グループステージ1節では運もあったが、日本の戦いぶりはアジア勢の中でも光っていた(写真◎福地和男/JMPA)

文◎国吉好弘 写真◎福地和男/JMPA、Getty Images

アジアのレベルは停滞印象

 日本のコロンビア戦勝利で、アジア勢はイランに次ぐ2勝目を挙げた。サウジアラビアは惨敗、韓国とオーストラリアは健闘したものの勝ち点を挙げることはできず、グループリーグ第1戦でアジア勢は2勝3敗だった。
 負け越しているのだから良い成績とはいえないが、前回ブラジルでは大会を通して4チームが1勝もできなかったことを思えば、すでに2勝は悪くない。さらに言えば今回やはり5チーム出場しているアフリカ勢は、第1戦でセネガル以外の4チームは敗れて1勝4敗だ。成績の上ではアジアが上回っている。

 とはいえ、アジアのレベルが上がったのかと言えば、残念ながらそうは言いきれない。イランは1-0の勝利を挙げたものの、アディショナルタイムに相手のオウンゴールによる決勝点で、90分を通してモロッコに押しこまれた。ディフェンス面での集中と激しさは選手たちのワールドカップへ掛ける思いを表していたが、ほとんどチャンスは作れず、後半などシュートまで持っていけなかった。第2戦でもスペインが相手で、時に6バックとなる守備を固める布陣で臨み、守りきれずに0-1で敗れている。失点後に反撃の姿勢は見せたものの、アジアのレベルアップを示す戦いはできなかった。

 韓国もVAR判定によるPKでの失点で0-1の惜敗だが、攻撃は変化に乏しく、スウェーデンの力強い攻撃に対してGKチョ・ヒョンウの好守に助けられた場面は多かった。ゆえに結果はフェアなものと言えた。オーストラリアもまた優勝候補のフランスを相手に善戦したと言えるが、攻守にわたって力の差を見せつけられている。

 アジア勢の中で比較すれば、初戦のプレー内容では日本が最も良かったと言えるだろう。他の4チームはすべて相手に主導権を握られてのゲーム展開だった。むろん、立ち上がりにPKを得てコロンビアが1人退場するという幸運がなければ、この日のようにプレーできたかどうかはわからない。その点はやはり差し引いて考えなければならない。日本はボールを支配してある程度攻撃の形をつくることもできた点で内容は一番と思えるが、チームが4年前より進歩したとするのは早計だ。その判断はグループステージの残り2試合を見なければならないだろう。 
 あくまで現段階に限れば、アジア勢のワールドカップにおける立場は変わっていないように映る。ヨーロッパ、南米は言うに及ばず、メキシコのいる北中米・カリブ海の水準に達したとは言い難い。アフリカ勢と競り合うというのが現在の世界における勢力図で、4年前と何らの変わっていない状況だ。次回大会がカタールというアジアの国で開催されることを考えると、第1戦のアジア勢の戦いぶりはさびしい限り。グループリーグ第2戦、第3戦で、やはりレベルアップしていると思わせる戦いに期待したい。特に日本に。

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