生かすには最適の作戦だと思います。

 そのほかの1敗は千代の国、大翔丸、勢、大奄美、碧山といますが、不気味なのは幕尻の碧山です。ケガの影響で十両に落ち、今場所は返り入幕ですが、場所前は栃ノ心と三番稽古を繰り返し稽古十分。昨年の名古屋場所では13勝を挙げるなど爆発力もあります。栃ノ心の優勝も刺激になっていることでしょう。

 髙安、豪栄道の両大関は2敗を喫したものの、相撲内容は悪くありません。2人が終盤まで2敗を維持していけば、優勝争いは大混戦となるでしょう。栃ノ心は先場所の運がよかっただけに、今場所は少し運に見放されている気がします。「大関を目指す」と公言しているだけに、先場所の優勝が無駄にならないよう二ケタの白星を期待したいです。

 今場所の優勝ラインは13勝か12勝と見ているので、まだまだ予断を許せません。鶴竜がやや頼りないだけに、予想もしない力士の初優勝の可能性もあり、目の離せない展開となりそうです。

文=山口亜土

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