東京ゲームショウ2018の基調講演でJFAの岩上副会長は、eスポーツへの積極的に取り組んでいくと語った

 9月20日、幕張メッセで東京ゲームショウ2018(以下、TGS2018)が開幕した。今年は、41の国と地域から668の企業と団体が出展。その内訳は国内338社、海外330社で昨年の国内292社、海外317社を更新した。国内出展者数は初めて300社を超え、事前届け出のあったタイトル数は1568タイトルにのぼる(昨年は1317タイトル)。2013年から5年連続で4日間の来場者数が25万人を超えているが、過去最大の規模で開幕した今年のTGSは、さらに来場者が増えることが予想されている。
 また、今回は「新たなステージ、開幕。」をテーマに掲げ、日本で盛り上がりを見せ始めたeスポーツ関連のイベントも数多く開催される。開幕初日(ビジネスデイ)の基調講演では、さっそく「eスポーツの普及と発展」をテーマにディスカッションが行なわれた。

JFAは本気で取り組む!

 基調講演には岡村秀樹氏(日本eスポーツ連合会長)、荒木重則氏(カプコン常務執行役員 eSports統括本部長)、森田直樹氏(コナミデジタルエンタテインメント「ウイニングイレブン」シリーズ制作部長)、ケネス・フォック氏(Asian Electronic Sports Federation≪AESF≫会長)、そして日本サッカー協会の岩上和道・副会長の5名が登壇した。

 日本サッカー協会は今月4日に茨城県、日本eスポーツ連合とともに共同会見を開き、2019年10月に、第74回国民体育大会(国体)、並びに第19回全国障害者スポーツ大会の文化プログラムとして全国初の試みとなる『都道府県対抗で行なうeスポーツ大会』の開催を発表したばかり(https://www.bbm-japan.com/_ct/17203186)。岩上副会長は、この日の講演でもサッカーの普及、サッカーファミリーの拡充を目的として、今後、eスポーツに積極的に『参加』していくことを明言した。
 その理由と、日本サッカー協会の理念についても、岩上副会長はあらためて語っている。 
      
「われわれのそもそもの理念は、サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の発達と社会の発展に貢献すること。サッカーのバリュー(価値)とは何かと言えば、年齢の区別も、男女の区別も、障害のあるなしにも関わらず、すべての人が楽しめるスポーツというものにあると考えておりまして、そういう環境をわれわれは作っていきたい。これはとても大事な理念であります。それからサッカーは健全であり非暴力であるべきで、グローバルでもあるべきだと考えています。そこでこのeスポーツですが、こうしたわれわれの理念や考え方に非常に合致していると感じております。ですから積極的に取り組んでいきたいと思っています」

 岩上副会長によれば、2016年の協会内の理事会において、eスポーツに事業として取り組んでいくことを決定していたが、「この2年は具体的に何もしていなかったという事実がある」とのこと。しかし、日本におけるeスポーツ元年と言われる2018年に本格的に『参画』し始めた。

「われわれがeスポーツに関わることの目的でありますが、サッカーゲームの愛好者の方もいれば、eスポーツのその他の競技の愛好者の方もいらっしゃいます。そういう方たちが、ゲームを通じてサッカーを好きになってくれて、サッカーファミリーと言いますが、サッカーに関わる人たちが少しでも増えてくれたらいいなと。そしてまた増やすことがわれわれの目標でもあります」

 今春に、FIFAの世界大会に通じる大陸予選として『eJリーグ』が開催され、前述のとおり、来年は茨城国体の文化プログラムとしてeスポーツが開催される。先日のアジア競技大会でデモンストレーション競技として採用された種目の一つ、人気サッカーゲーム『ウイニングイレブン2018』部門では、日本人選手が金メダルを獲得。日本サッカー協会が本格始動する環境は整ったと言える。

 そして、講演の中で岩上副会長はあくまで将来的な目標・展望としながらも『夢の広がる話』も語った。

「eスポーツで、ぜひ日本代表をつくっていきたいと思っています。これは(実際の)サッカーとまったく同じで、そのためには指導者の育成、あるいはユースの組織整備と育成、そして代表を強化していくという、こういう体制(サイクル)をサッカー協会で整えていきたい。日本代表選手をつくり、監督に当たるコーチ、指導者をつくり、ちゃんとしたアカデミーのような組織もつくっていきたい」

 男子のA代表である『サムライブルー』、女子の代表である『なでしこジャパン』など、サッカーの日本代表チームに、近い将来、『eスポーツのサッカー日本代表』が加わることになるかもしれない。

来年1月には日本対サウジアラビアが実現

 基調講演が行なわれた20日午後には、TGSで開催されたアジア大会の凱旋報告会では、出場した杉村直紀選手、相原翼選手(以上、種目:ウイニングイレブン/金メダル獲得))、赤坂哲郎選手(種目:ハースストーン)による報告とともに、日本eスポーツ連合の岡村秀樹会長から『日本・サウジアラビアeスポーツマッチ』の概要が発表された。

 大会は来年1月にリヤドと東京のホーム・アンド・アウェー形式で行なわれ、競技タイトルは『ウイニングイレブン2019』『鉄拳7』『ストリートファイターV アーケードエディション』を予定(そのほかにも数タイトルを検討中)。

 これは教育、医療なども含めた日本とサウジアラビアの国家間プロジェクトの一環として行なわれるもので、国際大会として正式に開催するもの。なお、同大会の代表選考会については、TGS内の『eSports X(クロス)』ステージなどで、明日以降、開催され、決定される。

取材◎佐藤 景

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