■2018年3月17日 J2リーグ第4節
水戸 3-0 山口
得点者:(水)小島幹敏、田向泰輝、平野佑一
    (山)なし

無敗同士の一戦で先手を奪ったのは水戸だった。パスを回しながら押し込む山口の攻撃に耐えると、12分に相手のパスをカットした小島幹敏が岸本武流とのパス交換からシュート。一度はGKにセーブされるも、こぼれ球をゴールへ蹴り込んで先制する。後半立ち上がりにも、白井永地からのパスを受けた田向泰輝が左足を振り抜き追加点。さらに76分には途中出場の平野佑一が相手GKとDFの連係ミスを突いてボールを奪い、ダメ押しの3点目を決めた。勝利した水戸は、2003年以来となるJ2首位に立った。

「中学3年間はすごいところで練習させてもらえた」

「蹴った瞬間に『ヨッシャー!!』と発狂してしまいました。それくらい、心の底から喜びが込み上げてきました」
そう振り返るのは76分のこと。「20年くらいサッカーをやっていて、こんなことあるのかと思った」というチャンスが、そのわずか24分前にJリーグデビューを飾ったばかりの平野佑一にめぐってきた。相手GKが蹴ったボールが足もとに転がり込み、「落ち着いて蹴り込むだけでした」と、初ゴールを決めた。

国士舘大を卒業し、今季から水戸でプロの道を歩み出した。開幕から4試合目にして初めて立ったJの舞台。対戦相手の山口には、中学時代にヴェルディジュニアユースでともにプレーした高木大輔がいた。
「中学時代、(高木)大輔は雲の上の存在でした。そこに徐々に追いついて、やっと同じ舞台に立てた、という実感はありますね。自分のなかでは、やっとここまで来たか、という思いです」と、感慨深そうに話す。

スタンドにももうひとり、そのときのチームメイトが平野のデビュー戦を見つめていた。「今朝、『見に行く』と連絡が来ました」(平野)。その主は、鹿島に所属する安西幸輝だった。

安西もまた、平野のヴェルディジュニアユース時代のチームメイトだ。
「正直に言うと、中学時代は(安西)幸輝が一番すごいという感じではなかったんです。大輔とかよりも、まだ自分に近い存在だった幸輝が、今ではアントラーズでスタメンを張る存在になっている。自分も頑張らなければ」と、背中を押されている。

安西の他にも、「(1学年下の)三竿(健斗)なんて、中学時代はまさか代表選手になれるとは思っていなかった」と、日本代表入りしているヴェルディジュニアユースの後輩についても、当時の印象を振り返る。
「今考えると、中学の3年間は本当にすごいところで練習させてもらえましたね」

ともにプレーした選手たちが、どんどん先のステージへと進んでいく。平野もここで止まってはいられない。
「プロでちょっと試合に出て、何かのタイミングで活躍する選手はたくさんいるけれど、そこから消えていく選手もたくさんいると思う。これに満足することなく、慢心せずに、むしろ今日の試合で見つかった課題を一つひとつ修正していきたい。今日のゴールが、プロでの成功の第一歩だったな、と振り返れるように、今後もっともっとプレーを磨いていきたいです」

15シーズンぶりの首位に立った水戸をますます躍進させるため、大卒1年目のルーキーはさらなる成長を誓う。

 
文◎小林康幸 写真◎J.LEAGUE PHOTOS
 

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