※写真上=帝京大学ラグビー部主将 秋山大地
写真◎阿部卓功(インタビュー)、BBM

高校日本代表で主将
言葉でまとめる難しさ

 高校日本代表のスコットランド・フランス遠征を前に、チームを率いる高野進監督から1本の電話をいただきました。

「主将をやってくれないか」

 高校2、3年時は全国大会へ行けなかったのに、各地の実力ある選手たちの先頭に立つよう言われたのです。突然の報せに驚き、「少し、考えさせてください」と返事をしました。

 選考合宿時の体力測定数値がよかったことから、僕の意気込みを感じてもらえたようです。高校の先生方にも後押しされてお引き受けしましたが、いざ就任すると、思いを伝える難しさを感じました。性格や考え方は、選手によってさまざまです。練習への取り組みなどについて、こちらの提案が受け入れられにくいこともありました。「外国のチームを倒す」という目標は誰もが抱いていたので、少なくともその目標に対してだけは妥協しないようにと話していました。

 帝京大学で主将を務める今の僕にとっても、言葉は課題のひとつです。その時々の雰囲気を感じとって皆の意思統一を図ることが、まだできていません。

 もっとも、帝京大学にも大学日本一という皆で共有できる目標があります。それが絶対にぶれないようにしたうえで、考える力、伝える力をつけていきたいと思っています。

なりたい自分にふさわしい
進路を選んで

 高校日本代表に入るまで、「目標へ近づくには何をすべきか」を意識していました。大学進学の際も、これと同じ考え方で進路を決めました。

 当時から大学、企業でもラグビーを続けたいと決意していましたが、そのためには帝京大学がベストだと思えました。帝京大学の試合を観ると、さまざまな高校から来た選手が連覇をめざすフィールドに立っていました。あまり全国大会に出ていない僕も、大きく成長できると感じたのです。

 長年指導されている岩出雅之監督には、高校2年で初めてお会いした際にこう話していただきました。

「目先のことばかり考えるのではなく、卒業後も含めた未来を見据えた方がいいよ」
 これから進路を選ぶ方にも、なりたい将来像に近づきやすい環境を選んでほしいです。

先輩とスタッフに感謝
日本代表入りへ成長したい

 帝京大学に入ると、先輩たちが新入生の良きモデルとして活動されていました。

 玄関のスリッパを揃えたり、落ちているゴミをすぐに拾ったり。そんな細かいことをきちんとされる先輩たちが格好良く見えました。在籍する医療技術学部で授業を履修する時も、先輩たちから経験に即したアドバイスをもらえました。

 競技面で痛感したのは、身体の違いでした。

 僕がプレーするロックというポジションには、後に社会人のトップリーグへ進まれる強力な先輩たちがいました。僕が皆さんに追いつき、追い越すには、試合に出られなくても腐らず身体作りをするしかありませんでした。もっとも僕はウエートトレーニングが好きだったので、自分にとっての楽しみが課題とマッチしたことで、前向きに鍛えることができました。また大学では、トレーニングをフィジカルコーチに見ていただけます。トレーニング後の食事についても、栄養士の方から助言をもらえます。高校時代に受けられなかった専門指導に、成長を助けていただきました。

 スタッフの方々は、常に自分では気づけない視点で話をしてくれます。僕は大きなケガをしたことはないのですが、練習をし続けるなかで多少の痛みを感じる箇所があります。それに対してチームに計5名おられるトレーナーさんは、適切な治療法やテーピングの手順などを教えてくださいます。試合や練習の前には少しでも不安をなくしたいものですが、トレーナーさんは僕たち選手を不安から守ってくれます。

 僕が大学選手権10連覇と同時にめざしているのは、将来の日本代表入りです。海外出身選手と肩を並べながらその目標を叶えるには、継続的な身体作りが必要です。さらにはいま以上に高いスキル、どんな環境のもとでも力を出せるようなマインドも作りたいです。これからも目標はぶらさずに、それにふさわしい日々を送っていきます。

画像: 「生活がきちんとできていないチームが優勝をめざすのは違うと思う」。寮生活では規律を守り、グラウンドではハードに戦う。

「生活がきちんとできていないチームが優勝をめざすのは違うと思う」。寮生活では規律を守り、グラウンドではハードに戦う。

画像: 念願の高校日本代表では主将を務めた。ツアー4戦で1勝と苦しんだが、経験が糧に

念願の高校日本代表では主将を務めた。ツアー4戦で1勝と苦しんだが、経験が糧に

画像: 昨季の大学選手権決勝では、楽しむ心を忘れず明治大学に21―20で逆転勝利。V9に笑顔

昨季の大学選手権決勝では、楽しむ心を忘れず明治大学に21―20で逆転勝利。V9に笑顔

Vol.3に続く

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取材◎向 風見也/スポーツで生きていこう

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