5月24日(木)から27日(日)までの4日間、東京辰巳国際水泳場にて行なわれる競泳のジャパンオープン2018。今大会は8月に同じプールで開催されるパンパシフィック選手権、インドネシアのジャカルタで行なわれるアジア大会(競泳競技は18~24日)の代表選手選考会でもあり、4月の日本選手権で代表内定を得られなかった選手にとって、最後のチャンスとなる。
 ジャパンオープンで注目すべき選手や見どころを紹介する今企画。第2回目は、男子200m個人メドレー、400mフリーリレーのメンバー入りを狙う溝畑樹蘭(コナミスポーツ/明治大2年)を紹介する。

※4月の日本選手権では自己ベストを更新して、その存在をアピールした溝畑
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

日本選手権では3種目で自己ベスト

 男子日本代表の情勢を見ると、社会人が大勢を占め、4月の日本選手権で代表内定を決めた大学生は3名にすぎない。そんな中、ジャパンオープンで代表入りを果たす可能性を秘める大学生の一人が、溝畑である。中学時代から全国中学制覇、兵庫・報徳学園高時代はインターハイ(日本高校選手権)の200m個人メドレーで3連覇を果たした選手で、2017年、大学入学と同時に関西から関東へ拠点を移して、2シーズン目を迎えている。

 日本選手権では100、200m自由形、200m個人メドレーと出場3種目すべてで自己ベストを更新。日本選手権での代表内定条件「決勝で2位以内(リレーは4位以内)+日本水泳連盟国際大会派遣標準記録(リレーは一人平均の派遣Ⅱ)突破」と照らし合わせてみると、メイン種目の200m個人メドレーは4位に終わったが、1分58秒42と標準記録(1分58秒80)を突破、逆に400mフリーリレーの選考を兼ねた100m自由形では49秒09でリレー一人平均派遣標準Ⅱ(48秒93)を上回れなかったが、4位に食い込んだ。

 前者は順位、後者は記録面で代表入りにおよばなかったわけだが、全レース終了後、溝畑は、悔しさと自信が入り混じった表情で「不思議な気持ち」と振り返った。

「実は日本選手権に向けた3月の調整は決してうまくいっていたわけではありません。自分の中で悩みながら取り組むことが多かったので、実際、今大会でもどれくらい記録が出るかも分からなかった。それでも最初の200m自由形で自己ベストが出て、メインの2種目でも自己ベストを更新できたのはうまくはまったというか。本当はここで代表を決めたかったのですが、それでも代表入りを狙えるところまで来た実感はあります」

実感できた冬場のベースアップ
覚悟を持ってラストチャンスに

 今シーズンに向かうにあたり、課題に挙げていたのは個人メドレーにおける種目間(バタフライ→背泳ぎ→平泳ぎ→自由形)の切り替え。代表クラスの選手に比べてもタイムロスが生じてしまうその部分での改善策の試行錯誤を中心に、取り組んできた。それでも確かな答えを見いだせたわけではなかったが、終わってみれば自己ベスト。逆に、不安なく臨める状態を作れれば、代表に手が届いていたのではないか――そんな心情だったのかもしれない。同時に、冬場に積み重ねてきたトレーニングによる全体的なベースアップ、代表入りまであと少しという自分の現在地を確認できたことが、大きな自信につながったことは間違いない。

 ジャパンオープンでは、2種目とも日本選手権時以上の記録、順位にこだわった泳ぎが求められる。

 200m個人メドレーはすでに萩野公介(ブリヂストン)、瀬戸大也(ANA)の日本のダブルエースがアジア大会の出場枠2を埋めており、狙うは1種目3名選出の可能性のあるパンパシフィック選手権代表のみとなるが、日本選手権で3位だった藤森太将(木下グループ)はリオ五輪4位の実力者。400mフリーリレーもすでに3名が内定、さらに他の個人種目で代表権をつかんだ選手がリレーメンバーとして起用される可能性もあるだけに、100m自由形も、決して楽な挑戦ではない。しかし、それは承知の上。

 大きな目標は2年後の東京五輪で戦うこと。それを実現するためにも、今季はどの種目でいいから、「代表入りを果たし、海外勢と戦う経験を積みたい」という気持ちは変わらず、強い。だからこそ、「勝てるレースをしていきたい」と覚悟を持って、挑んでいく。

文◎牧野 豊

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