この日は7種目で決勝種目が行なわれ、国際大会代表選考の標準記録を突破し、パンパシフィック選手権、アジア大会代表に個人種目で7選手、リレー種目で2選手が内定した。

 記録面で日本記録に迫ったのは2種目。

 まず、男子1500m自由形決勝では、今年2月に4年ぶりの自己ベストを更新した竹田渉瑚(オーエンス)が日本記録に0秒62に迫る14分55秒42で日本選手権初優勝。同時に国際大会選考基準の標準記録(14分58秒34)も突破し、4年ぶりのパンパシフィック選手権、アジア大会出場を決めた。「選手権優勝は夢だったし、15分を切るには前半からいこうと思って泳ぎきました」と快心のレースを振り返った。

 もう一つ、女子100m平泳ぎでは、青木玲緒樹(ミキハウス)が序盤からレースを支配し、伸びのあるストロークでピッチを刻み、日本記録にあと0秒02に迫る1分5秒90で優勝。また2位の鈴木聡美(ミキハウス)も1分6秒52で代表内定、渡部香生子(早稲田大4年)も国際大会の標準記録を突破する1分6秒60をマークしたが3位となり、この種目での代表内定はならなかった。

 男子200m自由形でも好勝負、好記録による優勝争いに。松元克央(セントラルスポーツ/明治大4年/上写真中)と江原騎士(自衛隊/上写真左)が序盤からハイペースの展開で競り合い、前半をともに51秒台で折り返す。後半100mも競り合いながら迎えたラスト50m、松元がスパートをかけ、1分45秒93で初優勝。2位の江原も1分46秒35と400m自由形に続き、個人での代表内定を果たした。昨年まで5連覇を果たしていた萩野公介(ブリヂストン)が棄権したこの種目、2人は異口同音に萩野がいないことでこの種目が遅くなったと思われることが嫌だったというように、そうした意地が高いレベルの争いにつながったのだろう。

 女子100m背泳ぎでは、小西杏奈(中京大4年)と初日に50m背泳ぎを制していた酒井夏海(スウィン南越谷/武南高2年)が接戦を展開。ラスト25mの勝負で小西が抜け出し、2連覇を果たした。それぞれ59秒62、59秒83と59秒台というハイレベルな争いを見せ、そろって代表内定を決めた。

 女子200m自由形は五十嵐千尋(T&G)が1分57秒73でこの種目3年ぶり3度目の優勝、2位の大橋悠依(イトマン東進)も1分57秒97と、800mフリーリレーの選考基準・派遣Ⅱを突破した。

 男子50m平泳ぎでは小関也朱篤(ミキハウス)が前日の100m平泳ぎであげた「頭の位置が少し引きぎみになっていた」という課題を修正し、見事に27秒12の日本新記録を樹立。また、男子50m背泳ぎは古賀淳也(第一三共)が他を寄せ付けず、2007年の初優勝以来、この種目が実施されなかった3回の五輪選考会を除くと都合9連覇を達成した(自由形以外の50m種目は即内定とはならない)。

画像: 前日の100m平泳ぎで納得のいく記録を導き出せなかった小関だが、50m平泳ぎで日本新。宣言どおり2冠を達成して最後の200mに挑む 写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

前日の100m平泳ぎで納得のいく記録を導き出せなかった小関だが、50m平泳ぎで日本新。宣言どおり2冠を達成して最後の200mに挑む
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

 この日の予選・準決勝では、今大会、なかなか調子の上がらなかった男子のエース2人が、少しずつ復調の兆しを見せ、決勝へとコマを進めた。

 初日の400m自由形(2位)の影響もあり、2日目の200m自由形を棄権した萩野公介(ブリヂストン)は、200m個人メドレー準決勝を1分57秒70と1位通過し、「後半もう少しあげられる」と手応えを得た。

 また、瀬戸大也(ANA)は200m個人メドレーで1分58秒58、200mバタフライで1分55秒77とそれぞれ準決勝2位で決勝に。大会前は引っ越しやDIYで疲れが残ってしまったというが、「今日はうまく泳げた。大変なことは分かっているので、この状況を楽しめるよう」と厳しい状態で挑む厳しい戦いに対して、持ち前の前向きな姿勢を見せた。

 ちなみに男子200mバタフライは1分55秒67で準決勝1位通過を果たした矢島優也(スウィン大宮/明治大4年)、今季の急成長株の幌村尚(早稲田大2年)、そしてリオ五輪銀メダリストの坂井聖人(セイコー)ら、熾烈な優勝争いが期待される。

 また、2日連続で日本記録を更新した池江璃花子(ルネサンス亀戸/淑徳巣鴨高3年)は、今大会2種目目となる女子50m自由形予選・準決勝に登場し、準決勝を24秒75と堂々の1位通過。「まだ全力を出していなので、明日(決勝)も記録を狙える。無呼吸で、最後のタッチを合わせられれば」と2冠、そして今大会3回目の日本記録更新に期待を込めた。

取材◎牧野 豊、桜間晶子、佐藤温夏

★3日目の優勝者
男子1500m自由形 竹田渉瑚(オーエンス)14.55.42/標準
女子100m背泳ぎ 小西杏奈(中京大4年)59.62/派遣Ⅱ
女子100m平泳ぎ 青木玲緒樹(ミキハウス)1.05.90/派遣Ⅰ
男子50m背泳ぎ 古賀淳也(第一三共)24.56/派遣Ⅰ
男子50m平泳ぎ 小関也朱篤(ミキハウス)27.12/派遣Ⅱ◎日本新
女子200m自由形 五十嵐千尋(T&G)1.57.73/リレー派遣Ⅱ
男子200m自由形 松元克央(セントラルスポーツ)1.45.93/標準

※日本水泳連盟が定めた2018年国際大会派遣標準記録の目安は2014年1月1日~2017年8月31日(リレーは13年1月1日~16年8月13日)の国際水泳連盟世界ランキングを元に、1国上位2名を対象に「派遣Ⅰ=8位相当、派遣Ⅱ=16位相当、派遣標準=20位相当(今大会における個人種目代表内定の最低条件)」

【4日目/4月6日の準決勝・決勝種目】
女子200mバタフライ 準決勝
男子200m背泳ぎ 準決勝
男子200m平泳ぎ 準決勝
女子200m個人メドレー 決勝
男子200m個人メドレー 決勝
女子50m自由形 決勝
男子50m自由形 決勝
女子400m自由形 決勝
男子200mバタフライ 決勝

【4日目/4月6日のNHK放送予定】
BS1/18:00~19:30(LIVE)
総合テレビ/19:30~20:30(LIVE)
※終了時刻は競技進行により変更になる場合があります。

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