世界に近い両種目は注目度「大」

 競泳・ジャパンオープンで争われる日本代表選考。その『3人目枠をめぐる戦い』のPart3は男子200m平泳ぎと同バタフライ(3人目枠の選考の可能性、経緯等はPart1「男子個人メドレー」も併せてご参照ください)。
 200m平泳ぎは、昨夏の世界選手権で小関也朱篤(ミキハウス)が銀、渡辺一平(早稲田大)が銅メダルを獲得し、渡辺一平の持つ日本記録は世界記録という、日本でもっともレベルの高い種目だ。一方の200mバタフライは、坂井聖人(セイコー)がリオ五輪で銀メダルを獲得、昨夏の世界選手権でも瀬戸大也(ANA)が銅メダルを獲得しており、こちらも平泳ぎと並ぶ日本伝統のハイレベル種目となっている。

※激戦区の男子200m平泳ぎで日本代表入りを目指す小日向一輝
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

 まず200m平泳ぎは、4月の日本選手権で1位に小関也朱篤、2位に渡辺一平が入り、この両名が日本代表に決定。しかし3位・小日向一輝(セントラルスポーツ)、4位・渡辺隼斗(自衛隊体育学校)、5位・高橋幸大(ラフィネ)までが日水連の定めていた派遣基準タイムをクリアした。この種目に「3人目」の選出があるならば、この3選手が有力候補であることは間違いないが、強いインパクトを残すのであれば、派遣標準記録Ⅱである2分8秒93をボーダーラインにしたハイレベルなレースが必要だろう。最も近いのが小日向で、日本選手権3位時のタイムは2分9秒29。小日向は2分9秒03の自己ベストを持っているだけに、小日向を筆頭に熾烈な3人目争いが展開されるのは間違いない。

画像: リオ五輪銀メダリストのプライドにかけて日本代表入りに挑む坂井聖人 写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

リオ五輪銀メダリストのプライドにかけて日本代表入りに挑む坂井聖人
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

 一方、200mバタフライは4月の日本選手権で低調な記録に終わった。優勝した幌村尚(早稲田大)の記録こそ1分53秒79と世界トップレベルのタイムだったが、2位に入った瀬戸以下は記録的に不本意な内容となった。したがって、日本選手権終了時点で代表入りを決めた幌村と瀬戸以外、日水連の派遣基準タイムをクリアしている選手はいない。しかし、先に挙げたリオ五輪銀メダリストの坂井、さらには日本選手権の予選レースで決勝2位相当の好記録で泳いだ矢島優也(スウィン大宮/明治大4年)らが3人目候補。特に坂井は、日本選手権以降、自分の泳ぎに徹する構えで黙々と練習に打ち込んでおり、厳しい状況からの巻き返しに期待が膨らんでいる。

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 3回にわたってお届けした「3人目枠」をめぐる激しい戦いの展望。日本代表全体の人数枠の関係もあり、どの種目にも「この記録を突破したら決定」の指針はない。だからこそ求められるのは、「これならば選んでしかるべき」と思わせる、世界トップレベルの高い記録となる。

 24日からのジャパンオープンが楽しみだ。

文◎桜間晶子

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