【男子】
「一本」の重みを知る王者が大会連覇

 大会最終日、前日のトーナメント1、2回戦を突破した16チームによって春の高校日本一の座が争われた。

  各都道府県を代表する全64チームの頂点に立ったのは前回大会王者でもある九州学院(熊本)だった。これで大会6連覇という大記録を達成した九州学院だが、優勝までの道のりは接戦の連続であった。

 3回戦、2月に開催された東海大会を制している磐田東(静岡)との戦いは先鋒戦で許した黒星を返せぬままに大将戦に突入。九州学院の重黒木にとっては厳しい条件の試合となったが、闘志あふれる戦いぶりで出ゴテ、ひきメンと二本奪ってチームの逆転勝利を決めた。

 準々決勝の清風(大阪)戦は磐田東戦とは真逆の展開となり、先鋒の勝ち星を残りの4人が守り切って勝利。

 準決勝の敬徳(佐賀)戦は先鋒から副将までが引き分けに終わり、ここもまた重黒木の二本勝ちによって決着となった。

 勝ち進むに連れてその存在感を強めてきた重黒木はやはり決勝戦でも活躍。

 島原(長崎)との日本一決定戦は先鋒戦を九州学院、次鋒戦を島原が奪うとその後は引き分けが続いて代表戦に。大将同士の再戦となった代表戦は延長戦にもつれる厳しい勝負となるも、重黒木が放った渾身のひきメンが一本となり、九州学院の優勝が決まった。

 スコア上では例年になく奪った勝ち数が少ないように感じられた九州学院だったが、試合内容の安定感は例年どおり。新チームと言えども「一本」を大事にする「ならでは」の戦い方は選手たちの心身にしっかりと浸透しているようだ。

 九州学院に惜敗した島原は上位進出経験豊富ながらも過去に優勝の記録はなく、今回もまた悔しい結果となった。

 3位に入賞した敬徳は今回が初入賞で、準々決勝の福大大濠(福岡)戦では先制を許しながらも最後は代表戦で逆転勝利を成し遂げ、会場を大いに沸かせた。

 同じく3位の奈良大附属(奈良)は伝統ある強豪として名高いが、意外にもこちらも大会初入賞。準々決勝の育英(兵庫)との近畿対決は大会の見所のひとつであった。

【女子】
昨夏の熱戦、今年もまた

 昨年のこの大会の覇者にして、夏のインターハイをも制している中村学園女子(福岡)。新シーズンのスタートとなる今大会における観衆の興味は、今期の中村学園女子の充実ぶりを確認するのと同時にその快進撃を止めるチームが出現するのか否かという点にもあったと言えるだろう。

 大会最終日の1試合目となる3回戦では岡山商大附属(岡山)と対戦。ここでは先鋒奥谷のメンの一本勝ちを守り切る渋い戦いぶりを見せ、その後の準々決勝の三養基(佐賀)でも中堅と大将とで2勝を挙げて相手を退けた。

 ここまでミスのない試合運びが目立った中村学園女子だったが準決勝の樟南(鹿児島)戦では先鋒戦からラッシュをかけて結果5対0の快勝で日本一奪取に弾みをつけた。

  打倒中村学園女子の最右翼と目されていた守谷(茨城)は3回戦の東京学館浦安(千葉)戦、準々決勝の甲子園(兵庫)戦といずれも相手から3勝を奪って好調さをアピールしたが、準決勝の左沢(山形)戦ではリードを許し、代表戦の末に勝利するという苦戦を強いられた。

 対照的な準決勝を経た両チームの対戦は、先鋒を中村学園女子、次鋒を守谷が奪い、1対1の同点同本数のスコアで代表戦によって決着をつけることとなった。

 中村学園女子は妹尾、守谷は柿元と両チームの大将が臨んだ代表戦は試合時間9分を越える熱戦となるも最後は妹尾のメンが炸裂。中村学園女子が大会連覇にして5回目の春の王座に就いた。

写真/窪田正仁

This article is a sponsored article by
''.