大会最終日、この日の主役は2人。

 まずは初日から主役の座を張り続けた池江璃花子(ルネサンス亀戸/淑徳巣鴨高3年)。

 100m自由形の決勝では、前日の準決勝でマークした日本記録を0秒43更新する53秒03でこの種目2連覇を達成。「前半は抑え目にいって後半上げようと思った」と本人が言うように、前半50mを26秒09で入ると、後半50mは26秒94という驚異的なラップを刻み、世界のトップレベルの指針となる52秒台も目前まで迫ってきた(上写真)。

 そして、今大会最終種目となった50mバタフライ決勝でも、スタートから浮き上がりまで圧倒的なスピードを見せつけ、最後はノーブレの影響もあり若干失速ぎみとなったが、従来の記録を0秒01上回る25秒43と日本新記録を樹立した。

 池江は今大会、50、100m自由形(2回)、50、 100mバタフライ(2回)の4種目、11レースで泳ぎ都合6回の日本新記録を樹立し、4冠を達成。それぞれ大会前に掲げていた目標(カッコ内は実際の記録)と比べてみても、24秒2(24秒21)、53秒3(53秒03)、25秒4(25秒43)、56秒3(56秒38)と宣言どおりの結果を導き出した。

「すごいあっという間で、充実した大会でした。夏の国際大会でも高いレベルを目指して頑張りたい」と達成感に満ちた表情で振り返った。

 池江に負けじと世界レベルの日本記録更新を果たしたのが400m個人メドレーの大橋悠依(イトマン東進)。ひとり別世界の泳ぎを見せ、1年前の日本選手権で樹立した自身の日本記録を0秒60更新する4分30秒82をマーク。「疲労もあったし、記録が出ると思ってなかった」というが、冬場のトレーニングの成果が表れた結果となった。「日本記録はうれしいですけど、夏には4分30秒を割ってもっと上を目指したい」と決意を見せた。

画像: 地力の底上げが証明されたように、1年前にたたき出した驚愕の日本記録をさらに塗り替えた大橋 写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

地力の底上げが証明されたように、1年前にたたき出した驚愕の日本記録をさらに塗り替えた大橋
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

 女子200m背泳ぎではリオ五輪代表の酒井夏海(スウィン南越谷/武南高2年)が2分8秒28と、従来の記録を0秒24上回る高校新記録で優勝。2位となった100m背泳ぎと合わせて、代表権を手にした。

 女子200m平泳ぎは非常にハイレベルな争いとなる中、青木玲緒樹(ミキハウス)が2分21秒85の自己ベストで優勝し、2年連続の平泳ぎ2冠を達成。また熾烈な2位争いでは、渡部香生子(早稲田大4年)が鈴木聡美(ミキハウス)の追い上げを振り切り、2分22秒90でこの種目での代表権を獲得した。

 男子400m個人メドレーは萩野公介(ブリヂストン)が序盤から積極的なレースを見せ、4分10秒69で2年ぶり6度目の優勝。瀬戸大也(ANA)は4分14秒01と苦しみながらも2位に入った。瀬戸は今大会、200mバタフライ、200m個人メドレーとすべて2位だったが、3種目で代表入り。「状態が上がらないなか、代表権を得たことだけでも合格点。夏に向けて頑張ります」と再浮上を誓った。

 男子100m自由形は中村克(イトマン東進)が48秒22で4連覇を達成。個人種目での派遣を突破、また2位の塩浦慎理(イトマン東進)も48秒76で、リレー派遣標準Ⅱを突破し、代表に内定した。

 女子1500m自由形は、森山幸美(日本体育大)が16分17秒22の自己ベストで2連覇も、「標準突破をできずに悔しい。オリンピック種目になったので、派遣Ⅱを突破して国際大会に出たい」と引き続き、5月のジャパンオープンで記録を狙う。

 男子800mは竹田渉瑚(オーエンス)が7分53秒24で、代表内定を得た1500m自由形に続き、2冠。「800mでは標準突破はできませんでしたが、優勝できてうれしいです」と、長距離2種目優勝に納得の様子だった。

取材◎牧野 豊、桜間晶子、佐藤温夏

★本日の優勝者
女子1500m自由形 森山幸美(日本体育大)16.17.22
男子800m自由形 竹田渉瑚(オーエンス)7.53.24
女子100m自由形 池江璃花子(ルネサンス亀戸)53.03◎日本新/派遣Ⅱ
男子100m自由形 中村克(イトマン東進)48.22/標準
女子200m背泳ぎ 酒井夏海(スウィン南越谷)2.08.28◎高校新/派遣Ⅱ
男子100mバタフライ 小堀勇氣(ミズノ)51.86
女子200m平泳ぎ 青木玲緒樹(ミキハウス)2.21.85/派遣Ⅱ
女子400m個人メドレー 大橋悠依(イトマン東進)4.30.82◎日本新/派遣Ⅰ
男子400m個人メドレー 萩野公介(ブリヂストン)4.10.69/派遣Ⅱ
女子50mバタフライ 池江璃花子(ルネサンス亀戸)25.43◎日本新/派遣Ⅰ

※日本水泳連盟が定めた2018年国際大会派遣標準記録の目安は2014年1月1日~2017年8月31日(リレーは13年1月1日~16年8月13日)の国際水泳連盟世界ランキングを元に、1国上位2名を対象に「派遣Ⅰ=8位相当、派遣Ⅱ=16位相当、派遣標準=20位相当(今大会における個人種目代表内定の最低条件)」

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