アメリカンフットボールの春季オープン戦、明治大学vs横浜国立大学の一戦は、東京都調布のアミノバイタルフィールドで、雨天悪コンディションの中行われた。明治大学がランを中心に、手堅い試合運びを見せ、30-7で横国大に勝利した。

画像: 【明治大vs横国大】明治大OL陣と、この試合をメインで牽引した2年生QB#4西本(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】明治大OL陣と、この試合をメインで牽引した2年生QB#4西本(写真:北川直樹)

6月10日(日)○明治大学30-7横浜国立大学●@アミノバイタルフィールド

画像: 【明治大vs横国大】明治大RB#9福田は、2TDの活躍。横国大守備を切り裂いた(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】明治大RB#9福田は、2TDの活躍。横国大守備を切り裂いた(写真:北川直樹)

画像: 【明治大vs横国大】明治大FB#34二見と、TB#22加藤。加藤は小柄ながら、抜群のスピードとボディバランスを見せた(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】明治大FB#34二見と、TB#22加藤。加藤は小柄ながら、抜群のスピードとボディバランスを見せた(写真:北川直樹)

攻撃が着実にドライブして得点を重ねた明治大に対し、横国大は第4クオーター(Q)にロングパスで上げた1タッチダウン(TD)のみにとどまり、スコア、内容とも明治大が横国大を圧倒した。明治大が前半に投入した、#9福田、#22加藤ら主力のRB陣がランでペースとタイムをコントロール、横国大守備を翻弄した。

画像: 【明治大vs横国大】サイドライン際を疾走する、明治大RB#32小泉(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】サイドライン際を疾走する、明治大RB#32小泉(写真:北川直樹)

近年、ランプレーでもショットガンからの展開が主流の中、明治大のセットバックからのランは、あくまでも走り勝つという明治大の強いこだわりが感じられた。2人の好ランナーだけでなく、#32小泉、ブロッキングバックのFB#34二見ら、個性豊かなタレントが揃うことも、心強い。

画像: 【明治大vs横国大】明治大QB#4西本は、雨天の中、パスに自らのランを絡め、リズムよく攻撃を指揮した(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】明治大QB#4西本は、雨天の中、パスに自らのランを絡め、リズムよく攻撃を指揮した(写真:北川直樹)

また、雨天の中で要所でパスを決めるなど、2年生QB#4西本が小気味よい指揮ぶりを見せた。グラウンドアタックを中心に据えた、明治らしいQBに感じられた。

快勝にも浮つかない理由

画像: 【明治大vs横国大】サイドラインで厳しい表情を見せるOL#70佐野(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】サイドラインで厳しい表情を見せるOL#70佐野(写真:北川直樹)

昨年、関東学生1部TOP8で7位の明治大と、同BIG8で首位の横国大は、ともに昨シーズンのチャレンジマッチに出場した。直接の対戦は無かったものの、TOP8で戦う明治大にとって、春とはいえ、横国大を上回ることは、この試合のテーマだった。

試合展開は一方的となったが、明治大のサイドライン、試合後の選手らからは浮ついた様子は一切見て取れず、悲壮感すら感じさせる、引き締まった表情が印象に残った。

上位に食い込むために「デプス強化」と「結果」のジレンマ

明治大は今春、関学大との定期戦(10-25で敗戦)でシーズンをスタートした。この試合はミスから自滅したという反省に立って、課題点を洗い出し、改善して臨んだ中央大戦では、20-13と結果を出した。しかし、チームのデプスアップを計るために下級生中心で臨んだBIG8の東海大には0-19で完封負けを喫した。

昨シーズンの明治大は、日本大、早稲田大、法政大の上位3強には歯が立たなかったが、4位以下の4チームとは、慶應大(20-20)、立教大(10-17)、中央大(10-10)、日体大(10-7)とすべて1ポゼッション差の勝負となった。そのうち慶應大、中央大戦は延長タイブレークとなり、慶応には勝ったが中央には敗れた。結果的に、明治大は、2勝5敗で、2年連続で7位に終わり、チャレンジマッチに出場する破目になった。

関東学生の1部が2014年にTOP8とBIG8の上下に分かれてから、4シーズン。明治大の順位は6、5、7、7と下位に低迷している。理由はいろいろ考えられるが、その一つはデプスが十分とはいえないことだ。TOP8の強豪7チームと秋シーズンを通じて渡り合うためには、先発クラスだけでなくレベルの高い控えも必要となってくる。その点、明治大は、他校とは違い、付属高校にアメリカンフットボール部がないというのが大きなハンデとなっている。

下級生を中心としたデプスアップは明治大には常に課せられた宿題と言ってよい。

試合後、主将のLB#6茂木は厳しい表情で「正直、下級生をまだまだ使ってあげられる状況ではなく、デプスの底上げをしていく段階まで行けていない。厳しめに設定している目標を着実に達成していくことが、現段階でやらなければいけないこと。そのためには、メンタル面から全員が一丸となって、共通認識をもちながら日々課題に向き合うことが必要」と危機感を口にした。横国大との試合でも、個々のプレーの戦術では勝っていても、1対1の勝負で仕留め切れてない場面が多く、もっとファンダメンタルを向上していかなければならないという。

画像: 【明治大vs横国大】横国大オフェンスにプレッシャーをかける、明治大主将LB#6茂木(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】横国大オフェンスにプレッシャーをかける、明治大主将LB#6茂木(写真:北川直樹)

地道な積み重ねからビッグプレーを

画像: 【明治大vs横国大】横国大オフェンスの選手からボールを掻き出す、明治大主将LB#6茂木(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】横国大オフェンスの選手からボールを掻き出す、明治大主将LB#6茂木(写真:北川直樹)

この日は雨の降り続くコンディションだったが、明治大のフットボールは、外的要因に影響を受けやすいという点も、茂木は課題として挙げた。相手のペースに合わせずに、自分たちのフットボールをやり通すためにも必要な力だ。

「ディフェンスとして、ゲームごとにボールゲットするという非常に単純で明確な目標を設定している。たとえばこういう目標を、日頃の練習からどれだけ意識できているか。一つ一つはとても地道なことかもしれないが、チームとしてそこからしっかりと取り組むことが大事。」徹底して基本に立ち返り、課題を意識して取り組むこと。その先にゲームの勝利はある。

画像: 【明治大vs横国大】横国大のRBに素早い集まりを見せる、明治大ディフェンス(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】横国大のRBに素早い集まりを見せる、明治大ディフェンス(写真:北川直樹)

LBとして、ディフェンスの中核を担う茂木が取り組まなければならないのは、プレーでチームをしっかりとリードすること。「ミスをしないで常にブッグプレーを狙い、ビッグプレーを起こしてチームの士気を盛り上げること。今日もインターセプトのチャンスに奪いきれなかった。そういった場面で、決め切ること。しっかりと強化していきたい。」

この夏を通し、徹底的に底上げを狙う明治大が、秋どのような風を巻き起こすのか。

画像: 【明治大vs横国大】横国大ディフェンスのタックルをジャンプでかわす、明治大 RB#9福田(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】横国大ディフェンスのタックルをジャンプでかわす、明治大 RB#9福田(写真:北川直樹)

画像: 【明治大vs横国大】ランだけでなく、スイングパスからのオープンランも光った、明治大RB#22加藤(写真:北川直樹)

【明治大vs横国大】ランだけでなく、スイングパスからのオープンランも光った、明治大RB#22加藤(写真:北川直樹)

【文/写真:北川直樹】

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