「指導者のため」の連載

 選手の能力を伸ばすために、どんな指導をすればいいのか。いま行っている指導のほかに、どんなやり方があるのか。

 日々、そんな思いを抱いている指導者の方の参考にしていただきたいと、ソフトボール・マガジン2月号から始まった連載が「選手を伸ばす指導法」です。現在発売中の4月号で3回目を迎えましたが、すでに多くの方からご好評をいただいております。

 この連載で指導のノウハウを披露してくださっているのが、城西大学女子ソフトボール部の長澤淑恵監督です。長澤監督はかつて実業団の強豪チームだったレオパレス21でコーチを務めた経験があり、その後はハワイ留学などを経て、2009年から城西大を率いています。

 またモデルとして、城西大の選手の皆さんにご協力いただいています。城西大は全国大会常連の、関東を代表する強豪大学です。最近は、日本リーグにも選手を輩出しています。

 この連載の内容を、このソフトボール・マガジンWEBでも随時、紹介していきたいと思います。まずは2月号で掲載した、連載第1回から。テーマは、「良い投げ方と良い捕り方の基本」です。

ボールは親指の「内側」で握ろう

 最初に紹介するのは、基本中の基本であるボールの握り方です。

 皆さんはボールを、どのように握るように指導していますか? いわゆる「フォーシーム」になるように、縫い目にかける人差し指や中指、薬指への注意をうながす方が多いと思います。

 しかし、握り方でポイントになるのは、親指なんです。それも、親指のどこがボールに接しているかが大事です。

 ボールをしっかり握れるからと、親指の腹がボールに接する持ち方が正解と思われるかもしれません。ただ、それでは投げる際に問題が生じやすいのです。

 ボールをリリースするとき、まず親指がボールから離れて、次に人差し指や中指(あるいは薬指)が離れることで、それらの指がボールに引っかかって、スナップが利くようになります。親指がうまく離れないと、そこで引っかかってしまい、スナップが利きづらくなります。それだと、ボールに鋭いスピンがかかりません。

 つまり、親指の腹をべったりとボールにくっ付けてしまう持ち方では、確かに密着感こそありますが、その反面、リリース時に親指がうまく離れず、ボールの回転が落ちてしまうのです。

 そこで、親指をカギ状に曲げて、親指の内側部分をボールに付けるようにします。こうすれば投げるときに親指が自然と先に離れて、人差し指や中指で強く押し出して投げられるようになります。

 親指の位置は、ボールの下に置きましょう。人差し指や中指の対角線上に近い位置がベスト。人差し指などと親指が近づいてボールの横に置いてしまうと、それだけ親指の腹がボールに接しやすくなってしまうので注意しましょう。

画像: 親指の内側がボールと接するように持つ

親指の内側がボールと接するように持つ

画像: 親指の位置は、人差し指や中指などの対角線上に置き、挟むように持つ

親指の位置は、人差し指や中指などの対角線上に置き、挟むように持つ

画像: こちらは悪い例。親指がボールの横にあり、指の腹で接している

こちらは悪い例。親指がボールの横にあり、指の腹で接している

投げるときはヒジを上げる

 実際にボールを投げるときは、リリース時の姿勢が重要になります。その中でも、利き腕のヒジの使い方は、指導する上で大事な点になります。

 ボールを持つ利き腕をテイクバックして、下半身から回転しながら上げてくる際、ヒジを先行させて振るように教えてあげましょう。リリースの瞬間に、右利きの場合だと「右ヒジ~右肩~左肩」が斜め一直線になるのが、理想的なフォームです。この投げ方だと、ボールにスピンをかけやすくなります。

 ヒジが先に出ず、下がったままだと、腕のスナップだけで投げることになります。これだとボールに力が乗らずに、勢いのあるボールは投げられません。

画像: 両肩を結ぶ線の延長線上まで、ヒジの位置を上げて投げるのが理想的です

両肩を結ぶ線の延長線上まで、ヒジの位置を上げて投げるのが理想的です

画像: ヒジが下がってしまうと、身体の力がボールにうまく伝わらなくなります

ヒジが下がってしまうと、身体の力がボールにうまく伝わらなくなります

捕るときはグラブと利き手を見せる

 捕球するときは、相手に正対して、腰を軽く落として胸を張る姿勢が基本です。この際、グラブだけでなく利き手も、相手にしっかり見せるように指導しましょう。

 利点は2つあります。ひとつは、的を大きく見せられるので、相手が投げやすくなることです。もうひとつは、捕球した後に利き手へ持ち替えやすいからです。

 背中が丸まったり、利き手が遊んだりしている姿勢で捕球している選手には、正しい姿勢を意識するように声掛けしてください。

画像: グラブだけでなく利き手も見せる捕球姿勢がおすすめ

グラブだけでなく利き手も見せる捕球姿勢がおすすめ

 連載第1回では、このほかに「良い送球フォームのための姿勢チェック」や、「フォームを身に付けるための練習法紹介」なども掲載。さらに、長澤監督の指導についての考えも、たっぷり紹介しています! 気になった方は、ぜひソフトボール・マガジン2月号をチェックしてください!

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