※200mバタフライで新境地を拓いた持田
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 リオ五輪800mフリーリレー代表の持田早智(ルネサンス幕張/日本大1年)が強くなって戻ってきた。

 女子200mバタフライで2分7秒66の自己ベストをマークして銀メダルを獲得した。リオ五輪以来のシニアの国際大会となり、初めての表彰台となった。

 序盤から飛び出したレース展開は狙い通りだった。

「今日は予選からけっこういい感覚で泳げて、タイムもそれなりに速かったので(2分9秒47の3位通過)、決勝でも前半は予選のようにラクに速く入りました。それでもラスト50mでスパートできる体力を残していたので、最後しっかり上げられてそれがいい結果につながったのかなと思います」

 100、200mを得意種目に中学時代から頭角を現し、高2のときにはリオ五輪には800mフリーリレー代表として出場。しかし、リオでは本来の力を発揮できずに終わってしまい、その後は低迷した。レースに出場はするものの結果は振るわず、会場に姿はあってもどことなく居心地が悪そうだった。

 しかし、やがて「気分転換のために」取り組んだバタフライで結果が出始める。昨年の日本選手権で3位に入って国内トップ戦線に躍り出ると、今年4月の日本選手権では2分8秒61の自己ベストをマークして初優勝。代表入りのための標準記録を突破することはできなかったが、5月のジャパンオープンで再挑戦。見事、自己ベストで優勝を果たし、基準を満たして代表に滑りこんだ。

 代表決定後には、100mバタフライなど個人で5つの日本記録を持つ池江璃花子(ルネサンス)に泳ぎのアドバイスを受けたという。

「ターン動作やドルフィンキックとかの細かいところや、手を水中に戻す腕の動きについて教えてもらいました。私は、手を水中に戻すとき、手のひらに力が入っている感じだけど、手のひらを戻すのではなく、肘を戻す感じでストロークするといいよ、って。確かにそうするようにしてから、ストロークテンポが落ちなくなりました」

 持田と池江は所属先が同じで、得意種目も自由形短距離と重なっていた。関係が近いだけに、急激なスピードで成長する後輩の存在は、持田にとってあまりにまぶしく感じられ、ナーバスになったこともあった。しかし今ではもうその心持ちは違っている。

「池江選手は1歳下ですが、すごいなぁって。自分もああなりたいなって思っています」

 素直にその成長を認め、自分との差を受け入れられるようになっていた。

「今日の決勝はぜんっぜん緊張しなかったです。もう怖いものは何もないし、ダメでも何が起きるわけでもないって。以前よりひと回りもふた回りも強くなったと思います」

 もがいた末に見つけた新しい自分。持田はこれからもっと強くなる。

文◎佐藤温夏/スイミング・マガジン

This article is a sponsored article by
''.