※そのタイムはもちろん、攻めの姿勢も素晴らしかった池江
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 日本で16年ぶりの開催となったパンパシフィック選手権競泳競技3日目が8月11日、東京辰巳国際水泳場にて行なわれ、日本は金2、銅3の計5個のメダルを獲得、日本新2、高校新2が誕生した。

 池江璃花子(ルネサンス/淑徳巣鴨高3年)がついに国際大会で頂点に立った。メイン種目の女子100mバタフライで、56秒08の大会新、日本新をマークし優勝。何よりも評価できるのは、スタート直後からの攻めの姿勢で、前半50mをなんと25秒89というラップを刻んだ。本人的には「それほど行ったつもりはなかった」というものの、このラップは6月に日本新を樹立(56秒23)したときよりも0秒48も上回る驚異的なものだった。ターン後の後半はその反動から「きつかった」が粘りを見せ、粘り切った。

 池江はこの記録により、目標にする世界記録保持者、サラ・シェーストレム(スウェーデン)の欧州選手権の記録を上回り、2018年世界ランクでトップに立った。

画像: 「シニアの国際大会で優勝して聞く君が代は、世界ジュニアで優勝したときとはまた別の感情」と感慨にふけった池江(中)。表彰式では涙をこらえていた 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

「シニアの国際大会で優勝して聞く君が代は、世界ジュニアで優勝したときとはまた別の感情」と感慨にふけった池江(中)。表彰式では涙をこらえていた
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 女子200m個人メドレーでは大橋悠依(イトマン東進)が序盤からリードを奪い、大会新となる2分8秒16で優勝、また予選では自己ベストでトップ通過を果たした寺村美穂(セントラルスポーツ)も果敢なレースを展開し、予選と同タイムの2分9秒86で3位に入り、国際大会で初のメダルを手にした。

画像: 大橋(中)、寺村(右)ともに快心のレースでメダルを手にした 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

大橋(中)、寺村(右)ともに快心のレースでメダルを手にした
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 男子400mフリーリレーは3分12秒54の日本新を樹立。ゴール直後は惜しくも豪州と0秒01差で4番手でゴールタッチしたが、表彰式終了後に米国がロングオーダー(申請どおりの泳者順で泳がないこと)だったことが発覚し、繰り上がりで銅メダルに。いずれにせよ来るアジア大会、そして来年以降の世界大会でのメダルに向け、大きな一歩を踏み出した。

画像: 男子400mフリーリレーで3分12秒台の日本新は世界のメダル争いの可能性を見出すものだった 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

男子400mフリーリレーで3分12秒台の日本新は世界のメダル争いの可能性を見出すものだった
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 女子400m自由形では絶対女王のケイティ・リデキー(米国)とアリアナ・ティトマス(豪州)が文字通り、世界トップレベルの争いを展開し、3分台決着の末、リデキーが優勝。この2人にはまだおよばなかったが、小堀倭加(湘南工大附高3年)は目標どおり、4分9秒04をマークし、高校記録を更新。「大きな舞台で高校新を出せたことは良かったですが、4分8秒台を狙っていたので」と悔しさをのぞかせた。

 400m個人メドレーに続き、世界王者3人による戦いが注目された男子200m個人メドレーは、チェース・カリシュ(米国)が盤石の強さを見せ、1分55秒40で優勝。萩野公介(ブリヂストン)は3位、瀬戸大也(ANA)は4位に終わった。

構成◎牧野 豊/スイミング・マガジン

★本日の優勝者と日本選手決勝結果(BはB決勝)
▼女子400m自由形
[1]K・リデキー(米国)3.58.50
[6]小堀倭加(湘南工大附高3年)4.09.04◎高校新
[7]五十嵐千尋(テイクアンドギヴ・ニーズ)4.11.96
[B8]森山幸美(日本体育大4年)4.19.00
▼男子400m自由形
[1]J・マクローリン(豪州)3.44.20
[5]江原騎士(自衛隊体育学校)3.48.80
[8]竹田渉瑚(オーエンス)3.55.30
[B5]山本耕平(ミズノスイムチーム)3.52.37
[B8]平井彬嗣(郵船ロジスティクス)3.56.05
▼女子100mバタフライ
[1]池江璃花子(ルネサンス/淑徳巣鴨高3年)56.08◎日本新、高校新
[7]相馬あい(中京大3年)58.87
[B3]山根優衣(セントラルスポーツ)59.55
[B5]長谷川涼香(日本大1年/東京ドーム)59.78
▼男子100mバタフライ
[1]C・ドレッセル(米国)50.75
[6]小堀勇氣(ミズノスイムチーム)51.82
[8]矢島優也(明治大4年/スウィン大宮)52.70
[B7]幌村 尚(早稲田大2年)53.26
▼女子200m個人メドレー
[1]大橋悠依(イトマン東進)2.08.16
[3]寺村美穂(セントラルスポーツ)2.09.86
[B1]清水咲子(ミキハウス)2.12.06
▼男子200m個人メドレー
[1]C・カリシュ(米国)1.55.40
[3]萩野公介(ブリヂストン)1.56.66
[4]瀬戸大也(ANA)1.57.36
[B2]藤森太将(木下グループ)1.59.96
▼女子400mフリーリレー
[1]豪州3.31.58
E・シーボーム、S・ジャック、E・マキーオン、C・キャンベル
[4]日本3.36.93
池江璃花子、山本茉由佳、青木智美、五十嵐千尋
▼男子400mフリーリレー
[1]ブラジル3.12.02
G・サントス、M・チエリギニ、M・フェレイラ、P・スパハリ
[3]日本3.12.54◎日本新
中村克、塩浦慎理、松元克央、溝畑樹蘭

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